GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
知的障がい者就労支援事業 [テミルプロジェクト]
事業主体名
株式会社テミル
分類
社会貢献活動のデザイン
受賞企業
株式会社テミル (東京都)
受賞番号
11G15025
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

街で障がい者が「味」ではなく「福祉」をコアバリューにしてお菓子を販売している姿を見かける。そのような福祉施設で働く知的障がい者は平均月額12000円しか給与を得ることができていない。競争の原理の中で生産性だけで測るのであれば、現状は打破できない。しかし彼ら知的障がい者の生産性の低さ「凹」に、様々な分野のプロフェッショナルの秀でた技術「凸」を合わせれば解決できる。お菓子を最高のパティシエにより簡単で最高に美味しいスイーツに、そして絵本作家による魅力的なパッケージで商品力を高めることで、この低賃金問題を解決しようと立ち上がった様々なプロフェッショナルのネットワーク、それがテミルプロジェクトである

プロデューサー

株式会社テミル 船谷博生

ディレクター

株式会社テミル 中尾文香 株式会社シィクリエイティブ 内田真由美 社会福祉法人豊生ら・ばるか 夏目浩次

デザイナー

株式会社テミル 吉尾奈都子 株式会社シィクリエイティブ 陸静

詳細情報

http://www.temil-project.jp

事業開始
2010年4月1日
販売地域

日本国内向け

問い合せ先

株式会社テミル
Email: project@temil.jp
URL: http://www.temil-project.jp

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

我が国の社会保障費は超高齢社会の進行と少子社会の進行により年々膨らむことが予測されています。そのため様々な福祉分野が近年、自立を求められていますが、このプロジェクトでは障がいがあろうとなかろうと働ける社会システムを構築し、かつ、そのことを普及させることで、社会保障費の増加を抑制し、社会保障の観点から社会そのものをサスティナブルなものにしたいと考えています。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

人間が存在し続けるには笑顔が必要であり、そして自らの存在を他者から認められた時や、自らが何かを達成した時に人は笑顔になることが多いと考えます。そして労働は成人してから笑顔になる大きなきっかけとなりうる場面であると考えますが、知的障がい者は賃金が低すぎるなど、正当に認められているとは言えず、笑顔になる場面とは言いづらいと考えます。プロジェクトでは彼らが働くことの喜びを得やすい環境を作ります。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

今まで知的に障がいを持った子が生まれると健常な子の親とは比べものにならないほど、親はその一生をその子のために捧げてきました。障害年金等の社会保障だけでは足りないという理由もあれども、その子の生涯に不安があるからであると言えます。プロジェクトではもちろん働いて正当な対価が得られることで知的障がい者の生活が変わるだけでなく、親の生活にも波及します。それぞれが自分の人生を深めることが可能となります。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

今まで福祉施設で生産された商品は、市場から見たときに価値が高いとは言えず、低価格で少量の流通しかなかったと言えます。しかし、商品価値の高いものに変えることにより、また、購入する一般消費者に対しても社会的な価値を付与することにより、流通の機会を増やすことができるため、経済の流れを活性化することができる取り組みであると言えます。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

プロジェクトでは、様々な突出した能力「凸」をもつプロフェッショナルの能力で、知的障がい者の生産性の低さ「凹」をカバーすることにより、商品価値を高め流通させています。その過程で発生する対価により知的障がい者の給与を最低賃金に引き上げようというものであるため、社会保障費の抑制につながることとなります。そのため、社会に与える影響は大きいと言えます。

ユーザー・社会に伝えたいこと

障がいがあってもなくても、人は同じように夢をもっていると思います。そしてその夢は一人で成し遂げることはできません。必ず多くの人がいろいろな形で関わっていると思います。このプロジェクトのスイーツを食べて感じることで、彼らも自分たちと同じ人間であって、自分たちと同じように得手不得手があるだけだと感じて欲しい。同じように夢を持っていて、同じように働くことで笑顔になっていると感じて欲しいと思います。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ECサイト「テミマ」
http://www.temima.jp

審査委員の評価

私たちは「知的障害者」について殆ど「知っていない」。だから彼らが参加している社会的活動についても、完成度や生産性は「低い」と思い込んでいる。このプロジェクトはマイナス面はマイナスとして、如何にプラス面を創り出すかという、実態を十分にわきまえた地道な考え方をベースにつくられている。スイーツは美味しくなければ商品にはならない。パッケージはターゲットに対し説得力がなければならない。この基本的な事項を専門家の協力を得て、堂々と勝負できる「商品」を創りだしている。甘えのない自立していこうとする姿勢を高く評価したい。

担当審査委員| 大島 礼治   黒川 玲   堀井 秀之   松井 龍哉  

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