GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
SIA青山ビルディング [SIA青山ビルディング]
事業主体名
株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ
領域/分類
産業領域 - オフィス・商業施設、生産施設
受賞企業
株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ (東京都)
受賞番号
08B09025
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

職住混在しつつ情報発信性の高い地域において、その街のランドマークとなりながらも街との調和を図ったオフィスビルが創れないか、同時に一般的に言われる「働く空間」に対するイメージと解釈を一新し、利用者にとっても新たな空間体験が可能なオフィス空間が創れないか、という事が本件のテーマにあった。それに対する回答として、過剰な演出を控えた白い塔状の外観デザインと、複数のサイズバリエーションから成る窓の配置によって外観上の特徴を表現し、各階高を6.4mに設定した内部空間によって、通常のオフィスビルでは見られない豊かな気積による空間体験を実現するものとして計画された。

プロデューサー

株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ 不動産事業本部

ディレクター

株式会社青木淳建築計画事務所 青木淳

デザイナー

株式会社青木淳建築計画事務所 青木淳、徳田慎一

青木淳(撮影:筒井義昭)

詳細情報

http://www.simplexinv.com

竣工
2008年4月30日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都渋谷区渋谷

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

日常の中にマッシブに立ちながら余計な主張を押し付ける事無く、街の雰囲気と調和しているランドマークの実現。恐らくビジネスマンにとっては一日の中で最も滞在時間の長いオフィスに対して、一般的な「働く空間」にイメージされる無機質且つ人工的な空間づくりから脱却し、新たな空間体験に基づく「働く空間」の新しいイメージと解釈の実現のための、空間設計と自然環境の導入。

デザイナーのコメント

天井高だけを取り出せば、オフィスにしては高すぎる。けれどもそこに足を踏み入れると、高さよりも全体の気積の大きさが適切なバランスだと感じられる。各階2段の開口部と曲面壁がスケール感を変質させ、自分が小さくなったようにも感じる。一日の中でもっとも滞在時間が長い(ことが多い)オフィスで実現したかったのは、制御された快適さよりも、例えば自然を前にした時に感じる、自由な振る舞いが保障される距離感だった。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

本件の立地は、流行発信地として名高い青山・表参道・渋谷とも近い距離関係にあると同時に周囲は集合住宅や個人住宅が並ぶ生活街でもあり、閑静な雰囲気も共存している点が特徴的である。本件計画では、街の賑やかさと生活環境としての穏やかさが共存する立地環境を事業上のメリットと捉えるであろう、創造的な仕事に従事する組織や会社にとっての事業拠点的役割となる事を図った。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

働く環境・空間が執務内容にもたらす影響は極めて大きい。什器のレイアウトやインフラが担保するフレキシビリティも重要な課題であるが、それ以前に、どんな空間があるか、がここでのテーマである。すべてのフロアで天井高さを約5m確保する。平面サイズを加味した空間のプロポーションは、通常のオフィスがもつそれの、2倍近く。確かに内部空間でありながら、拡大されたスケールは、開放感とは異なる自由さを実現している。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

外観については、オフィスビルにも集合住宅にも、どちらにも歩み寄れるデザインを目指した。RC壁式構造として躯体および開口部をそのままに表現している。分節のない外壁は白く塗装し、重たい印象のあった周辺環境に明るさを寄与できたと考えている。設備計画は、居住域を踏まえた床吹出空調として、照度確保・メンテナンス性を重視したペンダント照明を吊り下げた。高窓の効果も相まって、室内奥まで十分な照度を確保している。

その問題点に対し、どのように対応したか

本件のように周囲に様々な建物用途が混在した場所では、不動産商品としてのスペックを満たすことと同時に、建物が地域環境にいかに寄与するかが問われる。どのような外観を持つか、外構計画とも合わせた建ち方が課題であると同時に、耐震性にも十分な検討がなされた。また、高天井の室内環境を支える設備計画については、特殊解とせず、ひいてはランニングコストを増大させないことも、中長期的視点から、重要な課題であった。

審査委員の評価

オフィスビルというビルデイングタイプを逸脱したような新しいイメージのオフィス建築である。外観は真っ白くて目地も無く、正方形の開口がポツポツ開いただけで何の用途か、何階建てかもわからない。広いワンルーム空間のオフィス内部は、窓が縦にふたつ入って5m近くも天井高がある。オフィス=ガラスファサードという常識を覆し、免震構造という技術に裏打ちされた「新しいオフィスイメージの創出」は高く評価され金賞を受賞した。

担当審査委員| 安田 幸一   乾 久美子   川上 元美   北山 恒  

ページトップへ