GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
放射線治療装置 [線形加速器システムMHI-TM2000]
事業主体名
三菱重工業株式会社
領域/分類
社会領域 - 医療・福祉に用いられる機器・設備
受賞企業
三菱重工業株式会社 (広島県)
MHIメディカルシステムズ株式会社 (東京都)
受賞番号
08B10010
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本装置は、従来のがん放射線治療機のイメージを一新させたオールインワンコンセプトを基に、“高精度”&“高効率”&“患者に優しい”治療を目指して開発し、各構成品の小型/一体化によるリング型ガントリー構造の実現により、世界最先端の高精度放射線治療装置として、完成しました。本装置は高精度な照射を行うことを機械的に担保しつつ、装置自体の動作(旋回・回転)による患者動作の不要化と、丸みを帯び、患者を優しく大きく包み込むような外観から、患者の物理的・心理的側面からの苦痛・恐怖感を軽減させており、がん患者、特に近年の高齢化社会において、増え続ける高齢者がん患者に対し、安全・安心で正確な治療を提供します。

プロデューサー

三菱重工業株式会社 広島製作所 医療機器事業統括室 室長 平井 悦郎

ディレクター

三菱重工業株式会社 広島製作所 医療機器事業統括室 主任 金子 周史

デザイナー

<全体>株式会社島津製作所 デザイン室 主任 村岡 寛 <オペコン>三菱重工業株式会社 技術本部 名古屋研究所 デザインセンター 野田 英介

詳細情報

http://www.mhi.co.jp/index.html

発売
2008年1月16日
価格

1,250,000,000円

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

「がん治療は恐ろしく、苦痛が伴うもの」というイメージを最大限払拭することを目標とした。リング型を採用し、1)丸みを帯びた形と淡い色で優しいイメージをもたらし、2)従来機ではむき出しであった、普段見慣れぬ機械的な部分をカバーで覆い、治療ベッド上の患者の恐怖感を軽減させ、3)診断機(MR、CT)と類似形状とし、診断から治療へ移行した際の不安を軽減させ、4)開口部を大きくし、安全性も向上させた。

デザイナーのコメント

この装置に乗るときは究極に凹んでいるときにちがいない。しかし部屋に入ってこの装置を見た瞬間、ふと緊張がほぐれ、病気と闘う力がわいてくる。そんな存在を目指しスタイリングした。めざしたのはふわふわのクッションのようにやわらかな装置で、空気でふくらませたようなイメージで形作っている。治療中に患者さんが触れる可能性がある部分はすべて安全スイッチつきのやわらかなカバーとし、見た目だけでない安心感を実現。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

直接的な使用者は、国内外の最先端医療に取り組む医療機関(大学等研究機関含む)を想定した。その使用者に本装置を活用いただくことにより、全世界の放射線治療を対象とするがん患者、特に高齢者が利用者になるものと想定している。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

治療を受ける際の大前提である「安全・安心かつ正確な治療」を利用者に提供することで不安を取り除き、その上で、世界最先端の治療を受けているという充実感をもたらす。その結果、本装置を信頼してもらい、常に前向きに治療に臨むことのできる環境を提供する。つまり、真剣にがんと闘う患者の想いに応えうる、「心から信頼を寄せ、共に闘う強力なパートナー」の実現となる。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

「放射線=恐い」というイメージを払拭する為に、2方向からのアプローチを実施。1)物理的・心理的側面からの恐怖感を除去する為に最適と考えられる「リング形状」を採用し、機能面からの「安全・安心」の確実な提供と、丸みを帯びたフォルムで視覚からの恐怖感を取り除いた。2)放射線源を利用せず、人工的にX線照射を行うことで、不慮の事故による放射線漏れ等が発生する可能性をゼロにしている。(環境対策も含む)

その問題点に対し、どのように対応したか

1)先進諸国と比し、遅れている放射線治療の普及(欧米:55?65%⇔日本:25%)。被爆国として、「放射線=恐い」というイメージが定着していることから、それを払拭する必要がある。2)環境負荷の高いコバルト60等の放射線源を用いた治療システムに替わる高精度放射線治療の実現

審査委員の評価

各構成品の一体化によるリング型ガントリー構造の実現による装置自体の動作(旋回・回転)やスイッチ類への取り組みを評価、また全体に丸みを帯び、患者を優しく包み込むような外観と、閉塞感のない大開口部は、患者の物理的・心理的側面からの苦痛・恐怖感を軽減させており、がん患者に対する安全・安心への配慮を評価。

担当審査委員| 森山 明子   大月 ヒロ子   福田 哲夫   渡辺 誠  

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