GOOD DESIGN AWARD

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2005

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
中部電力 浜岡原子力発電所 5号機 中央制御室 [中部電力 浜岡原子力発電所 5号機 中央制御室]
部門/分類
商品デザイン部門 - 建築デザイン
受賞企業
中部電力株式会社 (愛知県)
受賞番号
05A10066
受賞概要
2005年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

浜岡原子力発電所5号機の中央制御室は日本で最大出力(138万kW)を誇る原子力発電所の中枢部であり、24時間2交替で運転員が監視・操作をしている。この運転員に適度な緊張感を与えるとともに、疲労を軽減させる開放感を調和した空間をデザインすることにより運転員のパフォーマンス向上を狙い、より一層の安全運転を目指した。また、中央制御室全体が一望出来る2階部分に見学者ギャラリーを設置し、一般の人々が原子力発電をもっと身近に感じ、理解を深めていただけるオープンなデザインとした。

プロデューサー

中部電力株式会社

ディレクター

中部電力株式会社

デザイナー

株式会社東芝+鹿島建設株式会社

開始日
2005年1月18日
価格

18億円 (億円)

受賞対象の詳細

デザイナーのコメント

人々の生活を支えている原子力発電の安全・安定運転を担う中央制御室内の運転員に適度な緊張感を与え、同時に疲労を軽減させる開放感とを調和させた空間を作り上げたい。また中央制御室全体が一望出来る2階部分を見学者ギャラリーとし、一般の人に原子力発電をもっと身近に感じ、そして理解を深めてもらえる場所を作りたい。

デザインのポイント
1.操作盤における監視操作の集中化、大型表示盤による情報共有化、警報の階層化により識別性の向上を図った
2.高い曲面天井と縦長模様の壁面を間接照明で照らす。また、緊張感を保つ集光型照明と内装カラーとした
3.中央制御室を一望できる高い位置に見学者ギャラリーを配置し、更にギャラリーの照度を落として見やすくした
使用者、社会等への取り組み

ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項

発電所中央制御室のユーザーは運転員であるが、原子力発電所で生産された電気のユーザーは一般消費者である。運転員にとって使いやすく適度な緊張感を持って執務できるデザインであると同時に一般消費者にも原子力発電を理解しやすく、開放感がある親しみやすいデザインであることを狙った見学者対応設備のデザインを実施した。運転員は誇りを持って執務しており見学されることを不快に感じてはいないが、運転員と見学者の目と目が合ってしまうのは集中力を妨げる要因となるので、相互の視線の交錯を回避できるよう見学者設備を上階に設置し、一般消費者である見学者からは、全体を見下ろすことによりオープンな印象を得ることができた。

製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応

浜岡5号機の操作・表示盤は、これまでに蓄積された運転ノウハウと人間工学の熟成されたデザインが集大成され、原子力発電所の長い寿命を全うし運転員が安全確実に操作監視できることを検証しつくしてきた。また、24時間365日の監視操作が求められる中央制御室の天井を5.3メートルと高くするに伴い、天井の蛍光灯の交換方法もデザインとともに工夫をしている。つまり交換作業が監視作業や重要な機器に全く影響を与えないよう天井照明は上側から全て交換することとした。このため天井裏に人が歩けるアクセス路を設け、器具を上側に引き出し交換できる構造としている。

デザインが技術・販売等に対して行った提案

CGよる制御室の仮想空間を作成し、三次元的に投影して運転員及びデザイナーによるアンケート調査を実施した。得られた結果をSD法(*)を用いて印象評価を定量的に分析し、制御室空間設計にかかわる人間工学的要求条件を抽出し、制御室の形状・意匠が運転員に与える生理的・心理的影響についての定量的検討を行い最適空間計画を実施した。更に概念設計段階で実物大モデルルームを作成したうえでアンケート調査を実施し、CGよる印象評価の検証を行った。(*)心理学的測定法の一種

審査委員の評価

設計の初期段階から一貫して中央制御室空間のあり方を科学的に検証し、高い曲面天井や間接照明等により心理的、生理的、美的に心地よい空間のデザインを実現している。大型、階層化された表示による大型表示盤で情報の共有がなされると同時に運転員の集中度を高めている。

担当審査委員| 村田 智明   奥山 清行   河原林 桂一郎   渡辺 誠  

評価ポイント( :評価された項目)
1. 良いデザインであるか (グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素)
  • 美しさがある
  • 誠実である
  • 独創的である
  • 機能・性能がよい
  • 使いやすさ・親切さがある
  • 安全への配慮がなされている
  • 使用環境への配慮が行き届いている
  • 生活者のニーズに答えている
  • 価値に見合う価格である
  • 魅力が感じられる

2. 優れたデザインであるか (商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント)
  • デザインコンセプトが優れている
  • デザインのプロセス、マネージメントが優れている
  • 斬新な造形表現がなされている
  • デザインの総合的な完成度に優れている
  • ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
  • 「ユニバーサルデザイン」を実践している
  • 新しい作法、マナーを提案している
  • 多機能・高機能をわかりやすく伝えている
  • 使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
  • 新技術・新素材をたくみに利用している
  • システム化による解決を提案している
  • 高い技能を活用している
  • 新しいものづくりを提案している
  • 新しい売り方、提供の仕方を実現している
  • 地域の産業の発展を導いている
  • 人と人との新しいコミュニケーションを提案している
  • 長く使えるデザインがなされている
  • 「エコロジーデザイン」を実践している
  • 調和のとれた景観を提案している

3. 未来を拓くデザインであるか (デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント)
  • 時代をリードする表現が発見されている
  • 次世代のグローバルスタンダードを誘発している
  • 日本的アイデンティティの形成を導いている
  • 生活者の創造性を誘発している
  • 次世代のライフスタイルを創造している
  • 新しい技術を誘発している
  • 技術の人間化を導いている
  • 新産業、新ビジネスの創出に貢献している
  • 社会・文化的な価値を誘発している
  • 社会基盤の拡充に貢献している
  • 持続可能な社会の実現に貢献している

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