GOOD DESIGN AWARD

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CC

2009

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
滋賀県立大学食堂中庭テラス [nakaniwa + terrace]
事業主体名
滋賀県立大学
領域/分類
社会領域 - 公共・文化教育関連施設
受賞企業
滋賀県立大学 (滋賀県)
受賞番号
09D06020
受賞概要
2009年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

これは、大学構内の食堂にテラスを設け、中庭とつないだ計画である。近年、この食堂は混雑が慢性化しており、その解決策が求められていた。まず、年間を通して食堂を観察してみると、混雑は季候の良い時期に集中し、それ以外の時期はそれほど混雑しない傾向が見られた。またこの地域は、冬季には強い風や雪が降り、屋外空間はあまり利用されない。そこで、使用していない時期には存在を感じさせないプリミティブなデザインを心がけた。席数は、既存の開口部などを利用するために生じたレベル差を利用し、100席程度確保している。また、営業の合間の工事だった為、ユニット化したパーツによって、工期の短縮を図っている。

プロデューサー

滋賀県立大学 生活協同組合+滋賀県立大学 人間文化学部 生活デザイン学科 佐々木研究室

ディレクター

滋賀県立大学 人間文化学部 生活デザイン学科 佐々木一泰

デザイナー

滋賀県立大学 人間文化学部 佐々木研究室 佐々木一泰+担当: 桑山竜、伊藤悠、迫田絵梨、林宏美、平野友里恵、宮川佳子、井上未貴、嘉数有利恵、近藤美乃里、杉森香苗、山元結加、吉島千晶

滋賀県立大学 生活デザイン学科 佐々木一泰+佐々木研究室

利用開始
2009年3月31日
販売地域

日本国内向け

設置場所

滋賀県彦根市八坂町

問い合せ先

滋賀県立大学 人間文化学部 生活デザイン学科
Email: ksasaki@shc.usp.ac.jp

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

短工期、低予算、そして混雑の解消。バリアフリー。既存の空間に床という装置をつくることで、新しい利用方法を引き出す。既存植栽を活かし、植物と学生の場を近い存在にする。食事をする場としての機能だけではなく、イベントや待ち合わせ、自習や昼寝といった、学生生活の様々なシーンに使える場にする。

デザイナーのコメント

学科変更により年間30名ずつ増える事から、近年食堂の混雑が慢性化していた。最初は中庭にちょっとした席を設けてほしいという事から始まったプロジェクトであったが、床という最小の装置で、食堂という機能を拡張し、様々な人が集まる場に出来ないかと考えた。学生との協働プロジェクトとして、じっくり使用状況を観察できた為、とてもシンプルなモノだが、大きな効果をあげる事が出来たのではないかと思う。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

大学を訪れ、利用し、暮らす、様々な人を想定し、食堂を利用する人だけの機能だけではなく、その機能を拡張し幅広い用途に向けた人を対象とした。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

テラスが出来るまでは、食堂は食事の時にしか利用されていなかった。それは、あくまでも内部空間に限定されていた事による。そこで屋外と屋内を繋いだ事により、食堂がある種の屋外性を確保し、公園のような公共性を得ている。待ち合わせや自習、そして少人数の授業などに利用され、新たな公的空間を生み出している。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

テラスの材料は、全て地元、滋賀県の木材を使用することで、移動に関わる燃料・排出ガスの削減を行った。またこの事は地産池消でもあり、地元の山林を利用する事で、地元資源の積極的利用でもある。また、山林の保全から生まれる間伐材も積極的に利用している。

その問題点に対し、どのように対応したか

この計画が行われた滋賀県には、多くの山林があるが、それが積極的に使用されているとは言い難く、多くの林業にかかわる村が廃村の危機にある。また大学やこの地域のポリシーとして環境に対する配慮を強く挙げている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

滋賀県立大学
http://www.usp.ac.jp

審査委員の評価

大学構内の食堂には課題が多い。季節や時間帯によって利用に疎密があり、混雑時には席を確保できない学生が多数床に座るといった光景が発生する。そうした不便さを少ない経費で解消するのに、食堂にテラスを設けて中庭とつなぐのは優れた一般解となり得る。学生との協働、県産材の利用、パーツのユニット化、簡素な造形が好ましい。食事のためだけでない学生の多様な利用に加え、地域に開かれた大学として周辺住民の利用にも寄与できるのではなかろうか。

担当審査委員| 南雲 勝志   黒川 玲   田中 一雄   廣村 正彰   森山 明子  

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