GOOD DESIGN AWARD

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CC

2009

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
店舗併用住宅 [「美容院」 mild nap 兼 O邸]
事業主体名
尾木 実
領域/分類
仕事領域 - オフィス・店舗・生産関連施設
受賞企業
長田慶太建築要素 (香川県)
受賞番号
09C05030
受賞概要
2009年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

美容院移転に伴う、店舗兼2世帯住宅の計画。敷地形状、住宅地ということからも、閉じた四角い簡潔平面を選択。その上で、店舗名である「mild nap」(うたたね)という言葉の持つ柔らかさ、美容院としての表現を兼ね備え、風になびきながら包み込むような、やわらかな外皮を模索。夫婦二人で営む店舗、二人の子供と祖母の存在。それは同時に家族の存在が自然に染み出てくることだと考えた。店舗機能に偏らず、家族として目の届く距離感で、家と店舗・家族とお客様が当たり前のように関係できないか。家に招かれ、そこの庭で髪を切ってもらうような、内に開いた関係が自然に生まれ、家族・背景・そして心まで開かれるようにと考えた。

プロデューサー

施工:株式会社植原建設

ディレクター

構造:有限会社オオタニ建築設計事務所

デザイナー

意匠:長田慶太建築要素 代表 長田慶太

詳細情報

http://www.archi-element.com

利用開始
2008年9月23日
販売地域

日本国内向け

設置場所

香川県高松市松縄町

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

店舗移転に伴う店舗兼住宅の新築計画。小さなお店(美容院)を営み、その小さなお店の上で暮らされてきたご夫婦。そんな二人の家に、髪を切りに行くようなお店になればと考えた。業種、店舗名の新たな形での具現化と、ご夫婦が温めてきた基本条件・培われてきた家族や顧客との繋がり共々に目を向けながら、柔らかな形で包み込もうとした。

デザイナーのコメント

髪を切るという行為は、この先もずっと手仕事であろう。今回、なびく外皮、内装天井等、建築施工としても、結果として手仕事に頼り、その過程が質感に充分に表現できた事は成果である。建築はたくさんの人々の手仕事によって成立している。なびく外皮部分への挑戦によって、ものづくりは、常に、「誰かに支えられ、想いに揺らぎ、それぞれの技(手仕事)に裏打ちされたもの」なのだと、強く再認識した。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

美容院移転に伴う新築計画。小さなお店(美容院)を、二人で営まれてきたご夫婦と新たに同居される家族のための店舗兼二世帯住宅。夫婦二人で培われて来たものに目を向けながら、意匠の上では更なる抽象・象徴・形象化を試みた。プランとしては、中庭型を用いる事で、自宅と店舗という存在を相互に持ち込み合い、顧客はご夫婦の家に招かれ髪を切ってもらえるような親密な関係性が生まれればと考えた。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

2層吹き抜けの中庭をそっと内包させた小さな箱。1F店舗、2F住宅、階毎に中庭周囲に室を配し、両者を繋げる。外部に対しては、開き過ぎないことで、ご夫婦と家族と顧客の関係をより繋げる事はできないかと考えた。これをくるむにふさわしい形、店舗名である「mild nap」(うたたね)という言葉の持つ柔らかさ、美容院としての表現を兼ね備えたものとして「風になびきながら包み込む」柔らかな外皮を模索した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

閉じた四角い簡潔平面を選択。夫婦で営む店舗、二人の子供と祖母の存在。それは家族の存在が自然に染み出てくる事と考えた。家族として目の届く距離、それを同時に、中庭を介し店舗内に持ち込む事で、家と店舗・家族とお客様が当たり前のように関係できないかと考えた。

その問題点に対し、どのように対応したか

経済的な事に始まり、効率化・合理化によって、多くのものが見つめられる事無く切り捨てられてゆく。家族という基本単位ですら、その可能性があるだろう。今回の店舗兼2世帯住宅においては、その様に切り捨てていく作業をするのではなく、店を営むご夫婦・その家族・そして顧客の関係性に始まり、様々な事柄も、場の可能性や豊かさを、必然かつ自然に広げるものとして考えたい。

審査委員の評価

プライバシーを確保する方法が、そのままファサードデザインへと転換している店が面白い。商店付き住宅(かつロードサイド型)の新しい解法のひとつになるだろう。

担当審査委員| 隈 研吾   芦原 太郎   乾 久美子   佐藤 可士和  

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