GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
階段の家 [階段の家]
事業主体名
岩谷 宏一
領域/分類
生活領域 - 戸建て住宅、集合住宅
受賞企業
株式会社y+M design office (兵庫県)
株式会社y+M design office (兵庫県)
受賞番号
08A05032
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

人が集まる暖かく明るい家という要望を受け、日本の四季に適応する「階段の家」を計画。階段形状により、夏は太陽光を遮り、南面下部の開口から北側上部へ勾配に沿って通風を確保し、温度と光を調節。冬は蹴込ガラスから太陽光を取り入れ、太陽熱と床暖房・薪ストーブの輻射熱で家全体を暖め、その蹴込ガラスから降り注ぐ太陽光はまるで木漏れ日のように温かい。また空間構成としては、パブリックからプライベートへと緩やかに連続する。外部は運動場というパブリックな空間から屋上階段テラスというパブリックな中間領域へつながり、内部は南側の和室・リビングというプライベートな中間領域から北側の個室というプライベート空間へつながる。

プロデューサー

株式会社y+M design office 吉本 英正

ディレクター

株式会社y+M design office 三宅 正浩

デザイナー

株式会社y+M design office 三宅 正浩

三宅 正浩

詳細情報

http://ymdo.net

利用開始
2007年9月30日
販売地域

日本国内向け

設置場所

島根県大田市

問い合せ先

株式会社 y+M design office
Email: ymdo@feel.ocn.ne.jp
URL: http://ymdo.net

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

教師の夫婦と双子の子供という4人家族が住む住宅である。クライアントの要望は3点。1.人(教え子)が集まる家にしたい 2.暖かく明るい家に住みたい 3.プライバシーを守りたい 冬季は非常に冷たい海風が吹き、日照時間が短く冷え込みも厳しい日本海に程近い計画敷地において、上記3点の要望に回答すると同時に、環境配慮・自然共生を考慮し、日本の四季に適応する住宅を目標とした。

デザイナーのコメント

建築デザインは、計画敷地の周辺環境とクライアントのライフスタイルに沿ったものであるべきだと考える。重視したのは「内と外とのつながり」。敷地(内)と地域社会(外)、建物の内部と外部、家族と来客、個人と家族、といった様々な「内と外とのつながり」をどのように捉え、インターフェイスのデザインをどのように創造するかが課題であった。つまり、人と人とのつながりを意識した空間構成に対する回答が、階段形状になった。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

教師の夫婦と双子の子供の4人家族が住む。周辺環境は、2件隣に祖父母が住んでおり、昔ながらの近隣どうしの付き合いが色濃く残る住宅街なので、その4人家族と祖父母だけでなく、子供の友達、夫婦の教え子達が集まることを想定した。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

階段形状は、昔ながらの「縁側」のような役割を果たしている。家族、近隣の方、子供の友達、夫婦の教え子達にとって、井戸端会議やバーベキューができる場であるのはもちろん、友達の知り合いなど、家族が直接知らない人も気軽に集まることができる場である。住人を含む周辺の方々にとって、新しい「場」であると同時に、ライフスタイルの幅を広げるだけでなく、友達や知り合いの輪を広げ、その絆を強めることにつながっている。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

落葉樹や蹴込部の開口は、温度と光を調節する。夏は、高度の高い太陽光を遮り、踏板に反射した柔らかい間接光を室内に取り入れ、南面下部の開口から北側上部へ勾配に沿って通風を確保する。冬は、落葉樹の葉は落ち、高度の低い太陽光を蹴込部の開口から居住スペースの奥まで取り入れることで太陽熱により室内を暖める。階段形状により、できる限り電気設備を使うことなく快適に過ごすことができるような住宅を目指した。

その問題点に対し、どのように対応したか

地球温暖化に代表される環境問題に対する認識が高まる中、近年の住宅では、室内の快適さを求め生活の大部分を電気設備に頼っておきながら、太陽光発電システムを搭載し環境配慮をうたっているという状況が多々見られる。エアコン等の電気設備の一部は、もはや生活になくてはならないものとなっていることは事実だが、それらをできるだけ使用することなくかつ快適に過ごすことができる空間(住宅)を創ることが必要だと考える。

審査委員の評価

階段が都市空間のなかで演出された例はいろいろあるが、独立住宅という小規模な建築での試みは珍しい。屋根でもあり庭としても使える第二の地形というアイデアを、勾配を利用した通風計画や季節で日射制御を可能にしている段状の開口部といった細部を伴い、環境設計に有利な形状としても浮かび上がらせたことを評価した。

担当審査委員| 難波 和彦   芦原 太郎   高橋 晶子   手塚 由比  

ページトップへ