受賞ギャラリー
2010
グッドデザイン賞
IT装置用気流制御システム
アイルキャッピング ライト
受賞対象の詳細
高密度・高発熱化したコンピュータルームにおいて、ラック列間の通路をパネルなどで区画し、IT装置の給気(低温)と排気(高温)を物理的に分離して効率的な空調環境を実現する気流制御技術です。本製品を用いることでホットスポット(熱だまり)を解消して空調機の動力を約20%削減可能であるとともに、空調停止時における室温の急激な上昇を抑制することができます。コンピュータルームにおける様々なラック設置状況へ柔軟に対応するために、3種類のラインナップを用意しています。本製品は、従来製品(アイルキャッピング)と同等の気流制御性能を維持しつつ、仕様の簡素化などを行うことで低コスト化を実現しました。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
プロデューサー
NTTファシリティーズ 米川清水、伊藤喜文
ディレクター
NTTファシリティーズ 藤田博治
デザイナー
NTTファシリティーズ 近藤潤、石谷直樹+日東工業 片山友広+ニチベイ
詳細情報
発売予定
1970-01-01
価格
オープンプライス
販売地域
国内
デザイナーの想い
従来製品と同等の気流制御性能を維持しながら大幅なコストダウンを実現するにあたり、システム構成から使用部材まで、全ての要素を再構築する必要がありました。結果としては、本製品の適用範囲を限定することで従来製品との差異が明確になり、選択の幅が広がったことで実用性も高まったと考えています。
開発・企画について
応募対象が達成しようとした目標
高度化するITインフラの信頼性向上と効率化に寄与するため、以下のような目標の実現を目指しました。1)高発熱IT装置の給気と排気を明確に分離することによる装置冷却の適正化と空調効率の向上。2)様々なラック設置状況への柔軟な対応。3)耐震性の確保とメンテナンス性への配慮。 4)適用範囲の限定による仕様の簡素化と低コスト化。
使用者、社会等への取り組み
どのような使用者・利用者を想定したか
コンピュータルームにおける空調システムを改善し、信頼性向上とコスト低減および省エネルギー化を実現することを目的として、最先端空調技術の導入を検討中の全ての事業者。
その使用者・利用者にどのような価値を実現したか
空調機からの供給風量低減や運転効率の向上による省エネルギー効果の実現(空調機の動力を約20パーセント削減)、コールドアイルのホットスポット(熱だまり)を解消して良好な温熱環境を実現、耐震性と保守性を考慮した工法の採用による高い信頼性を、要求条件に合わせた最適なコストで構築可能です。
社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点
アイルキャッピングを用いてIT装置を適切に冷却し、空調機の冷却効率を向上させることで、コンピュータルーム全体の電力消費量のうち約40%を占めるといわれる空調用エネルギーを大幅に削減することができます。また、ホットスポットをはじめとする熱障害の発生を防ぐことで信頼性を向上させることが可能となります。
その問題点に対し、どのように対応したか
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
ムラタ・チアキ馬場 了山本 秀夫和田 達也
評価コメント
このシステムはアイルキャッピングという最先端の技術に挑戦し、効率的な空調環境を実現している。目に見えない気流をデザインすること、耐震性、難燃性に配慮することなど、多くの困難な条件をシンプルかつ十分にクリアすることで、誠実な機能美が生まれている。また様々な使用環境に適応するようにデザインされた各パーツは整合感と信頼感を体感出来て、このような新しい挑戦が社会的重要度の高いITインフラを支えているのだなと感心させられた。
