GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
オフィスビルから次世代型ラボへのコンバージョン [大林組技術研究所 材料化学実験棟]
事業主体名
株式会社大林組
分類
商業・産業用途の建築物・空間
受賞企業
株式会社大林組 (東京都)
受賞番号
11G11015
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

1982年竣工の技術研究所内の省エネ型オフィスビルをラボにコンバージョンしたものである。成熟社会における既存ストックの有効活用が望まれる背景の中で、また一方で研究開発施設への投資が依然堅調でよりスピードを求められている背景を踏まえ、次世代のラボのあるべき姿を“コンバージョン”という形で具体的な実践を通じて提示した。既設建物に適正なデザインを施す事で、低コスト・短工期・環境にやさしいスリムでスマートな「コンバージョンラボ」、機能性・安全性・持続性の高いリニアプランのオープンラボ形式の「サステナブルラボ」、知的生産性と創造性を精神的側面で支援する「次世代グリーンラボ」としてリファインした。

プロデューサー

株式会社大林組 技術研究所 所長 汐川孝

ディレクター

株式会社大林組 設計本部 設計部 山本朋生

デザイナー

株式会社大林組 設計本部 設計部 大西宏治 石榑宣之

デザイナー 石榑 宣之

詳細情報

http://www.obayashi.co.jp/tri/facilities/#anc_facilities11

利用開始
2011年5月25日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都清瀬市下清戸4-640

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

“コンバージョン”ラボの持つメリット①建替えずに有効利用・余剰スペースを有効利用、②新築と比べ低コスト・短工期でラボを実現、③低い階高の建物でもラボを実現、④体床開口が不要な手法で工事の際他のフロアに影響を与えない ことが、研究所において既存施設利用ですぐに実験室をつくる、少子化による大学の講義室の余剰スペースをラボとして再生利用する、といった研究開発分野でのサステナブルな社会の実現性を高めた。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

研究者に重要な安全性、使いやすさ、持続性を高めるオープンラボ形式として「リニアラボシステム」を採用●オープン・個室実験室、デスクワークエリアを安全・快適にエリア分け●実験台・天井設備のモジュール化、設備マルチ天井(既存の天井下地を活用して組んだ格子状天井に設備を自由に設置)、ユーティリティカラム(設備配管、排気シャフト)による高い可変性●FAS(緊急時対応の安全設備を一体収納)を分かりやすく配置。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

省エネ型ビルとして妥当な計画の腰付き窓(開口が限定)を、コンバージョンを通じてフルハイトサッシュへ改修することで隣接する豊かな自然(保存林)をより間近に感じることができる様にした。研究員の知的生産性と創造性を精神的側面で支援する研究環境にリファインしただけでなく、豊かな空間で時を過ごすという視点から、次世代のラボは従来の閉塞的な研究環境からの積極的な脱却を図る必要性があることを提起している。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

コンバージョンの作法である①既存で使えるものは活用(躯体、省エネ技術利用)②既存をより意義のあるものに転化(設備マルチ天井、省エネ効果が減った既存ダブルスキンを魅せるダクトスペースへ再生)③既存に新しい要素を付加(耐震リニューアル技術)等を通じて厳しい条件をデザインによる力で適正な形へ好転させたコンバージョン・リニアラボが、次世代のラボの標準型として研究機関・大学で浸透していく事を期待している。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

建替でなくコンバージョンにより周辺環境の生態系と自然景観をそのまま保全した。既存の省エネ技術で継承可能なものは継承しラボとして最新省CO2技術を導入する事で地球環境にやさしいラボとなっている。この施設は、建替と比べLCC・LCCO2・廃棄物量の全てにおいて優位性を証明している。“魅せるラボ”として見学者を想定した計画とし、コンバージョン・サステナブルラボの適用技術を積極的に社会に公開している。

ユーザー・社会に伝えたいこと

コンバージョンラボ:物質から精神的豊かさを求める時代に、無駄を排除し最小の労力で適正な“あるべき姿”が得られる事を社会に伝えたい。サステナブルラボ:研究者には時代が変わり求められる研究ニーズが進化しても常に安全で安心に末永く使って欲しい。次世代グリーンラボ:自然を十分に感じる豊かな研究環境のもと精神的な充足を持って研究を行って欲しい。これらが適正なデザインにより実現が可能になる事を伝えたい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大林組 技術研究所 東京都清瀬市下清戸4-640
http://www.obayashi.co.jp/tri/facilities/#anc_facilities11

審査委員の評価

オフィスビルから次世代型ラボへのコンバージョンである。事務所とラボは求める駆体条件始め、厳しい条件が伴うが、コスト、工期短縮、環境保全、サスティナブルな観点からコンバージョンを選択する。結果研究者にとって使い易く機能的で、フレキシビリティーをもったワークスペース。ファサードもフルハイトサッシュへ変更することで軽快で周辺環境の自然を取り入れることに成功している。少子高齢化、余剰スペールの有効利用に対しこれからの方向性を示唆している。

担当審査委員| 北山 恒   乾 久美子   南雲 勝志   廣村 正彰  

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