GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
広尾の2軒長屋 [KNIGHT FLAT]
事業主体名
株式会社JWA建築・都市設計
分類
住宅
受賞企業
株式会社JWA建築・都市設計 (東京都)
受賞番号
11G05030
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

裏手の広大な森を気に入った建主が自宅及び賃貸ユニットから成る計2軒の長屋を重層させて造ることにした。建築デザインとしては、1)南側の主ファサードでは構造法にも踏み込んだ優れたデザイン性を獲得すること、2)住宅内部ばかりでなく街並みに対してもきちんとした主張をして賃貸住宅市場に対するアピールをすること、以上の2点が目標とされた。結果、裏手の稀な森の緑を室内の各シーンに借景として取り込んだ豊かなインテリア空間、そしてコンパクトにまとめて立方体に近い塊としつつけれん味の無い品格ある外観が達成され、コンパクトシティ実現のための町屋の一プロトタイプに近いものを齎すことができたと考える。

プロデューサー

渡辺 純

ディレクター

渡辺 純

デザイナー

渡辺 純

建築家渡辺 純

詳細情報

http://www.jwa-tec.com

竣工
2009年9月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都渋谷区広尾3丁目

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

既に地下1階まで掘り下げられていた既存敷地を活用することとし、背後の森側にドライエリアを併設した地下2階部分を面積的に大きく設けた。外気温にあまり左右されない機械空調フリーの快適な室環境を多めに造ろうとしたためである。一方街並みに対する外観デザインの方針としても、21世紀におけるコンパクトシティの必要性を念頭に、近未来型タウンハウスの在り方を時代にそぐうプロトタイプとして創出しようと努めた。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

土を捏ね焼成されたことでヒューマンなぬくもりを感じる立体タイルによる大型透かし積みスクリーンをインテリアデザインの主要素とし、外壁では同様に手作業による仕上がりを意識させるとのことでコンクリートはつり仕上げとしている。カジュアルで寛いだ雰囲気の横溢する住まい空間実現を目指し住み手が自信をリクリエイトする場を創ろうとしていること。程良いスケールの美しいファサードを街並みに対して現出させようともした。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

下ユニットの主寝室前にある地下2階のドライエリアは、裏手の緑を最大限生かししっとりとした落ち着きをもたらしている。それぞれをつくり込んだ住まい空間は寛いだ魅力をもたらし、唯一の南向き庭である車庫上屋上バルコニーはバーベキューパーティ等で社交の中心になるように工夫した。外壁のガラスは街並みに対し夕景を美しく演出し、家人が夕刻に帰宅した際に団欒がなされる場として暖かい迎え入れの表情を見せている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

都心の高級住宅地として広尾地区の丘の上には家賃150万円/月以上の賃貸住宅が多いが、本件のように森の緑の素晴らしさをインテリアにて感じさせ、かつ一帯の街並みに対し貢献するファサードデザインを持つ住宅は稀である。写真イメージに示されているよう、デザイン意識が高く寛ぎの雰囲気も重視する趣味の良い一部のハイエンドの借り手を掴んで離さない魅力を持つ賃貸住宅の例として市場において十分に貢献できていよう。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

数家族しか居ない地主達がスクエアを芯とする良好なタウンハウスづくりに励んだことがロンドン市の街並みを素晴らしいものにして来た。スクエア側の立面デザインを彷彿させ、またヤードに近い緑のふんだんな裏庭の「寛ぎ」を積極的に取り込んだ本件は、これからの時代において2軒長屋という集住体の在り方に対して参照するに値する一つのモデル提供をしていよう。コンパクトシティ形成への一助ともなっていってもらいたい。

ユーザー・社会に伝えたいこと

個に閉じこもって細分化し続けるのではなく、集まって住まうことにより日本における市街地住宅としての「うさぎ小屋」は改善出来よう。裏手の森の緑が秀逸な本件のような長屋住宅は都心の高級住宅地において現時点ではたとえ「点」に過ぎないとは言え、いずれは「面」としての広がりを持つ必然性がある。本件がコンパクトシティ実現のための好例として参照され、日本の街並みを美的に改善する事に貢献して行って欲しいと考える。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社JWA建築・都市設計
http://www.jwa-tec.com

審査委員の評価

都心のミニ開発として興味深い提案である。街とのつながりや立体的な空間構成など、町家的な集合住宅のたたずまいとして一つの答えを出しており、評価できる。

担当審査委員| 難波 和彦   千葉 学   手塚 由比  

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