GOOD DESIGN AWARD

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2010

GOOD DESIGN|グッドデザイン・フロンティアデザイン賞

受賞対象名
脳科学による人間指向プロジェクト [脳科学による人間指向ソリューション]
事業主体名
株式会社日立製作所
分類
グッドデザイン・フロンティアデザイン賞
受賞企業
株式会社日立製作所 (東京都)
受賞番号
10F01002
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

近年、脳科学への一般人の関心が高まっている。認知症やうつなど脳関連の疾患も増え、少子高齢化やストレス社会は今後も進む。本活動は、このような社会潮流の中、『脳活動の見える化技術の開発』と『脳科学の研究結果の活用』により現代人の生活の質向上をめざす日立の総合的な取り組みである。脳機能の計測は病院等にある大型機器が主流であるが、2タイプの小型機器を開発し、より日常生活に近い状態での計測をめざす。さらに、自社に限らず脳科学が適切に活用された製品を審査・マーク付与を行うBrain Science審査会を設置。脳科学をモノづくりに活用し、脳と向き合う現代人のための新しい文化と市場の創生をめざす。

プロデューサー

株式会社日立製作所 新事業開発本部 長谷川清、牧敦、荻野武、吉村美奈

ディレクター

株式会社日立製作所 基礎研究所 木口雅史/中央研究所 安藤ハル/デザイン本部 星野剛史,岩間徳浩,丸山幸伸

デザイナー

株式会社日立製作所 基礎研究所 桂卓成,敦森洋和/デザイン本部 石橋厚,佐藤崇,中島一州+株式会社日立国際電気エンジニアリング 木村修

応募対象の内、計測装置2タイプについて発売済み(それぞれ09年11月、10年7月)
2009年11月24日
販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

本活動では、日立が培った脳科学の研究・技術を活かした新しい生活スタイルの提案とマーケットの創造を目標とする。私達は日頃、体重計で健康管理を行うように、日常生活で脳の状態を簡単に把握し、健やかな脳を維持することを目指す。そのため小型・携帯化した脳計測装置の開発と、脳科学を活用した製品の審査プロセスを通して、脳と向き合う現代人のための新しい文化の提案を進めている。

デザイナーのコメント

体調管理のため体重計が家庭に普及したように、現代人が脳の状態を意識するきっかけとなるように、日常で使える脳計測装置を開発し、脳と向き合う新しい文化を築きたい。現段階では研究用途向けの小型計測装置を開発した。将来的には家庭への普及をめざし更なるデザイン開発に臨みたい。また将来的には、見える化したデータから脳の健康に望ましい行動を促すデザインについても、研究チームやユーザと共に協創したい。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

脳活動の見える化により、幅広い活用を段階的に想定している。現段階では、実験室ではなく、より日常に近い状態で脳の状態を計測したい研究者。将来的には日常生活で脳の状態を簡単に把握し、健やかな脳を維持することを目指す。また、Brain Science審査会でマークを付与した製品の公表を通して、モノづくりにおける脳科学の適切な応用を広めたい。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

現時点では小型・携帯化した脳の計測装置を研究用途として提供できるところまで実現した。勉強中や仕事中など日常に近い状態で脳活動を計測し、データを蓄積できるようにした。またBrain Science審査会では、株式会社バンダイと共同開発した乳児玩具「BabyLaboR(ベビラボ)」に、Brain Scienceマークを初めて付与し、脳科学から生まれたベビーグッズとして世間に公知した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

脳機能の計測は大型機器が主流であるが、2タイプの小型機器を開発し、より日常に近い状態で簡単に計測できるようにした。日常でも違和感ない小型化、ヘッドセットの装着性、わかりやすい画像表現などの課題を、技術とデザイン両面で実装した。またBrain Science審査会では日立の脳科学の知見を活かし、乳児の脳の成長段階に応じた遊びを盛り込み、他企業と連携し脳科学をモノづくりに活用した一例を作った。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

近赤外光頭部計測装置、ウェアラブル光トポグラフィは研究機関向けに販売。日立のWebサイトから問い合わせが可能。株式会社バンダイと共同開発した乳児玩具「BabyLaboR(ベビラボ)」は全国のトイザらス/ベビーザらス及びアカチャンホンポで販売中。
http:1. http://www.hitachi.co.jp/products/ot/ 2. http://babylabo.jp/ 3. http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2009/12/1201.html

審査委員の評価

小型機器にすることによる商品化や日常生活における汎用性などの点で、現実味のある提案になっている。また、提案内容の完成度も高く、今後脳の活動データを規格化できる可能性もあると思われる。それと同時に、現在では「脳に良い」と謳われているものを脳科学が適切に活用されているか等、真偽も含め、評価する審査会を設置する試みも新領域的で面白い。ただし、これを現実化する際のプロダクトデザインのクオリティや過剰なプロモーション、審査会の厳格さや、「解っていることと、解らないこと」に対する正直さなど、具体的ないくつかの問題には気を付けなければならないと感じる。

担当審査委員| 松井 龍哉   安次富 隆   タナカノリユキ   西山 浩平  

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