Sinso is embarking on a renovation project for a 40-year-old factory in rural area to establish a laundry factory and office. As a brand specialising in selling, leasing, cleaning, and maintenance of bedding and futons. Sinso aims to amplify its brand strength by reflecting the brand' s concept of "reconstructing the value of bedding" through space design.

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Takuma Yonebayashi, YONEBAYASHI LEASE Co., Ltd

Yusuke Tagane, Degins JP inc.

2022/06/01

かつて寝具は100年もつもので、日々の暮らしを支える道具として大切に扱われ、「打ち直し」をしながら、家族代々受け継がれるものだった。しかし現在、粗大ゴミで一番多いのは布団という調査結果もあり、東京都だけでも年間東京ドーム290個に敷き詰めることのできる布団が廃棄されている。 sinsoはメンテナンスも行うことで、長く使える寝装具を扱うサスティナブルブランドである。 設備的にもオゾンの生成装置を導入しオゾン水で洗浄することで、使用する洗剤の量を最小限にし、環境への負担を軽減させている。 さらに、sinsoの製品は洗いざらしが特徴である。環境に悪影響を及ぼさないよう糊を使用せず、 肌馴染みの良い綿本来の素材感を大切にしている。 また、工場は昔から、キツイ・キタナイ・キケンの３Kと言われており、働きたくなる工場にしたいと要望を受けた。

製品の特徴である「洗いざらし」に注目し、空間のコンセプトは「素」とし、最小限のデザインを心掛けた。既存の躯体や仕上げを極力使いつつ、新たに加える素材はリサイクルのし易さを考慮し、ありふれた素材とした。それらに対し塗装を施さず、留め方はビスや隠し釘を基本とした。簡単に取り外せる事でリサイクルの容易さを向上させた。オフィスエリアは劣化していた断熱材を吹き直し、飛散防止のためポリカーボネートで塞いだ。昼はポリカーボネートが外光を室内に拡散させ、夜は断熱材の質感が浮かび上がる。また、一般的に工場は中で行われている事が分かりにくく、近隣住民にとってネガティブな物になってしまう事が多い。そこで、奥まで見通すことできるレイアウトとした。手前から、ラウンジ、オフィス、作業場、保管場所と異なる機能をシースルーに並べつつ、それを貫通するように電設資材を組み合わせたライン照明を吊る事で、視線を奥まで引き込んだ。

敷地面積：459.50㎡ 建築面積：308.32㎡ 延べ面積：506.27㎡ 構造：S造 階数：2