GOOD DESIGN AWARD

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CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
本社ビル [株式会社トンボ鉛筆本社ビル]
事業主体名
株式会社トンボ鉛筆
領域/分類
産業領域 - オフィス・商業施設、生産施設
受賞企業
株式会社久米設計 (東京都)
受賞番号
08B09028
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

総合文具メーカー・トンボ鉛筆の新本社ビル。地上6階の事務所棟と地上2階の食堂棟が前面の緑の広場を囲みL字型に配置される。事務所棟1・2階は来客用の会議・応接ゾーン、3?5階は南北に開けた16m×26mのワンルームタイプの執務ゾーン、6階は視線を遮る柱を一切無くした開放的な役員ゾーンで構成。各層は吹抜を持ったコアで繋ぎ、コミュニケーションを誘発する一体空間を構築した。食堂棟に向けて緩やかに昇る緑の丘は、その下に実験室を内包し、優しく来客を迎え入れると共に街に緑のオープンスペースを提供する。外観は、ものづくり企業としての真摯な姿勢を表現すべく、ガラスと金属によるシンプルな美しさを求めた。

プロデューサー

株式会社トンボ鉛筆 社長室 室長 松浦忠志

ディレクター

株式会社久米設計 安東直

デザイナー

株式会社久米設計 安東直、前田芳伸、早瀬幸彦

安東 直(左)/前田 芳伸(右上)/早瀬 幸彦(右下)

詳細情報

http://www.tombow.com

利用開始
2007年11月30日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都北区豊島6-10-12

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

モノづくり企業としてのオフィスのあり方、人材を活性化し生産性を高めるオフィスのあり方を模索した結果、新しい「価値」「モノ」はデスクワークからだけでは生まれないとの考えから、「創造するコラボレーションオフィス」を計画コンセプトに据え、コミュニケーションに重点を置いたオフィスを目指し、そこから生まれるコミュニケーションが人材を活性化し、独創性のあるモノづくりに繋がることを期待した。

デザイナーのコメント

トンボ鉛筆本社は、両端耐震コアと細径柱で構成する合理的な構造計画、大臣認定による性能規定の適用、ワークスタイルの精査によるFM計画等、多方面からのアプローチにより、全館において非常に開放的かつ快適な空間を創出した。コミュニケーション誘発の主軸として設けた吹抜空間は、その目的を十分に果たす一方、本社としての一体感を醸成し、同時に企業アイデンティティを表出する空間に成り得たと自負している。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

トンボ鉛筆は、「書く」「消す」「貼る」の3つの事業領域において独創的な商品開発を進める総合文具メーカーである。施設利用者は、既存本社で働く社員の他、都内営業店の社員を加えた約250人にのぼり、そのワークスタイルは事務職から研究開発・デザイン職まで多岐にわたる。経営トップは、新社屋建設に際した組織目標として、モノづくり企業として「全社開発環境の実現」を掲げられ、それに対応した社屋づくりが求められた。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

「全社開発環境の実現」の第一歩は、個の力を最大限発揮する環境創りにある。多様な職種に対しその活動の殆どを自席周りのスペースに集約させていた従来の働き方から、内容や気分に合わせて場所を選択できるワークスタイルを提案した。即ち、窓際に設けた適宜利用できる集中業務席や、リフレッシュコーナーや食堂が新たな働く場所として整備された。調査分析を通して、多様な働き方に価値を見出し、オフィス空間へと展開した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

新設道路により新たに形成される交差点に緑のオープンスペースを設え、隣接道路面には民地内歩道を整備する等、地域と共に暮らす企業として地域社会・住民へ配慮する計画とした。また、オール電化、雨水利用、自然光利用による照明制御(昼光センサー)、高効率照明の採用、有孔折板の庇による日射負荷の軽減対策等の省エネルギー対策の他、積極的な緑化(屋上緑化・地表面緑化)をする等の環境対策を行った。

その問題点に対し、どのように対応したか

敷地は、旧本社を永く構えていた場所であると共に、道路新設を含む再開発が予定されており、街の新たな結節点になる場所であった。建設にあたっては、地域社会、周辺住民に対する新本社の新しいあり方が問われた。一方、地球環境的な視点では、省エネルギーを基本としたエコロジカルデザインが求められた。

審査委員の評価

ガラスと金属によるデザインで合理的な精神が表現されているようだ。建物全体としてのビルディングフィジックスがどのようなパフォーマンスであるのか気になる。表層としての合理的表象以上にこれからは環境対応への合理的回答が要求される。

担当審査委員| 安田 幸一   乾 久美子   川上 元美   北山 恒  

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