GOOD DESIGN AWARD

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2010

GOOD DESIGN|日本商工会議所会頭賞

受賞対象名
日南市から発信する飫肥杉プロダクト [obisugi design]
事業主体名
日南飫肥杉デザイン会
領域/分類
生活領域 - 家具・インテリア用品
受賞企業
日南飫肥杉デザイン会 (宮崎県)
株式会社内田洋行 (東京都)
受賞番号
10B05003
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

かつて、日南市の経済と活力は飫肥杉に支えられていた。しかし木造船の需要がなくなると飫肥林業は急速に減退し、現在の山々は先人達が残した飫肥杉ダラケである。杉が愛されなくなっていることは、我が地域に対する思いや情熱にも通じるものがあると思う。そんな中、行政(日南市飫肥杉課)が飫肥杉をもう一度生かすために動いた。これからは山だけじゃなく、街や住まいを杉ダラケにしたいと考え、広く普及していくために商品化した家具がobisugi designである。成長が早く柔らかい、おおらかで素朴な飫肥杉の性質をそのまま生かして、必要以上に作り込まず、素材のたっぷり感や風合いを生かした、懐かしくて新しい杉の家具だ。

プロデューサー

日南飫肥杉デザイン会 会長 池田誠宏+株式会社内田洋行

ディレクター

株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター シニアデザインマネージャー 若杉浩一、坂本晃彦

デザイナー

ナグモデザイン事務所 南雲勝志,出水進也+株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター シニアデザインマネージャー 若杉浩一,坂本晃彦

左より、南雲勝志、若杉浩一

詳細情報

http://www.obisugi-design.com/

発売
2010年1月21日
価格

1,050 ~ 205,065円

販売地域

日本国内向け

問い合せ先

日南飫肥杉デザイン会
URL: http://www.obisugi-design.com/

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

地元では地域ならではの使い方やしつらえを生かした製品を自分たちでつくり、飫肥杉を生かしていく活動を、地域を生かしていく力に繋げていきたい。また全国向けには、パブリックスペースでも使えるよう、スチール製フレームと組み合わせ凛としたフォルムに仕上げた。そして「一家に一台、杉の家具」をキャッチフレーズに、使い込むほどに味わいが増す、杉の魅力を感じてもらえるよう、シンプルで使い心地の良いものを目指した。

デザイナーのコメント

日南市の発展の元であるにもかかわらず、高度成長と共に一時はその存在さえ忘れ去られていた飫肥杉。その歴史、地域との関わりをもう一度遡りながら、日南市にとって将来に向け持続可能な財産づくりと捉えた。そのため、単なる杉の商品開発に留まらず、地場で可能な技術でつくり、地域生活で使える日南ならではの「日南にちなんだものづくり」を目指す事で広く地域に波及し、みんなが元気になるきっかけになる事を大切にした。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

市役所におけるオフィス家具を想定しつつ、必要以上に無理をしてつくり込まず、シンプルで素朴なデザインとすることで、オフィスや店舗、公共的施設や学校、そして家庭など、場所を限定せず幅広く使用できることを想定した。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

杉のある暮らし・風景、杉の感触・匂いは、現代人の私たちのDNAにも深く刻み込まれているはずである。花粉症の季節に、杉はやっかいものの代表みたいに扱われるが、杉を活用していた昔の暮らしの本質を見直すことで、未来に通じる可能性・未来に求める豊かさ・懐かしい豊かさを感じていただいていると思う。飫肥杉の家具を使うことで、地域の歴史・文化、植栽・管理してきた先人達、現在の山村などとの繋がりも考えると思う。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

飫肥杉の存在が日常・平凡・当たり前でなくなった理由を見つめ直した。先人達のやってきたことを振り返り、整理した。飫肥杉をもっと地元で使っていかなければ、全国にもアピールできない。杉は全国各地にありながら地域ごとに特色も違うので、どこにでもあるものではなく日南発の説得力をもったものづくりが大切だ。今後も、日常に再び普通に飫肥杉を存在させるために、日常の中で気軽に使えるアイテムを増やしていく必要がある。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社内田洋行 新川ショールーム
http://obidara.exblog.jp/

審査委員の評価

かつて日南地方は、飫肥杉のそのしなりの良さで、船の材料として全国的に多用されて大変栄えたが、木造船の需要がなくなると林業も町の経済も衰退して今日に至っている。今一度、飫肥杉の復権を目指し、単に杉の商品開発に留まらず、行政を動かし、メーカーの参画を促して、飫肥杉を生かしていく活動を、地域を生かしていく力に繋げたいという強い目的意思のもとに稼動しているプロジェクトである。地元ならではの無理のない素朴な作り込みと、風合いの柔らかい杉の素材を生かした使い方やしつらえの製品を生み出し、イベントや町づくりの運動を通しその良さと使い方を広く普及させている。また全国に向けてはパブリックスペースでの使用を視野に入れ、スチールフレームと組み合せた製品を用意し、大手オフィスメーカーの流通網も取り込んだ家具作りも展開している。こうした地域経済・地場産業の振興への貢献とともに、地域が元気になる仕掛け作りをデザイナー自らが実践している点を高く評価した。

担当審査委員| 川上 元美   五十嵐 久枝   岩崎 一郎   須藤 玲子   橋田 規子  

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