GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
専用住宅 [クローバーハウス]
事業主体名
岩崎 敏雄
領域/分類
生活領域 - 戸建て住宅、集合住宅
受賞企業
株式会社宮本佳明建築設計事務所 (兵庫県)
受賞番号
08A05031
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

宅造地盤面と擁壁を掘削して、吹抜け状の地下室をつくった。そこにガラスボックスを重層させて、両者の間にできた空間を住居としている。原理的には、掘削によって空間は自由に造形可能である。裏側にコンクリートを充填した9mm厚鉄板が主要な構造体である。クローバー形をした天井高4.6mのホール状の空間は家族共有のスペースであり、壁面の彎曲によりさまざまな性格のスペースが生まれる。そこからヤオトン状に横に掘られたボックスが、個室や水回りのスペースである。各ボックスには通風と採光を担うトップライトが設けられている。宅造地盤レベルにできる、クローバーとネガポジ反転の関係にあるロフト状のアルコーブが寝室である。

デザイナー

株式会社宮本佳明建築設計事務所 宮本佳明

宮本佳明

詳細情報

http://www.kmaa.jp/works/clover.html

利用開始
2006年10月
設置場所

兵庫県西宮市

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

「遺跡に棲みたい」というのが最初に施主がふと漏らした要望であった。施主の言おうとした「遺跡」とはまさに遺跡のように強固なインフラのことであり、そこに住まい手は「棲み込んでいけばよい」というのが施主の考えであった。だから、それ以外の要望は一切出さないのだとも。その簡潔な要望に対して、「掘削」という単純な構成原理にしたがって「空間」を削り出そうと考えた。

デザイナーのコメント

日本でヤオトン状の半地下の住居を実現したいと考えた。工程は宅造地盤面と既存石積み擁壁を、総掘りに近いかたちで掘削することから始まった。そこに鉄板を建て込んで溶接によってジョイントしている。完全溶け込み溶接により鉄板自身が有効な防水層を形成する。鉄板と山留めの間の空隙にRCを充填して、基礎のような構造体が完成。そしてその上部に、初めて建築工事として、緩い勾配の方形屋根を架けて居住空間をつくっている。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

住まい手は、父と男の子2人の3人家族(男所帯)である。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

この住宅は当たり前の敷地を再定義する。雛壇造成の掘削によって生まれたクローバー型空間はもとより、宅造地盤レベルの3ヶ所のアルコーブは外部空間と積極的に関係づけられる。例えば、お父さんの寝室となるロフトBは、隣地擁壁をプロジェクションのスクリーンとすることで外部空間を取り込み、数字上の床面積の狭さを補っている。将来的には、既存の外部階段を介して、各個人のロフトに直接アプローチすることも可能である。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

メインの生活スペースを半地下に埋めることで、温度変化が少なく夏は涼しく冬は暖かい空間を実現している。エアコンなしで、ダイニングとリビングの一部に設置した電気床暖房のみで快適な生活が可能となった。

その問題点に対し、どのように対応したか

機械に頼らずに快適な温熱環境を実現すること。

審査委員の評価

従来の住宅概念における地盤、床、壁、屋根といった要素を新たに再構成した極めてユニークな住宅である。建築家の設計による特殊解として高いデザイン性を評価した。

担当審査委員| 難波 和彦   芦原 太郎   高橋 晶子   手塚 由比  

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