GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
住宅開発と自然再生の事業 [サトヤマヴィレッジ]
事業主体名
株式会社都市デザインシステム
領域/分類
生活領域 - 戸建て住宅、集合住宅
受賞企業
株式会社都市デザインシステム (東京都)
株式会社エス・コンセプト (福岡県)
受賞番号
08A05049
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本計画は、北九州市施行による「北九州学術・研究都市北部土地区画整理事業」の一環となるモデル街区整備事業です。かつての山を切り崩して宅地造成された1.2haの敷地に、43コの戸建住宅と元々あったたくさんの自然を再生したこれまでにない住宅地開発です。600本にも及ぶ樹木で雑木林をつくり、その周りに家々を配置した姿は、昔ながらの長閑な日本の風景である里山を想わせます。全ての家には、プライバシー確保や快適な居住性を確保するため、建物配置と窓のコントロールを行った新しい街づくりです。これは、一つの家ではできない、集まった分だけ豊かになる住環境の提案です。

プロデューサー

株式会社都市デザインシステム 福岡事業部 ゼネラルマネージャー 大澤愼一、プランナー 大豆生田亘+株式会社エス・コンセプト 代表取締役 馬越重治

ディレクター

株式会社都市デザインシステム 福岡事業部 ゼネラルマネージャー 大澤愼一、プランナー 大豆生田亘+株式会社エス・コンセプト 代表取締役 馬越重治

デザイナー

九州大学 竹下輝和+北九州市立大学 赤川貴雄+ブラックステューディオ 黒田克樹+田主丸緑地建設 小西範揚+松下美紀照明設計事務所 松下美紀+浦田デザイン室 浦田治芳

詳細情報

http://www.hibikino.jp/

まち開き
2008年5月10日
販売地域

日本国内向け

設置場所

福岡県北九州市

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

住宅地を開発しながら緑を再生する。都市部でも快適に過ごせる緑に囲まれた自然環境の住環境をつくる。それもきれいに整った観賞する庭園的なものではなく、日本古来の集落形態としての里山を現代の住宅地の「サトヤマ」として再生させる。新しい街にも係わらずサトヤマを中心とした街とすることで、自然に触れながら、その維持管理など通して緩やかな地域のコミュニティを促し、息づいた街を実現することを目標としています。

デザイナーのコメント

現代社会、都市部の住宅開発の可能性を提案しました。本計画は、元々山であった場所から宅地造成が行われた敷地であり、環境を再生し、人の生活環境やライフスタイルの選択肢を広げる上で、「里山に暮らす」とテーマを訴求した。昔ながらの長閑な日本の風景を再考し、現代の諸問題の解決を図った。自然環境との共存、住民同士のコミュニティ形成の触媒としてのサトヤマが住環境の向上につながると考えました。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

人が暮らしやすい住環境は、昔も今も変わりません。本計画は、都市の中にありながら長閑な日本の風景である里山を想わせます。家の庭先で様々な活動を奮起させ、たくさんの自然樹木によるコミュニケーションの誘発は、小さな子どもがいる子育て世代からシニア夫婦層まで、幅広い居住者を対象としています。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

夏の陽射しを遮る高木落葉樹による家のリビングの住環境、大きな雑木林による季節変化に呼応した微気候の生成、広大な敷地にも係わらずアスファルトの車道を一本も入れない自然環境と安全性を確保した住宅周り。住まいと環境とが自然なかたちで結ばれたゆとりこそ、住民同士のコミュニティが生まれる新サトヤマ生活です。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

住宅開発における、多世代の交流と環境再生の解決の糸口を、日本古来の住環境から得ています。それは、自然と家と住民との係わりにより生まれる里山のような街づくりです。私たち事業者は、バーベキューに巣箱作り、600本の樹木にプレートをつけたり剪定したりと、居住者と共に季節に応じたイベントを行います。生活環境そのものが仕掛けとなり、世代を超えた住民同士の係わりが次々にコミュニティのきっかけを生み出します。

その問題点に対し、どのように対応したか

宅地造成の殆どは、山々を切り崩した人工的な街なみをつくります。そして、住まい手のコミュニティまで考えた計画は殆どありません。ニュータウン開発の多くが小さな子どもを持った特定の世代に限られ、居住者の高齢化が街の衰退へとつながります。自然破壊と同時に失われる住民生活の退化が、現代日本の社会問題です。

審査委員の評価

戸建住宅開発として一般的な手法は、工務店や小規模なディベロッパーによる通称「ミニ開発」である。「ミニ開発」とは、まとまった敷地を細分化し、各々の敷地に小規模な住宅を建設して販売する開発法であり、この手法の普及によって、都市における緑地や公共的な空間が失われてきた。こうした傾向とは対照的に、「サトヤマヴィレッジ」は戸建住宅開発でありながら、端竿敷地割りの手法を逆手に採ることによって、すべての敷地を外周道路に接道させ、各住戸への進入路をひとまとまりの前庭として確保し、さらには敷地中央に緑に溢れた「里山」を形成している。中規模ディベロッパーならではの、ヴィジョンに溢れた近未来的な戸建住宅開発の手法として高く評価したい。

担当審査委員| 難波 和彦   芦原 太郎   高橋 晶子   手塚 由比  

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