GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
ボランティア活動支援用ゼッケン [できますゼッケン]
事業主体名
hakuhodo+design, 神戸市, studio-L
分類
社会基盤・プラットフォームのデザイン
受賞企業
株式会社博報堂 hakuhodo+design (東京都)
受賞番号
11G15028
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

被災地に赴くボランティアや被災者が「自分にできること」を宣言することで、助け合い行動を生み出すツールです。阪神・淡路大震災の教訓から東日本大震災支援のために開発されました。医師、看護師など健康支援の赤、外国語や手話など会話支援の青、大工・弁護士・理容師など特別技能での支援の黄、そうじ・炊き出しなど生活支援の緑、4色のゼッケンから選び、「自分のスキル」と「名前」を記入し、背中に貼って使用します。ボランティアの責任ある行動と被災者との円滑なコミュニケーションを促します。気仙沼市、石巻市、釜石市などのボランティアセンターや、鍼灸師、自転車修理のグループなど、様々な地域や団体に活用いただいています。

プロデューサー

hakuhodo+design 筧 裕介

ディレクター

神戸市 本田亙 + studio-L 山崎亮 + 九州大学大学院芸術工学研究院 清須美匡洋

デザイナー

HAKUHODO DESIGN 松隈太雅 + 九州大学大学院芸術工学研究院 後藤萌, 波々伯部佳子

詳細情報

http://issueplusdesign.jp/dekimasu/

利用開始
2011年3月20日
価格

0円

販売地域

日本国内向け

設置場所

主に宮城県、岩手県、福島県の被災地、避難所

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

次なる災害に備え、被害を可能な限り抑え、災害後には素早く復興できる社会、それが地震大国・日本の持続可能な姿だといえます。阪神・淡路大震災の教訓から生まれ、東日本大震災でカタチになった「できますゼッケン」は今後の災害時にも共通で活用できる避難・復興支援のプラットフォームとなることを目指しました。南海地震の可能性が高い高知県のある自治体では、避難物資の一つとしてゼッケンを保管する動きも始まっています。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

震災発生後にはとにかく人手が必要です。医療や救助の専門家、避難所運営に携わる行政関係者、炊き出しから瓦礫の除去、物資の運搬を行うボランティアまで、必要な人材は多種多様です。混乱する現場で、各人の身分を明らかにし、救助・支援活動を円滑に進めることをサポートするためのツールです。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

震災後、何ヶ月間も続く避難所での住民生活をサポートします。避難所には、不特定多数の人が出入りします。長期間、避難生活を送る被災者にとって、それがボランティアスタッフでも、行政の人間でも、身元がわからない人の存在はストレスと恐怖の原因となります。ボランティアスタッフがこのツールを活用し身元とスキルを明かすことが、被災者の日常生活のストレス軽減の助けとなるはずです。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

日本は世界有数の震災先進国です。長年培われてきた経験とノウハウを活用した商品や仕組みは今後大きな産業となる可能性を秘めています。特に地震や津波の危険性が高いアジア・太平洋地域は日本にとって大きな市場です。万国共通の4色を活用したボランティア支援の仕組みを国内外のボランティア管理のための標準的なシステムに育て、新市場の開拓に貢献することを目指します。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

1997年はボランティア元年と呼ばれています。阪神・淡路大震災を機に生まれた芽がこの16年間で育ち、東日本大震災で花を開きつつあります。日本の社会にボランティアが根づき、生活の一部として定着する「果実」が実るように、ボランティアの活躍機会の増加、一般生活者に門戸を開くことに貢献することができました。

ユーザー・社会に伝えたいこと

デザインには、問題の本質を一挙に捉え、そこに調和と秩序をもたらす力があります。美と共感で多くの人の心に訴え、アクションを喚起し、社会にムーブメントを起こす力があります。混乱の極みである被災地において、「できますゼッケン」はボランティアと被災者の意思疎通の本質を捉え、調和と秩序を取り戻すことに貢献できました。今後も、デザインの持つ「美と共感の力」を活用して、社会問題の解決に取り組んでいくつもりです。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

石巻、気仙沼、釜石市等三陸沿岸地の被災地で活用されております。ツールは下記ウェブサイトより誰もがダウンロード可能です。
http://issueplusdesign.jp/dekimasu/

審査委員の評価

阪神・淡路大震災の教訓から東日本大震災でカタチづけられた「できますゼッケン」は、A4横サイズの大きさに、赤(医療・介護)青(ことば)黄(専門技能)緑(生活支援)に色分けされており、氏名と自分ができることを記入する単純なツール。パニック状態にある被災地の中でも一目でわかり、ボランティアと被災者、ボランティア同士、被災者同士のコミュニケーションツールとして担当した審査委員一同は高い評価をした。緊急性を重視する状況下では、記入欄の単純化や入手可能な材料で誰もが取り付けられるシンプルさが要求される。このアイデアのもとは学生が考案したと言うから頼もしい、それを現実のシステムに置き換えた企業側の努力も素晴らしい。

担当審査委員| 大島 礼治   黒川 玲   堀井 秀之   松井 龍哉  

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