GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
ねじ締結体 [L/Rネジ(エルアールネジ)]
事業主体名
株式会社NejiLaw
分類
素材・部材
受賞企業
株式会社NejiLaw (東京都)
受賞番号
11G09001
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

二千年以上の歴史を持つ「螺子=ねじ」は、最も普及している工業品であるが摩擦力に依存した緩み止めの原理上、緩み問題は永遠のテーマとされ、人命に拘わる数多くの事故の原因となっている。L/Rネジは、摩擦力で締結を保持するという従来ねじの螺旋構造を打ち破った、螺旋構造を持たないボルト・フォルムと、これによって螺合可能とされる右ねじナットと左ねじナットとで機械的構造による締結を可能としたことにより、史上初めて実現した「緩むことのないネジ」である。あらゆる箇所に適用可能なネジ・ストラクチャーであり、繰返しの着脱を可能とするなど多種のナット機構により多様な機能ニーズに応じ得る多彩なバリエーションを実現した。

プロデューサー

道脇 裕

ディレクター

道脇 裕

デザイナー

道脇 裕

詳細情報

http://www.nejilaw.com

利用開始
2010年8月1日
価格

300 ~ 2,000,000円 (仕様に応じた見積もり価格による)

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

従来のねじは、緩みにくいというだけで本質的には緩む物であった。そのため、頻繁な緩み具合の検査やその際の増し締め作業が必要とされている。ねじは、眼鏡や家電等の生活用品をはじめ、家やビル等の建物、車や飛行機等の乗物、橋梁やダムや鉄道等の社会インフラに至るまで無数に使われている。これらのメンテナンスには膨大な労力とエネルギー資源が消費されるが、増し締めの必要性を削減したことにより持続可能性を実現した。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

金属以外にもプラスチックやセラミックなど、あらゆる素材に対応可能なL/Rネジ構造は、従来不可能であった生体親和性の高い素材での製作も可能であり、体内への埋込みが必要とされるペースメーカー、人工関節インプラントなどのねじ締結部位での使用に際し、緩まないことはもちろん着脱が可能な上、拒否反応なく埋め込み締結を可能としている。これにより絶対的な信頼性が不可欠な医療界においても安全安心の実現に貢献できる。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

21世紀。未だねじ1本の緩みが生命を脅かす重大事故が後を絶たない。那覇空港の中華航空機の爆発炎上、美浜原発1号機におけるポンプのボルト脱落事故等これらは紛れもなくねじ締結体の緩みや脱落に起因するものである。従来ねじのように摩擦力に依存するのではなく、本質的に緩むことのないねじ締結体である本技術のL/Rネジが広く普及するならば、これまでのようなねじ締結体に起因する事故の多くを未然に防ぐことができる。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

従来のねじは、緩んでしまうという事実から締結管理が重要で緩みを遅らせる締結には熟練の技能が要求されていた。また従来ねじでは緩みが問題となる為、リベットや溶接が採用されるケースも少なくなくそれらには多くのコストがかかる。これらに対して緩むことのないL/Rネジは、施工時間の短縮、保守管理費用の削減、保守時の危険作業の削減、事故発生リスクの低減、脱落防止機構の組付けによる重畳化の回避等の価値を提供可能。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

あらゆる工業製品や建造物に用いられているねじの革新は、全産業界に変革をもたらす。日本・米国・イスラエル・中国・インド・ブラジル・韓国他多数の国々で特許を出願・取得し、更に世界で最も厳しいとされる米国航空宇宙局の緩み試験規格NAS3350/3354に準拠した衝撃振動試験にも合格している。未曽有の震災で景気後退を余儀なくされている現状を打破するべく、日本の基礎技術が広く全世界で用いられる契機としたい。

ユーザー・社会に伝えたいこと

誕生から2千年以上、工業化2百年の歴史において絶えず緩みという本質的な問題を抱えながら変わることの無かった余りにも単純なねじ構造。これを根本的に変えたL/Rネジは如何なるモノでも革新可能であることを物語っているように思われます。デザインというものが、ねじの持つ緩みという本質的問題を解決していることは、改めてデザインのチカラというものを実感させるものでした。是非、手にとって体感してみていただきたい。

審査委員の評価

ねじは非常に長い歴史を有する最も基本的な機械要素の一つであるが,その緩み止めは,完全には解決されていない大きな問題であった.本製品は,通常のねじが右螺旋または左螺旋のいずれかの構造であるのに対し,右螺旋と左螺旋が共存するハイブリッド構造という斬新性,「回して締める」というねじの基本的な操作のみによって非常に高い緩み止め効果を達成しているユーザビリティ,身の回りの製品から最先端の機械,機器に至るまでの効果の波及性などの点で,きわめて高く評価できる優れたデザインである.

担当審査委員| 山田 晃三   馬場 了   平野 哲行   村上 存  

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