GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2009

GOOD DESIGN|グッドデザイン・フロンティアデザイン賞

受賞対象名
忌避材・誘引材 [マイクロカプセルを応用した 野生害獣被害対策プロジェクト]
事業主体名
法政大学デザイン工学部システムデザイン学科大島研究室
分類
グッドデザイン・フロンティアデザイン賞
受賞企業
法政大学デザイン工学部システムデザイン学科大島研究室 (東京都)
受賞番号
09F01005
受賞概要
2009年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

害獣(イノシシ・シカ)の生態的特徴の分析から野生害獣被害を減らすための研究、及び害獣より農作物や樹木を守ることを目的とした忌避材・捕獲を目的とした誘引材開発における一連のプロジェクト。近年、温暖化の影響から野生害獣による農林被害が増加している。これにより年々離農家の数は増え、放置された田畑の荒廃が進んでいる。この問題を解決するため、害獣の生態やDNAに刻まれた本能に作用する臭いを考察し、野生害獣の生産農林地への侵入を防ぐための研究開発プロジェクトを実施。

プロデューサー

法政大学デザイン工学部 システムデザイン学科大島研究室 教授 大島 礼治

ディレクター

法政大学デザイン工学部 システムデザイン学科大島研究室 教授 大島 礼治

デザイナー

法政大学デザイン工学部 システムデザイン学科大島研究室 田中崇浩、森本麻央、平田のぞみ、丸山佳那

研究開始日
2007年6月1日
問い合せ先

法政大学デザイン工学部システムデザイン学科 大島研究室
URL: http://www.oshima-lab.com

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

野生鳥獣による農林被害対策として、電気柵や金網柵、トタン板などによる物理的防止柵で囲む方法が各地で実施されているが、効果はあまり見られない。またメンテナンスの手間や設置費用が高額のため、経済的負担や労働的負担が大きい。よって本研究は、野生鳥獣による農林被害を防止させると共に、生産農家への経済的負担や労働的負担を軽減させることを目的としている。

デザイナーのコメント

「日本の食卓を守る」 これが本研究に至った経緯です。私たちの生活基盤となっている第一次産業分野では、近年、野生鳥獣による農林被害が増加の一途を辿っています。本研究の目的は、従来の技術であるマイクロカプセルを使用したイノシシ・シカの新しい防除対策の開発です。生態行動やDNAに組み込まれた習性を利用することで、忌避効果の持続、労働的負担の軽減を可能にしました。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

野生鳥獣による農林被害のある生産農家や管理者。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

農林被害を減少させ、生産農家への経済的負担や労働的負担の軽減を実現した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

高齢者でも容易にメンテナンスが行えるプロダクトを開発することや設置費用が安価であることを考慮し、研究及び製品開発をおこなった。

その問題点に対し、どのように対応したか

イノシシは収穫期に田畑を荒らすため、被害金額以上のダメージを農業関係者に与え、高齢化の進む農家に於いては農作の継続を断念する状況に追い込まれている。そしてこのように放置された休耕田畑では荒廃が進み、土砂崩れの原因ともなる。日本の里山を守る上でも、農家を害獣被害から守ることが課題となっている。

審査委員の評価

二酸化炭素の吸収力を高めて地球環境の悪化を食い止めるためと、国産材を育てて輸入木材の消費を押えるためにも、日本列島の7割近くを覆う森林の管理を抜本的に見直さなければならない時期にきている。このプロジェクトでは、植林した苗木が育ちきらないうちに鹿などに樹皮を食べられる獣害から樹木を守るために、ネコ科の猛獣の尿などをマイクロカプセルに閉じ込めた強力な忌避材を開発している。さらに、忌避物質を選ぶことによって、農地に入り込むイノシシなどから農作物を守るためにも効果があることが実証されている。こうした具体的な社会的課題に対する真正面からの問題解決は、フロンティアデザインらしい取り組みの姿勢であり、大いに評価されるべきだろう。

担当審査委員| 内藤 廣   安次富 隆   大島 礼治   柴田 文江   深澤 直人   益田 文和   山中 俊治  

ページトップへ