GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
個人住宅 [所沢の家]
事業主体名
横山佳生
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
横山まどか (埼玉県)
受賞番号
12GA10591
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

緑豊かな恵まれた自然環境の敷地に建つ住宅である。豊かな自然とつながるために配置計画やパッチワークパネルという新しい外壁のデザインを考えた。光や風といった自然の要素を建築内に引き込むだけでなく、自然の持つランダムさや複雑さも建築の中に取り込んでいる。また、個々人の複雑な要求に合わせ、空や雨が近い明るく開放的な空間と、洞窟のような暗く閉じこもった空間の2種類をデザインし、個人の生活リズムや身体感覚に基づいた寸法、角度で内部空間を形成している。シンプルな形に複雑さを入れ込んで、使用者が特定される住宅において身体に寄り添い自然と共存する建築デザインのあり方を示した。

プロデューサー

横山 佳生

ディレクター

横山 まどか

デザイナー

横山 まどか/有限会社アイエスティーアーキテクツ 坂本 格/佐藤淳構造設計事務所 佐藤 淳

利用開始
2012年2月26日
販売地域

日本国内向け

設置場所

埼玉県所沢市

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

「となりのトトロ」のモデルとなった豊かな自然と建築内部を結びつけることを考えてデザインを行った。建築を取り囲む光や空気などの環境要素を活かすように計画し、また景観上も人工物と自然との差異を意識し対比しつつ調和するように考えている。また、人間だけでなく同居する動物にとっても快適な空間を目指し、ペット社会に対するひとつのあり方を提示した。さらに将来使用者が高齢化することを考えた平面計画である。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

住宅の性質上、使用者が限られるため、より個人に焦点を絞ってデザインを行うことができた。心地よい角度や姿勢などのヒヤリングを繰り返し、個人の感覚をデザインに落とし込む。それゆえ数字の介入しないランダムさが生まれ、空間に複雑さとリズムを生み出す。また、使用者が高齢化した時には、生活に必要な住宅の要素を道路からスムーズにアクセスできる上部フロアにまとめ、このフロアのみで生活が完結するように計画した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

仕様を変え、住宅内に明暗2種類の空間を設計した。この明暗は昼夜で逆転し、1日の流れのなかで人が多く存在する空間が明るくなる。子供は昼間に外出し、夜集う。そのため彼らの使用する下部フロアは夜に共用部が明るくなり、上部フロアは親が夜個室にこもるため個室が明るい。昼は逆である。異なる空間は吹き抜けを介して繋がっており、混ざり合っている。空間が繋がっているためペットも自由に動き回ることができる。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

パッチワークパネルと名付けた外壁の新しいデザインを作り、用いている。パッチワークパネルは、下地材で枠を作り、ガラスと壁(パネル)を同等に扱って板材としてはめ込み、アルミの押縁で押さえたものである。同一面に異なる要素を並べるものであり、同じディテールで壁面だけでなく屋根面でも使用することができ、外からの見た目を統一することが可能である。この作品では910mmピッチに配置した柱に下地材を取り付けた。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

敷地は北向き斜面なので室内に太陽光を取り入れるためボリュームをずらして配置した。さらにトップライトを設けて空間を明るくすることで照明の点灯時間が短くなる。また周囲の風の流れに対して短手方向となるようにボリュームを配置し、高低差も利用して建築内を通り抜けるように空気の流れをつくっている。ガラスは全てペアのLow-Eガラスを用いて断熱性を高めている。周囲の環境との結びつきを強め、省エネ設計を目指した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

個人のライフスタイルの多様性に対応して住宅にも多様性が必要であると考える。とくに使用者が限定されるという点でより個々の感覚に寄り添ったデザインができるのではないだろうか。また、この住宅の、外形はシンプルで中身が複雑であるという性質は自然界で生存のために行われてきた進化の結果と重なるものがあると考える。このデザインによって、人間も多様性や複雑性、矛盾を多く含む自然の一部であることを想起させたい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

埼玉県所沢市

審査委員の評価

緑に囲まれた傾斜地に建つ木造住宅である。単純な切妻屋根を持つほぼ同サイズの2つの棟を、敷地の傾斜と形状に合わせて、斜に重ね合わせている。それぞれの棟の外壁と屋根は、微細な木造軸組構法によって組立てられ、その軸組に合わせてランダムな開口が開けられている。コンセプトの明快な意欲的なデザインだが、外壁の開口に霧除けがないために雨期の通風が難しい点と、屋根の各所に開けられたトップライトからの直射日光が、夏期の室内の気候条件を悪化させないかが、やや不安である。

担当審査委員| 難波 和彦   安積 朋子   篠原 聡子   安田 幸一  

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