GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
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CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
トリアージシステム [トリアージタグ システム1]
事業主体名
株式会社帆風
領域/分類
新領域 - 先駆的、実験的なデザイン活動
受賞企業
株式会社帆風 (東京都)
受賞番号
08D18027
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

現状のトリアージタグの問題点を解決するため、ICタグを挿入した新しい形状のトリアージタグとシステムを提案する。現状の最優先治療群と非緊急治療群を併せて要治療群とし、4分類から3分類に情報システムの整理を行うことで、要治療群を優先的に選別し、治療と推移観察に重点を置いた。装着するタグの枚数と色で状況を分類させる事により、非常時の識別性を高めた。記載事項は現状の16項目から10項目へと情報を統合化。タグを小さくすることで、装着するという本来の機能性を確実にした。ものに取り付ける「荷札」を連想させず、人間が身に付けるべきタグとして親和性の高い形状とした。

プロデューサー

有限会社オーザックデザイン

ディレクター

大阪大学大学院 先端デザイン学際化戦略サイト 川崎和男先端デザイン研究室 教授 川崎和男

デザイナー

有限会社オーザックデザイン デザインディレクター 川崎和男

発売予定
2008年12月1日
価格

300円

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

新トリアージタグは形状と運用において、トリアージ所要時間を節減し、限りある人的物的医療資源を活用して多くの傷病者を救命する事を目標とする。記載分類を統合化することにより曖昧さが排除され、実施者は、不処置群や軽処置群との区分のみで要治療群を判断できる。ICタグを搭載する事による、傷病者の事前情報を医療機関にて確認する事が可能。

デザイナーのコメント

現状行われている災害時の傷病者の分類に対して、新たな分類方法を採用した。起こりうる混乱を防止し、被災後の傷病者に最適な医療行為を実施することを目標とする。加えてICタグを搭載し、将来の広域的な医療情報システムの構築を想定している。また、「Peace-Keeping Design」の活動の一つとして、国内のみならず、海外に向けた新しい平和維持活動へのデザイン展開事例となることをめざす。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

災害時、現場にて被災者に配布され、医師や救急隊員からなるトリアージ実施者によって各処置群に判別するために用いる。また、希望者にかかりつけの病院等で事前に配布され、搭載されたICタグに既往症や処方中の薬などの情報がトリアージタグから読み出せるように記録される。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

トリアージ実施者は、直ちに治療を行わなければならない最優先治療群と、早期に処置が必要な者という非緊急治療群を区別せず、要治療群として判断を迅速に行える。そのため現場での混乱が減少し、傷病者はより早く治療を受けることが可能となる。加えて、搭載されたICタグにより治療を受ける段階において、個々人にとってより適切な治療を受けるシステムデザイン設計を実現する。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

最優先治療群と非緊急治療群の判断に時間を要するという課題に対して、2つを要治療群として1つにまとめるという解決方法を提案する。この2つの判断に時間を割かず、搬送先の医療機関にてICタグを用いて必要な情報に基づいた治療を行う。トリアージ実施者が記入事項全てに記入する事が難しいという課題には、項目に対する優先順位を設定し、また項目自体を10項目に減らすことで対応した。

その問題点に対し、どのように対応したか

トリアージシステムは、既に社会的に規格統一された書式をもつ。システムの課題として、世界共通で4つに分けられている傷病者の分類に関するものがある。分類のうちの最優先治療群と非緊急治療群の判別に時間を要するという点である。また、記入事項が16項目あり、迅速な行動が求められるトリアージに、実施者が全てに記入する事が難しい状況である。

審査委員の評価

トリアージとは、災害時、現場の医師の数に比べ、多数の患者が発生した際、病状や怪我の重篤度に応じ、治療の優先順位を決めることを意味する。選別の目的は、患者全体で最大の効果を上げるためである。本デザインは、トリアージ結果を患者に貼付するラベルの問題点を明確にし、新しいカテゴリー分けの提案と、表示方式を明快な「タグ」として具現化したものである。視認性だけでなく、評価結果の保持など、多くの工夫が施されている。日本だけでなく世界標準になる日も遠くはない。

担当審査委員| 内藤 廣   生田 幸士   原島 博   日高 一樹  

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