GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
鉄道車両 [東日本旅客鉄道株式会社 E5系新幹線 グランクラス車両]
事業主体名
東日本旅客鉄道株式会社
分類
運輸・産業・土木建築関連車両・船舶、関連機器
受賞企業
川崎重工業株式会社 (兵庫県)
レカロ株式会社 (滋賀県)
有限会社サワダライティングデザイン&アナリシス (東京都)
株式会社日立製作所 (東京都)
受賞番号
11G08052
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

旅の過程を、より豊かに、快適にするための車両客室のデザイン。グリーン車よりワンランク上の国内初のグレードとなる客室として、「しつらえ」と「ふるまい」をデザインすることで、旅の経験価値をさらに高めることを意図した。新しいグレードが設定された事に対して、今までの鉄道車両にない快適で上質な空間の表現をめざした。全LED光源による複数の間接照明や、リクライニングと回転という鉄道独特の機構を盛り込んだシート開発。専任アテンダントによるサービスと地域の食材を使った食事や飲み物の提供など、東北地方への旅をさらに魅力的に演出する「もてなし」のデザインを実現した。

プロデューサー

東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 運輸車両部

ディレクター

株式会社日立製作所 デザイン本部

デザイナー

株式会社日立製作所デザイン本部 神村成自/交通システム社 松岡篤+川崎重工業株式会社 原孝+レカロ株式会社 杉野海男+有限会社サワダライティングデザイン&アナリシス 澤田隆一

詳細情報

http://www.jreast.co.jp/e5/granclass.html

利用開始
2011年3月5日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東北新幹線

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

鉄道車両はエネルギー効率の良い大量輸送手段として、高い評価を得ているが、快適性やサービスの質においては、さらなる顧客ニーズへの対応が求められていた。航空機で当たり前に設定される上級のサービス空間を鉄道で実現することで、成熟型社会における交通移動空間の選択肢拡大をめざした。多様な顧客要求に応えるグレードを設けて利用価値を高めることが、鉄道による大量輸送をさらに促進し、サステナブルな社会に繋がる。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

最上位の車格に充てられる座席は、肌触りの良い本革の使用など素材の上質さに加え、長距離の着座を強いられる新幹線の腰掛において、多様な体型の人が長時間座ってもリラックスできるポジションを設定。後席空間を侵さないシェルデザインや、隣席に配慮した仕切りなど、個人の座席まわりの快適性向上に特に注力した。また、車体の遮音性向上や、吸音性を高めた厚いウールカーペットの適用などで、室内静粛性を高めている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

従来にない鉄道の旅の体験を生み出す為に、アンケート調査からは導き出せない乗客の潜在的な期待を抽出し、ユーザーシナリオに沿って必要なファシリティを考察した。周りの視線が気にならないシェルタイプの座席や、プライベート感のあるマルチアンビエント照明の空間、専任アテンダントによる洗練されたサービスなど、差額料金を払ってでも乗りたいと思わせる特別なエクスペリエンスの実現をめざした。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

従来の普通車、グリーン車に加え、その上に位置するクラスを新たに設けることにより、多様な乗客の要求に応え、海外も含め、より多くの乗客に東北地方へ足を運んでもらうことが、地域振興の一助となる。上質な旅の移動を求める層と、旅の思い出を重視するミドル・シニア層への訴求とニーズ取り込みにより、新マーケットの創出をめざした。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

化石燃料を利用する乗用車などに比べてCO2排出量が極めて低く環境にやさしい交通機関である鉄道の魅力を高めることにより、地球温暖化などの環境問題の改善につなげることができる。省エネ・低環境負荷を実現する車両性能と合わせて、利用者、乗客の感性や心理を十分考慮した快適性の高い鉄道システムを作ることで社会・環境に貢献できる。

ユーザー・社会に伝えたいこと

デザインを通じて公共物の質を高めることにより社会に貢献をしたい。パブリックなものとしての品格を備えていることと同時に、鉄道による経験価値の追求により、個々の利用者の旅がより豊かで思い出深い体験となるような車両とすることで、より多くの人が利用してもらえる移動手段の実現をめざしたい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東北新幹線全線。東京駅など各沿線停車駅。
http://www.jreast.co.jp/e5/top.html

審査委員の評価

グリーン車よりワンランク上の上質な空間客室としてデザインをすることで、新マーケットの創出をめざした先進性を評価したい。LED光源の特徴を活かした間接照明や、後席や隣席などに配慮した個人用座席、専任アテンダントとして教育されたスタッフによる「もてなし」のサービス、東北地方への旅をさらに魅力的に演出する「しつらえ」は、地域の食材を使った食事や飲み物の提供などサービスのデザインとして、利用価値をさらに高めようとする積極性な姿勢であり支持したい。

担当審査委員| 山村 真一   木村 徹   原 研哉   福田 哲夫  

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