GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
保育園 [キッズタウン東十条保育園]
事業主体名
社会福祉法人こうほうえん
分類
公共用途の建築物・空間
受賞企業
田口知子建築設計事務所 (東京都)
受賞番号
11G11040
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

この保育園は「JR東日本子育て支援事業」の一環で、東十条駅前に新築された定員90名の保育園です。狭小地にあって、RCの5階建て、園庭も確保できない厳しい条件ですが、建物のすべての場所を遊び場とすることを考えました。子供が保育室からすぐに外部に出られるように、JRの線路に面してバルコニーを設け、開放的な屋外遊技場に連続させました。また、自然の通風が可能な開口部のあり方、日射のコントロールを行うアルミルーバーをデザインし、床のスラブにはヒートポンプ式夜間蓄熱式床冷暖房を埋設することで、省エネルギーで快適な室内環境を実現しました。

プロデューサー

社会福祉法人 こうほうえん 理事長 廣江研

デザイナー

田口知子建築設計事務所 田口知子

田口知子

詳細情報

http://t-taguchi.com/works/public/higasizyuzyo.html

利用開始
2011年4月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都北区

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

省エネ対策として、ヒートポンプ式夜間躯体蓄熱式冷暖房を採用し、スラブ全体に温水パイプを打ち込んで、主暖房にもなりつつ昼間ピーク時の暖房負荷を90%、夏は30%低減させる効果をもたせています。夏の西日対策としてバルコニーの外側に可動アルミルーバーを設置し、バルコニーと階段床面のデッキ材として、サステナブルに管理され植林された森から採取されたアカシアのサーモ材を使用しています。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

乳幼児の子供の身体の発達において、上から見下ろすという体験は脳を発達させると言われています。階段や斜面、吹き抜けなど、子供の身体の発達を促すさまざまな刺激を用意し、風や太陽の光を感じながら、体を存分に使って冒険を楽しむことができます。建築ができることとして、自然に開かれた共生の感覚を生み出しつつ、身体の運動能力、危険への対処する知恵などを促すことを期待できます。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

保育園は乳幼児のための家であり、同時に社会でもあります。子供が一人前の人間として生活できるよう、食事や排せつ、昼寝など個人差のある生活を快適に行うことができるよう、必要に応じて保育室を区切った場所を自由に設定できるよう、可動家具をデザインしました。エコシラ合板を使った可動家具は、安全性に配慮しつつ、地震の際に倒れない高さをデザインしました。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

保育園という建物は、待機児童があふれる昨今十分とはいえず、特に都心の人口密集地で需要が高いものですが、ふさわしい土地が無い、という問題があります。駅前狭小地で高層型でも、ユニークで魅力的な保育園を「建築デザインの工夫」によって可能であるとすると、このような実例がさらに増えていくことにつながるのではと考え、建築産業に貢献するのではと期待しています。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

材料の選定にあたって、木材においては特に、サステナブルな森の植林によって作られたデッキ材、アカシサーモや、北海道の白樺間伐材を使ったベニヤ板「エコシラ合板」によって家具を製作しました。生産から流通にいたる過程で、企業倫理が高く、製品として信頼できるものを採用することで、そのような業界を促進し、サステナブルな産業を応援することができればと考えました。

ユーザー・社会に伝えたいこと

人間が生まれて5歳までの繊細でダイナミックな成長期に長時間過ごす保育園は、太陽や風や湿度の変化、においなど、自然の微妙な変化を体感できる外部環境に開かれていることが大切です。また身体能力を発達させるようなレベル差のある環境や、子供が自分で居場所を作れる環境など、独特のニーズがあると思います。都心の駅前にあっても、子供がのびやかに成長しできるような、建築の環境を提供したいと考えました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都北区東十条駅南口前
http://t-taguchi.com/works/public/higasizyuzyo.html

審査委員の評価

線路近くの厳しい条件の建物であるが、それでも楽し気な雰囲気の園舎となっている点が評価された。子供のきょう声故に「めいわく施設」扱いをうける幼稚園であるが、道路側に開口部をすくなくすることで、近所への配慮もなされている。

担当審査委員| 北山 恒   乾 久美子   南雲 勝志   廣村 正彰  

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