GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2007

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
N700系新幹線 グリーン車用シート [シンクロナイズド・コンフォートシート]
部門/分類
商品デザイン部門 - 公共機器・設備/公共交通関連機器・設備
受賞企業
東海旅客鉄道株式会社 (愛知県)
小糸工業株式会社 (神奈川県)
受賞番号
07A12023
受賞概要
2007年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

リクライニングに連動して座面も沈み込む、人間工学的に最適な座り心地を実現した。座面には、新開発の複合バネ構造(ウレタン、樹脂バネ、金属バネの3層構造)を採用している。中肘掛にモバイル用コンセントを設置、背面テーブルはノートパソコンサイズに拡大するとともにスライド機構を追加し、モバイル環境の充実を図っている。読書灯は背もたれに内蔵して操作性を向上した。また、レッグウォーマーやフットレストも装備している。グリーン車のコンセプトである「上品かつ安らぎのある落ち着いた客室空間」に適合すべく三次元形状を活用したやわらかな形状で、茶系色をベースにしたカラーリングとしている。

プロデューサー

東海旅客鉄道株式会社

ディレクター

東海旅客鉄道株式会社

デザイナー

東海旅客鉄道株式会社+トランスポーテーションデザイン機構

詳細情報

http://jr-central.co.jp

開始日
2007年7月1日
価格

- (9/20 価格は非公開を希望)

受賞対象の詳細

デザイナーのコメント

これまでの新幹線を含む鉄道車両の腰掛を一新し、座り心地の向上だけでなく、仕事、読書、睡眠などあらゆるニーズに対応した機能を有する次世代新幹線N700系用腰掛をデザインした。また、客室空間に適合した圧迫感のない形状やカラーリングにも気を配り、トータルコーディネートを行った。

デザインのポイント
1.従来の腰掛は直線基調であったが、3次元形状とすることで軟らかいみのある腰掛が実現した。
2.ワンタッチでのリクライニングとリリースを可能にしたシンクロリクライニング機構とした。
3.読書灯を腰掛に内蔵したため、腰掛に座られたお客様の操作性が向上した。
使用者、社会等への取り組み

ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項

読書灯には色温度にまでこだわった高輝度LEDを採用とすることで視認性を向上させた。また、夏場の空調により足元が冷えるお客様に対しレッグウォーマーを設置した。さらに、読書灯とレッグウォーマーの操作盤の色調を最適化することで視認性を向上した。また、フットレストの生地を床と合わせることにより客室内と一体感を持たせつつ、無段階とすることで操作性を向上させた。背面テーブルは大型化するとともに前後にスライドさせることにより、手元で使用することが可能となった。また、インアームテーブルは展開したままでも席を立つことができるように最適な形状とした。

製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応

ウレタンは寿命を全うすると産業廃棄物となる。そのため、ウレタン使用量を減少させるために背ズリにポリエステル系綿材を用いリサイクルを可能とした。読書灯には高輝度LEDすることにより、従来荷棚に設置していた読書灯より寿命を長くすることが可能となった。

デザインが技術・販売等に対して行った提案

腰掛を3次元形状にすることによって、軟らかみのある意匠性とした。また、背もたれのリクライニングに連動して、座面も沈み込むシンクロリクライニング機構とすることで、長時間の着座にも疲労感が低減した。座布団を金属バネ、樹脂バネ、ウレタンの3層構造としたことにより、安定した座り心地になった。

審査委員の評価

N700系のグリーン車両用シートだけあって、できる限りのデザイン改善がなされている。航空機シートにも影響を与えそうな新開発の座面とリクイニング機構は、座ることに新しい体験をもたらしてくれる。その本体に、読書灯、レッグウォーマー、フットレスト、拡大したスライド背面テーブルが加わり、親切心が満載である。「走る書斎空間」の立役者と評価する。近い将来もし可能であるなら、より先進的なファブリックデザイン等を採用しての別バーションも望みたい。

担当審査委員| 森山 明子   大月 ヒロ子   福田 哲夫   山田 晃三  

評価ポイント( :評価された項目)
1. 良いデザインであるか (グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素)
  • 美しさがある
  • 誠実である
  • 独創的である
  • 機能・性能がよい
  • 使いやすさ・親切さがある
  • 安全への配慮がなされている
  • 使用環境への配慮が行き届いている
  • 生活者のニーズに答えている
  • 価値に見合う価格である
  • 魅力が感じられる

2. 優れたデザインであるか (商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント)
  • デザインコンセプトが優れている
  • デザインのプロセス、マネージメントが優れている
  • 斬新な造形表現がなされている
  • デザインの総合的な完成度に優れている
  • ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
  • 「ユニバーサルデザイン」を実践している
  • 新しい作法、マナーを提案している
  • 多機能・高機能をわかりやすく伝えている
  • 使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
  • 新技術・新素材をたくみに利用している
  • システム化による解決を提案している
  • 高い技能を活用している
  • 新しいものづくりを提案している
  • 新しい売り方、提供の仕方を実現している
  • 地域の産業の発展を導いている
  • 人と人との新しいコミュニケーションを提案している
  • 長く使えるデザインがなされている
  • 「エコロジーデザイン」を実践している
  • 調和のとれた景観を提案している

3. 未来を拓くデザインであるか (デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント)
  • 時代をリードする表現が発見されている
  • 次世代のグローバルスタンダードを誘発している
  • 日本的アイデンティティの形成を導いている
  • 生活者の創造性を誘発している
  • 次世代のライフスタイルを創造している
  • 新しい技術を誘発している
  • 技術の人間化を導いている
  • 新産業、新ビジネスの創出に貢献している
  • 社会・文化的な価値を誘発している
  • 社会基盤の拡充に貢献している
  • 持続可能な社会の実現に貢献している

ページトップへ