受賞ギャラリー
2003
グッドデザイン賞
高カロリー輸液用 総合ビタミン・糖・アミノ酸・電解質液
フルカリック
受賞対象の詳細
初めての総合ビタミン剤配合型高カロリー輸液製剤。経口、経腸管栄養補給が不十分な場合、経中心静脈栄養で水分、電解質、カロリー、アミノ酸、ビタミンを補給する。従来は高カロリー輸液療法の際、ビタミン剤を注射器等で混合する必要があった。これらを1つの包装にまとめることにより、必要な薬剤配合忘れの危険性軽減、配合不要による作業の軽減という2つの効果がある。
※ 自動翻訳サービスDeepLを利用して生成されたテキストの場合があります
デザインのポイント
- 薬剤を変質防止のため独立した3つの室に分け、使用時に簡単な作業で混合することを可能とした。
- 容器の折り忘れと隔壁の開通忘れを防止するため「折る」と「開通・混合」の表示を目立たせた。
- 投与するときに使用するチューブ穿刺部に近い部分に薬名を記載。取り違いの危険性が減少した。
プロデューサー
テルモ株式会社 田辺製薬株式会社
ディレクター
テルモ株式会社 広告 デザイン部
デザイナー
テルモ株式会社 広告・デザイン部 小谷義和
指定なし
2003/01/08
デザイナーの想い
薬剤の用法間違いなどの医療事故が社会問題となっている。医薬品のデザインにおいては、事故の危険性を最大限少なくすることが最も重要な使命と考えている。
使用者、社会等への取り組み
ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項
包装は薬剤が変質するのを防止するため、3室構造になっている。使用手順で重要な1.薬剤混合のため小容器を【折る】、2.すべての薬剤を混合するために、【バッグを開通・混合】に注目するように目立たせた。また、薬剤取り違えを防止するため、識別要素として薬剤によって印刷色・アイコンを変え、医療事故減少に取り組んだ。
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
審査委員の評価
担当の審査委員
山中 俊治奥山 清行坂野 博行戸島 國雄
評価コメント
高カロリー輸液製剤とビタミン剤を1つの包装にまとめるために、二室分離の包装と融合機構をカラーリングやサインとともに総合的に提案した点は高く評価できる。薬剤の配合忘れや、配合自体の時間を軽減している点で、より視認性に優れた製品の登場を期待したい。
評価ポイント
1. 良いデザインであるか
グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素
美しさがある
誠実である
独創的である
機能・性能がよい
使いやすさ・親切さがある
安全への配慮がなされている
使用環境への配慮が行き届いている
生活者のニーズに答えている
価値に見合う価格である
魅力が感じられる
2. 優れたデザインであるか
商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント
デザインコンセプトが優れている
デザインのプロセス、マネージメントが優れている
斬新な造形表現がなされている
デザインの総合的な完成度に優れている
ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
「ユニバーサルデザイン」を実践している
新しい作法、マナーを提案している
多機能・高機能をわかりやすく伝えている
使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
新技術・新素材をたくみに利用している
システム化による解決を提案している
高い技能を活用している
新しいものづくりを提案している
新しい売り方、提供の仕方を実現している
地域の産業の発展を導いている
人と人との新しいコミュニケーションを提案している
長く使えるデザインがなされている
「エコロジーデザイン」を実践している
調和のとれた景観を提案している
3. 未来を拓くデザインであるか
デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント
時代をリードする表現が発見されている
次世代のグローバルスタンダードを誘発している
日本的アイデンティティの形成を導いている
生活者の創造性を誘発している
次世代のライフスタイルを創造している
新しい技術を誘発している
技術の人間化を導いている
新産業、新ビジネスの創出に貢献している
社会・文化的な価値を誘発している
社会基盤の拡充に貢献している
持続可能な社会の実現に貢献している
このページの画像、テキストの無断転載を禁じます。©JDP All rights reserved.
