GOOD DESIGN AWARD

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2010

GOOD DESIGN|サステナブルデザイン賞

受賞対象名
市庁舎 [山梨市役所]
事業主体名
山梨市
領域/分類
社会領域 - 公共・文化教育関連施設
受賞企業
株式会社梓設計 (東京都)
山梨市役所 (山梨県)
受賞番号
10D06003
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

工場を庁舎へとコンバージョンする前例のない計画: 計画地には昭和45年?昭和49年に建設された工場施設(工場棟他付帯施設)と平成元年に建設された技術管理棟が操業終了時のまま保存されていた。本計画では工場棟の一部(RC2階建、一部S造)と技術管理棟(S造5階建)を活用し庁舎へとコンバージョンしている。工場棟は庁舎として利用する東館と、将来利用する予定の南館、解体撤去部分の3つに分断し整備を行うと共に、技術管理棟も庁舎機能を持つ西館として整備し、東館と合せ一体利用を図る計画とした。また敷地東側にあった厚生棟などの付属施設は撤去し、駐車場として整備することで庁舎として利便性の高い土地利用が実現した。

プロデューサー

山梨市

ディレクター

株式会社梓設計 シニアアーキテクト永廣正邦

デザイナー

株式会社梓設計 シニアアーキテクト 永廣正邦

株式会社 梓設計 シニアアーキテクト永廣正邦

詳細情報

http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp

利用開始
2008年11月4日
販売地域

日本国内向け

設置場所

山梨県山梨市小原西843-1

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

工場から庁舎への前例のないコンバージョンとして、脱スクラップ&ビルドの観点から、既存施設を極力生かし、かつ再利用できるものは徹底的に利用するなど、地球環境に最大限配慮した計画とした。さらに、Pca-Pc造のアウトフレームによる新しい耐震改修方法の採用により、庁舎として相応しいまったく新しいファサードと魅力ある空間を創出し、今後のコンバージョンのモデルとして確立すること。

デザイナーのコメント

工場から庁舎への前例なきコンバージョンで、法解釈や既存施設の合理的活用法など様々な難問があったが、そのことが新たな挑戦への原動力となった。既存施設を初めて訪れたときは、庁舎としてどう再生していけばよいのか、かなり迷いがあったが、Pca-Pc造のアウトフレームによる新しい耐震改修方法により、まったく新しいファサードと魅力ある空間が創出できたことは、今後のコンバージョンのモデルが確立できたと考える。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

工場から庁舎への前例なきコンバージョンとして、また環境と共生する山梨市を象徴する施設として、市民が誇れ、親しみが持てる庁舎としての再生を目指した。さらに市民と行政双方の利便性やまた双方の協働による「まちづくりの拠点」となる庁舎の実現を図れるように、市民と行政の交流や市民活動が図りやすい空間構成としている。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

既存施設を極力生かし、かつ再利用できるものは徹底的に利用するなど、地球環境に最大限配慮した計画とすると共に、これにより同規模の新築庁舎と比較し事業費も半分以下とするなど、コスト負担の軽減を実現した。また市民と行政の協働の場となる市民交流スペースの創出や行政組織の集約、さらに耐震化による防災拠点としての庁舎整備など様々な価値を生み出している。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

工場から庁舎への前例なきコンバージョンとして、行政や確認審査機関との綿密な協議を重ねた。また地球環境保護の観点から、既存施設を極力生かし、かつ再利用できるものは徹底的に利用するなど、地球環境に最大限配慮した。具体的には、Pca-Pc造のアウトフレームという合理的手法により新たな施設として蘇らせ、これによりスクラップ&ビルドをいさめる観点から今後のモデルとなるコンバージョンとしての価値を生み出した。

審査委員の評価

熱い日差しの中、山梨市役所に着いた。キャノピーをくぐり、西館エントランスロビーに入る。わかり易くセンスの良いサインや家具、床やサッシには木を使用した上品な空間がある。吹き抜けのコミュニケーションラウンジと呼ばれる吹き抜け空間が続く。お年寄り達が気持ちよさそうに歩いていた。吹き抜け階段を昇ると広々としたコラボスペースがある。色彩はモノトーンでまとめられ、ギャラリーを思わせるシックな空間である。ゆったりとした時間を楽しむよう市民が利用していた。天井のダクトをみて初めて工場らしさを認識する。工場の外側に設けられたPca-Pc造の耐震補強アウトフレームは、内部空間にフレキシビリティー持たせると同時に、市庁舎のファザードとして品を感じさせるデザインとして成功している。市町村合併を機に民間の電気会社の工場からのコンバージョンであるが、初めて見るとそれを感じさせない完成度である。分断し、残された南側の既存工場をみて初めて元の状況を理解した。コストも新築した場合と比較し半分以下で済んだという。経済状況を考えると、今後の同様の空き工場が増加することは明らかだ。知恵と技術を合わせ、無駄のない、環境を考慮した、効率的で美しい空間。この建物はこれからの地域施設のあり方のひとつを示している

担当審査委員| 南雲 勝志   森田 昌嗣   安田 幸一  

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