GOOD DESIGN AWARD

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CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
コミュニケーション発話知能ロボット [Vo-Cal]
事業主体名
JEAP/阪大浅田・川崎発話ロボットプロジェクト
領域/分類
新領域 - 先駆的、実験的なデザイン活動
受賞企業
JST Erato 浅田共創知能システムプロジェクト (大阪府)
大阪大学先端デザイン研究室 (大阪府)
受賞番号
08D18001
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

Vo-Calは、人間の音声知覚の運動理論に基づき、対人関係の認知に視覚から訴える発話機構を備えたコミュニケーションロボットである。音声知覚の運動理論では、人は聞いた音声を生成するための運動をイメージし、これを知覚するとされる。Vo-Cal は、人間を機械的に模した発話機構により母音を生成することができるだけでなく、その機械要素の動きを視覚化することで、発話によるコミュニケーションの意図をより鮮明にイメージさせる。人間に「このロボットは自分に語りかけようとしている」という思いを抱かせ、ロボットが発話を獲得し,将来的に社会の一員として発達していく上で備えておくべき機構と形態を実現した。

プロデューサー

JST ERATO 浅田共創知能システムプロジェクト 研究統括 浅田稔+大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 教授 浅田稔

ディレクター

大阪大学先端デザイン研究室 代表 川崎和男

デザイナー

大阪大学 先端デザイン研究室 代表 川崎和男+JST Erato 浅田共創知能システムプロジェクト+大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 浅田研・細田研究室

上段左から,浅田稔教授,川崎和男教授,下段細田耕准教授

詳細情報

http://www.er.ams.eng.osaka-u.ac.jp/Research/vo-cal.html

利用開始
2008年9月1日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

JST ERATO 浅田共創知能システムプロジェクト 大阪サイト

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

人工声帯と人工声道を組み合わせた機械的な発話機構を採用することにより人工知能としての言語獲得、また全体のスタイリングを工夫することにより発話機構の駆動部を視覚的に強調した。ロボット自身の知能による発話機能向上を図り、さらにロボットの注視が対人に向かっていることを示す所作を伴わせることで、やりとりをした人にロボットの社会性の向上を感じさせることを目指した。

デザイナーのコメント

今回デザインしたロボットは幾何形態を基礎としながらも愛らしい社会的存在性をもたせることに成功した。これは、発話という行為とコミュニケーションを実現するロボットは何か、将来のロボットプロダクトが備えるであろうインターラクション性、そしてその形態はどのようなものか、という問いに対する解答である。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

多様な人とコミュニケーションすることを目的とし、年齢、言語圏にかかわらず不特定の使用者とのインターラクション性を想定した。コミュニケーションロボットの製品化やコミュニケーション,特に発話系科学の研究者も利用者として想定している。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

ロボットが自分に向かって一所懸命に言語獲得と発話能力を自己制御し、ロボット自身が成長していく.これがつたわり,対話相手のロボットに対する感情を動かすことが期待できる。この感動がきっかけとなり、個々人がロボットを含む社会におけるコミュニケーションのあり方を再発見することが期待される。研究者はそのようなプロセスを題材に、新たな視点でコミュニケーションの構成・理解の研究を深化させることができる。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

音声知覚の運動理論では、人は聞いた音声を生成するための運動をイメージし、これを知覚するとされる。この理論を応用し、発話運動をより鮮明に表出できることがロボットの知能と運動能力とするべき特性であると仮定し、ロボットの言語獲得や修得と発話機構のメカニズムを視覚的に訴求するものと決定した。

その問題点に対し、どのように対応したか

社会の一員となるロボットは,人間社会の文化に自然に融合するために、語りかける存在でなければならない.その存在感をロボットに備えさせることが重要な課題である。そのために、人間の言語獲得から発話メカニズムを分析し、身体論と形態論から、ロボット発話能力が備え持つべき特性を明確化する必要があった。

審査委員の評価

ロボットの音声合成をソフトウェアではなく、人工声帯と人工声道を組み合わせた機械的な発話機構で実現しているところがユニークである。これを優れたデザインで可視化することによって、コミュニケーションロボットに不思議な生命が吹き込まれている。音声合成技術のビジュアルな教育素材としても興味深い。

担当審査委員| 内藤 廣   生田 幸士   原島 博   日高 一樹  

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