GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
駐車場 および トイレ [白水ダム周辺整備計画 鴫田駐車場・トイレ]
事業主体名
竹田市
分類
土木・環境整備・地域開発・都市デザイン
受賞企業
有限会社イー・エー・ユー (東京都)
川添善行・都市・建築設計研究所 (東京都)
受賞番号
11G11074
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

竹田の棚田風景は美しい。日本屈指の耕地面積を誇る棚田は、古くから城下町竹田を支え、厳しい急峻な地形の中で面々と稲作が続けられてきた。その棚田の営みを支えているのは、尾根や谷に毛細血管のように張り巡らされた井路(水路)や堰、水路橋といった農業水利施設群である。それらは長い間竹田の人々によって、大切に守り育まれてきた。??ダムは、農業水利施設群の一つで、国の重要?化財に登録されている現役の農業用ため池施設である。構造物の造形美・流?美に魅了され、訪問者が跡を絶たない。本公共駐?場およびトイレは、??ダム周辺整備計画の一環として、??の農村?化を伝え、育む場所として整備されたものである。

プロデューサー

竹田市

ディレクター

中井祐(東京大学教授/デザイン監修)

デザイナー

崎谷浩一郎、山田裕貴(有限会社 イー・エー・ユー) 川添善行、関野らん(川添善行・都市・建築設計研究所) 橋爪征雄(有限会社 橋爪一級建築士事務所)

崎谷浩一郎、山田裕貴、川添善行、関野らん、橋爪征雄

詳細情報

http://www.eau-a.co.jp

利用開始
2010年10月19日
販売地域

日本国内向け

設置場所

大分県竹田市荻町鴫田

問い合せ先

有限会社イー・エー・ユー

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

白水ダム至近の残土を駐車場の造成に使用した。また、極力地場の材料を使用する事を試みた。例えば、石材は九州の中央部に広く分布し地場で使用されている溶結凝灰岩(通称:吉野石)を、樹種に関しては近隣の圃場から環境に適した樹種を選定して植えている。また対象地で自生していたケヤキの大木を取り込むように、設計施工に配慮した。このように、地場の素材を使うことで材料の移動を最小限に抑えた。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

本駐車場・トイレは、土木と建築が分野を横断し、協働してデザインに取り組んだことで、両者に明確な境界のないシームレスで使い勝手のよい良質な空間を生み出している。『コメニケーション・スペース』は、トイレの大屋根と周辺のランドスケープが一体となることで居心地の良い場所となっている。また、サインデザインも環境に調和し、来訪者にわかりやすい配置およびデザインを目指した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

トイレの大屋根とランドスケープが一体となった『コメニケーション・スペース』では、来訪者が単に情報を得るだけでなく、地域住民が情報を発信し交流することができる場所として計画している。単に駐車場とトイレがある、とういだけではなく、来訪者と地域住?が交流し、??の農村?化や農村生活の有り様を共有し、新たなコミュニティが育まれる場所として提供されている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

都市と農村は本来、表裏?体の存在である。旧岡藩であった??市は、都市部は旧城下町として、農村部は城下町を支える耕作地として、お互いが縁を切ることのできない存在であった。しかし、近代化の過程で以前のような連続体としての関係は薄れかけている。本整備をきっかけに、農村と都市の相関関係を捉え直し、お互いの価値や魅力を高め合う連続体として、地域産業に寄与できると考えている。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

過疎や高齢化、耕作放棄地の拡大など、竹田が抱えている社会的課題は、日本が抱える課題の縮図ともいえる。棚田や農業水利施設群に代表される??の農村?化・?景の価値を?直すこと、また、それらを守り育むべく、内外に向けて情報を発信することは、日本が失いかけている大切な文化的価値や風景の価値を見直し、それらを守り育てることにつながるものと考えている。

ユーザー・社会に伝えたいこと

本駐?場・トイレは、一見、??ダムの観光客のためだけの施設と思われるかもしれない。しかし、白水ダムは今も現役の農業施設であり、その背景には脈々と受け継がれてきた竹田の農村文化が流れている。この場所が、白水ダムとともに、地域の新たな交流および情報発信の場所として、これら農村文化・風景を大切に守り、育てていくためのひとつの拠点となり、地域で暮らしていく人々にとって拠り所となることを願っている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大分県竹田市荻町鴫田

審査委員の評価

ランドスケープとは言えないとても小さな公共の駐車場とトイレの計画である。とても丁寧にこの小さなプロジェクトに対応し、細部まで気配りがされていることがわかる。この小さな仕事が周辺の風景を決定づけている。日本の多くの風景は建築が破壊しているが、このように風景を律する建築はこれから数多く出現してほしい。高く評価されるべき作品である。

担当審査委員| 北山 恒   乾 久美子   南雲 勝志   廣村 正彰  

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