GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住宅 [4×石洞⊂自然]
事業主体名
前橋工科大学+REP研究所
分類
住宅
受賞企業
前橋工科大学 (群馬県)
REP研究所 (埼玉県)
受賞番号
11G05075
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

敷地は別荘地として開発された一画にあり、周辺は木々が生茂り、北側道路に沿って川が流れています。この住宅は「大床」、「石洞」、「大屋根」の3要素で構成されています。立林する木々の中に「大床」を定置します。ここでの大床とは自然環境から生活の場の境域を定めるものとして定義し、室内の床や軒下空間となります。建物は4つの「石洞」(大谷石で仕上げた箱状の部屋)と「大屋根」で 構成します。石洞は洞窟のような開口を設けた、静かな独立性の高い空間を作り出します。大屋根は4つの石洞を包み込むように架け、一体空間を構成します。シンプルな大屋根の下で開放空間や閉鎖空間、外部空間や内部空間が展開していきます。

プロデューサー

REP研究所

ディレクター

宮﨑均

デザイナー

赤羽暢之

宮﨑均

利用開始
2010年7月15日
販売地域

日本国内向け

設置場所

栃木県那須郡那須町

問い合せ先

REP研究所
Email: studio@inst-rep.co.jp
URL: http://www.inst-rep.co.jp/index.htm

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

天窓や四方に設けた開口は家全体を光や風で包み込みます。外周部に張り出した床は湿気を隔て、軒下空間となります。深い軒下空間は建物への雨風を隔てると共に、家の中に柔らかな光を呼び込みます。自然換気と採光計画を行うことで、自然エネルギーを利用し、四季に根ざした計画としています。湿気の多い土地であるために配置を高台に設定し、軒や床を出しています。大谷石や木などによる湿度作用のある素材を使用しています。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

石自体の重量感が落着いた空間を構成し、温かみある木の質感と調和します。外部の大谷石はチェーン目(石の表面に縦凹凸を付ける)を残すことにより汚れ防止と、経年変化により味わいある風合いになるように意図しています。また石洞の外側をチェーン目とすることにより、屋内と屋外の連続性を強調しています。石洞の内側は平滑とすることで、静かな大谷石の空間とすると共に、石洞の外側と内側で空間構成に変化を付けています。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

キッチンとリビングの高低差を500mmとすることで、リビング側からもキッチンをテーブルとして使用出来る形態としています。ロフトは大屋根と石洞の間に出来た空間を利用しています。ロフトの手摺兼用の壁は適度にプライバシーを守り、壁上部に設けた間接照明は天井を明るく照らします。また石洞と屋根の間に可動間仕切りを設けることで、1室として利用することが出来ます。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

この住宅では、外壁には地元で採掘された大谷石と杉としています。最近の事例では大谷石をメインに使用した事例は少ないと思いますが、大谷石を外壁に使用しています。木造下地の上に厚さ30mmの大谷石を貼っているが、壁の角の分部は石の端部を45度カットしています。石の厚さは消え、石が持っている重量感を強調しています。自然に囲まれた中での佇まいや、空間構成を大谷石や木を使い計画しています。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

周辺環境が自然豊かであったために、出来る限り自生している木々を残しています。建物周辺の自然を残し、地域の素材を使用することで環境に馴染む景観とします。2つの石洞間のサッシを内側に入れることで、凹んだ部分はテラスや坪庭としています。サッシを大開口とすることで、周囲の自然環境(光、風、景色)を室内に取り込みます。この住宅では、自然素材の質感や特長を活かしながら、経年変化を考慮した住宅を提案しています。

ユーザー・社会に伝えたいこと

この住宅では、自然が豊かな中での佇まいや空間構成のあり方を大事にしています。4つの石洞に大屋根を架けることにより、多様な空間構成が可能となり、木々の中に閉鎖空間、開放空間、軒下空間が展開しています。1つの大屋根の下に特徴ある場面を展開することで生活の中に多様なシュチュエーションが生まれます。四方に設けた開口や深い軒は自然環境を取り込み、四季に根ざした計画としています。

審査委員の評価

豊かな自然環境の中で、洞窟のような場所にこもりたいという欲求と、自然の直中に佇みたいという欲求は、人間の本能にも近い感覚だろう。その欲求に素直に応えている空間であり、住まいの原型を見るようでもある。

担当審査委員| 難波 和彦   千葉 学   手塚 由比  

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