GOOD DESIGN AWARD

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CC

2010

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
自動点字翻訳プログラム [イーブレイル]
事業主体名
神戸大学大学院医学研究科ゲノム医療実践学部門
領域/分類
ネットワーク領域 - 業務用・公共用ソフトウェア
受賞企業
神戸大学大学院医学研究科 ゲノム医療実践学部門 (兵庫県)
受賞番号
10E12006
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

点字は視覚障害者のための触読表音文字であり、縦3点、横2列の6個の凸点から構成され、語句と語句の境界を空白で区切る「分かち書き」を特徴とする。我々が開発したeBrailleは、漢字仮名混じり文から点字への自動翻訳を高精度で実現した、ブラウザソフト上で動くソフトである。1997年の開発当初から、インターネット上で公開し無料で使用可能にしており、全国の医療機関での利用を念頭に開発している。神戸大学病院では、開発したこのプログラムで作成した点字のパンフレットを提供中である。現在は、点字での医療に関するあらゆる情報の提供を目指し、視覚障害者のアクセシビリティの向上に向け取り組んでいる。

プロデューサー

神戸大学大学院医学研究科 ゲノム医療実践学部門 高岡 裕+神戸大学医学部附属病院看護部 大島敏子

ディレクター

神戸大学大学院医学研究科 ゲノム医療実践学部門 高岡 裕、菅野亜紀

デザイナー

神戸大学大学院医学研究科 ゲノム医療実践学部門 高岡 裕、菅野亜紀、大田美香+神戸大学医学部附属病院看護部 松浦正子、花岡澄代、高橋京子

eBraille研究開発の代表:高岡裕(神戸大学特命准教授)

詳細情報

http://ebraille.med.kobe-u.ac.jp/

利用開始
2009年11月13日
販売地域

日本国内向け

設置場所

インターネット上にて公開

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

点字の知識が無くても簡便に点字への翻訳が可能で、使用するコンピュータやOSに非依存であることを目指した。前者は、医療現場での使用を念頭に置いての目標であり、後者については90年代中頃まで視覚障害関連で標準であったコンピュータ環境が廃止された結果、一時的に大きな混乱と困難が生じたことへの反省を踏まえたものである。eBrailleは、特別なソフトのインストール無しに利用が可能である。

デザイナーのコメント

視覚障害者の個人情報を守り、晴眼者と同等の情報提供の実現を目指すためにも、視覚障害者に対する医療現場での文書提供が必要である。そこで、低コストで使いやすいインターフェースを備えた点字文書作成プログラムを作成した。このeBrailleは、日本で唯一の大学医学部発の自動点字翻訳プログラムであることから、視覚障害者から喜びや激励の言葉を頂戴する度に、責任の重さを痛感している。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

使用者・利用者には、点字についての知識を持たない医療関係の従事者と視覚障害を有する患者を想定した。視覚障害者は全国に点在し、医療保険での点字への加算支給は1件150円にすぎず、各病院での高価な自動点訳プログラム導入は困難である。そこで、インターネット経由で自由に利用可能なプログラムを開発した。医療現場での使用を考慮し、自動点訳が最も困難な患者の個人名などは、手動での訂正を可能にした。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

この自動点字翻訳プログラムは、医療現場での使用を念頭に開発しており、医療関連情報を正確に点字翻訳可能である。その際、使用者である医療従事者は点字についての特別な知識や機材は不要で、簡単に点字による書類を作成可能である。その結果、視覚障害者向けに点字の医療文書を作成し、晴眼者と同様に文書による情報提供が可能になり、個別化医療に対応した個人情報の保護などの権利の保障を実現した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

点字の知識がなくても簡単に点字文書を作成可能な自動点字翻訳プログラムを、医療機関での使用を想定して開発した。その際、最新の日本点字表記法に準拠した点字表記規則を実装し、プログラムの使用する辞書へ医療用語を追加したことで、点字翻訳者以上の高い点訳精度を実現することに成功した。実際、医療文書の点訳精度は、日本で入手可能な自動点字翻訳プログラムの中でトップクラスである。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

神戸大学大学院医学研究科ゲノム医療実践学部門開発プログラムポータルサイト(http://suzume.med.kobe-u.ac.jp/agsb/)
http://ebraille.med.kobe-u.ac.jp/

審査委員の評価

視覚障害者の現状を多くのデータにより分析し、よりユーザーフレンドリーなソフトウェアとして作り上げたことを高く評価する。

担当審査委員| 佐藤 可士和   永井 一史   中谷 日出  

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