GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
臨床検査システム [臨床検査システムとそのデザインへの取組み]
事業主体名
シスメックス株式会社
分類
医療機器に関する用品と設備
受賞企業
シスメックス株式会社 (兵庫県)
受賞番号
11G10025
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

医療機器は高機能化・多機能化・高速化を目指して、各メーカーとも機能・性能重視の開発を進め、近年では、患者や医療従事者に優しい製品が多くみられるが、患者に直接触れない臨床検査装置では、いまだ機能・性能が最優先で臨床検査技師がそれに合わせるという傾向が続いている。シスメックスは機能・性能の向上に加えて、検体検査室の環境改善、臨床検査技師の負担軽減のため、ユーザビリティを含む製品デザインのあり方を根本から見直して、検査装置・操作画面構成・試薬消耗品パッケージなど全製品共通のデザインコンセプトのもと、より正確かつ迅速な検体検査を実現し、ひいては患者のQOL向上に貢献することを目指している。

プロデューサー

シスメックス株式会社 研究開発企画本部 技術情報部 中平 増尚、関 将之

ディレクター

柴田 文江(Design Studio S 代表)

デザイナー

プロダクトデザイン:柴田 文江(Design Studio S代表)/ パッケージデザイン:廣村 正彰(廣村デザイン事務所 代表)/ UI:株式会社ソフトディバイス

発売
2011年5月10日
価格

2,000 ~ 10,000万円 (※価格はユニットの構成によります。)

販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

医療施設

問い合せ先

シスメックス株式会社 研究開発企画本部 技術情報部
URL: http://www.sysmex.co.jp/

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

当社製品は健康診断にも用いられている。 血球分析装置の異常血球検出機能の高感度・高精度化、尿統合分析装置による定性・沈渣測定の一元化によるクロスチェック機能など、ごく軽度な異常であってもそれを高感度・高精度に検出することによって、病気になる前に健康診断等で早期発見が可能となり、体への負担が少ない、短期間・低コストの治療が実現できる。これは、「健康寿命」の延長につながる。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

正確な検査結果を迅速に得るため、装置・試薬が常に正常に機能していることが重要である。本製品群では、医療関係施設のセキュリティに対応した当社独自のオンラインサポートシステムにより、装置・試薬の状態判断ができ、不具合が発生する前に異常を検出しメンテナンスを行ないダウンタイムの最小化を図る。また、従来装置では試薬の交換の際に装置を止める必要があったが、主要な試薬は交換時も測定を継続できる。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

血球分析装置は同一のモジュールを複数組み合わせることで、小規模施設から大規模施設まで対応できるため、グループ病院間でのデータの可搬性を担保できる。また、搬送システムに最大9台のモジュールを搭載することが可能となり、最大900検体/時間の世界最高速の処理能力を実現した。 大型血液凝固測定装置は改造することなく搬送システムに接続することが可能で、大規模施設での高速・自動処理が可能である。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

血球分析装置では、白血球・血小板の低値領域での測定精度で世界一を実現した。これにより、白血球数に応じた最適な治療が可能となった。また、血小板数が低値になると輸血が必要であるが、輸血はリスク・コスト共に高いため、ボーダーラインでの見極めが非常に重要となる。ボーダーラインレベルの精度向上により、輸血の要否の判断が的確にできる。(血小板輸血は年間約600億円実施されているが、数十?百億円程度削減可能)

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

既存の血球分析装置では20Lの希釈液を多い場合は1日に数回交換する必要があったが、この製品では濃縮希釈液を希釈して使うという血球分析装置では初の機能を搭載した。希釈液の交換頻度は25分の1になり、検査技師の負担を軽減すると共に、希釈液容器という廃棄物を大幅に減少させることができた。

ユーザー・社会に伝えたいこと

本デザインは、臨床検査技師がその業務を的確にかつ快適に実施できる検査システムを実現するための仕組みとして考案したものです。そのコンセプトである「サイレントデザイン」とは単に機器のスタイリングを表すのではなく、Sysmexが目指すべき検査システムのあり方を定め、正しい検査結果を得るためのデザインの指針です。

審査委員の評価

医療機器のデザイン導入は主に①医療関係者のユーザビリティ向上②患者への安心感向上③病院室内環境への適合が挙げられる。本検体検査機器は、主に①の観点から高度にデザインされた商品として評価された。検体検査のワークフローの多様性と分野毎の専門技師の存在。一方検査技師の減少傾向と異分野間担当の増加などの課題に対し、形態の共通化と相違化を明確化し、誤操作の注意喚起や操作性、確認性を向上させた問題解決型デザインとして秀逸である。また結果的に外観デザインも機能・性能のシンボルとして、精緻に造形表現されている。

担当審査委員| 日高 一樹   五十嵐 久枝   森田 昌嗣   和田 達也  

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