GOOD DESIGN AWARD

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2007

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
木野部海岸心と体を癒す海辺の空間整備事業 [木野部海岸]
部門/分類
建築・環境デザイン部門 - 環境デザイン
受賞企業
特定非営利活動法人サステイナブルコミュニティ総合研究所 (青森県)
青森県 下北地域県民局 地域整備部 (青森県)
受賞番号
07B03001
受賞概要
2007年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

構造物が必要以上に自己主張をせず、整備の気配を限りなく打ち消して、周囲の景観に自然に織り込まれていく姿を目指した。そこでは、自然石による磯を消波堤として築造し、既設の緩傾斜堤をその一部として転用することで防護と環境への効果をより積極的に高める等、海の生理を知る地元からの多くのアイデアが具現化された。海岸における磯・砂浜生態系の再生が、集落の暮らしの再生に結びつく回路を回復していくとき、海と陸とのインターフェースの場としての渚が出現する。そして末永く、その変化を、住民が見つめ続け、活用が促がされていくとき、地域が支える公共という、かつてあった本来の森と川と大地と海のコスミックな感性を呼び覚ます。

プロデューサー

特定非営利活動法人サステイナブルコミュニティ総合研究所 理事長 角本孝夫

開始日
2004年4月1日

受賞対象の詳細

デザイナーのコメント

木野部海岸で志向されたのは、「海の条件に応じて変動する景観」である。流転の相のもとに生き物や構築物を考えないと、硬直した制度に雁字搦めになった公共物だけが残される。変化を許容するこの構造物は、時化が来て石が動けば、そこがその石の安住の地、自然の一部になる。この試みは、海岸生態系まで含めて、さらに、漁村の人たちが見続け、活用することで、海の底まで、本来あるべき景観を造形する始めての試みである。

使用者、社会等への取り組み

ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項

海に張り付くように集住している集落を波浪災害から守る防災面に配慮した海岸づくり(防護)

製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応

失われた海浜環境を復元し、安定した磯根資源を生み出すかつての地域環境の再生に貢献する海岸づくり(環境)

デザインが技術・販売等に対して行った提案

集落の人々の海の暮らしの再生に貢献しながら、ビジターや近くに立地する少年自然の家を訪れる子供たちが、海とともに暮らしてきた地域の歴史や海浜特性を学び、体験する、環境教育の場となる海岸整備(利用)

審査委員の評価

青森県の海岸部における、既存護岸の改修工事。緩傾斜護岸を破壊し、コンクリート塊を海岸部に配置し砂浜の形成を促すとともに、自然景観における岩石の状態と近似的な風景を作り出した。プロセスにおいては、より自然的な景観とするために、一旦設置したコンクリート塊をあらためて重機によって再配置し、その後は自然の波による安定化が進んでいる。計画の実施においては、地元のNPO法人の熱意により実現の運びとなるとともに、海岸部のメンテナンスも実施されている。結果として出現した風景は、完全の自然景観と見紛うばかりのものとなっている。

担当審査委員| 田中 一雄   川上 元美   黒川 玲   南雲 勝志  

評価ポイント( :評価された項目)
1. 良いデザインであるか (グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素)
  • 美しさがある
  • 誠実である
  • 独創的である
  • 機能・性能がよい
  • 使いやすさ・親切さがある
  • 安全への配慮がなされている
  • 使用環境への配慮が行き届いている
  • 生活者のニーズに答えている
  • 価値に見合う価格である
  • 魅力が感じられる

2. 優れたデザインであるか (商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント)
  • デザインコンセプトが優れている
  • デザインのプロセス、マネージメントが優れている
  • 斬新な造形表現がなされている
  • デザインの総合的な完成度に優れている
  • ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
  • 「ユニバーサルデザイン」を実践している
  • 新しい作法、マナーを提案している
  • 多機能・高機能をわかりやすく伝えている
  • 使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
  • 新技術・新素材をたくみに利用している
  • システム化による解決を提案している
  • 高い技能を活用している
  • 新しいものづくりを提案している
  • 新しい売り方、提供の仕方を実現している
  • 地域の産業の発展を導いている
  • 人と人との新しいコミュニケーションを提案している
  • 長く使えるデザインがなされている
  • 「エコロジーデザイン」を実践している
  • 調和のとれた景観を提案している

3. 未来を拓くデザインであるか (デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント)
  • 時代をリードする表現が発見されている
  • 次世代のグローバルスタンダードを誘発している
  • 日本的アイデンティティの形成を導いている
  • 生活者の創造性を誘発している
  • 次世代のライフスタイルを創造している
  • 新しい技術を誘発している
  • 技術の人間化を導いている
  • 新産業、新ビジネスの創出に貢献している
  • 社会・文化的な価値を誘発している
  • 社会基盤の拡充に貢献している
  • 持続可能な社会の実現に貢献している

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