GOOD DESIGN AWARD

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CC

2021

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
陸上競技用車いす [翔]
事業主体名
本田技研工業株式会社
分類
スポーツ用品
受賞企業
本田技研工業株式会社 (東京都)
受賞番号
21G030193
受賞概要
2021年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

陸上競技用の車いす(通称、Honda車いすレーサー)。F1マシンやHondaJetで培ったカーボンファイバー技術の知見を活用。アスリートがレースで思う存分に力を発揮し、笑顔でゴールをむかえること。そして家族や関係者、全ての人々から「感動」と「共感」得ることで、障がい者スポーツの認知拡大に寄与する。

デザインのポイント
1.体格差や障がいに適切な乗車ポジションに対応できるオーダーメイドのフレームで多くのアスリートに提供可能
2.ウィングフレーム:トップスピードを上げ、アスリートの闘志をかき立てる、カーボンモノコックフレーム
3.ビルトインダンパーステアリング:露出が普通のテアリング周辺パーツをフレーム内に格納し流麗な外形とした
プロデューサー

本田技研工業株式会社

ディレクター

株式会社本田技術研究所 デザインセンター エグゼクティブチーフエンジニア 三輪幸治

デザイナー

株式会社本田技術研究所 デザインセンター ライフクリエーションデザイン開発室 ERデザインスタジオ 輿石健

詳細情報

https://www.honda.co.jp/philanthropy/contents/culture-sports/wheelchair_racing/

発売
2019年2月28日
価格

3,530,000円 (セット価格(フレーム+フロントホイール+超軽量高剛性ホイール+軽量カーボンハンドリム+タイヤ) 塗装無し(カーボン地))

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

背景

Hondaの車いすレース活動は、1993年、障がいのある人たちが働くホンダ太陽およびホンダR&D 太陽(当時)での自主的なクラブ活動「車いすレーサー研究会」を起点としている。市販品での参戦から始まり、すぐに自らの手でオリジナルレーサーをつくり上げた。2002年世界初のカーボンモノコックフレームの車いすレーサーを開発し、第22回大分国際車いすマラソン大会でデビューした。モデルチェンジを繰り返し参戦を続け、2014年に八千代工業より「極(KIWAMI)」を発売。世界中のレースで記録を残してきた。その血筋は最新モデル「翔(KAKERU)」につながっている。Hondaの取り組みはデザインのみならず、レース前のメンテナンス、フレーム/ホイールの非破壊検査、アスリートの漕ぐ力を正確に測り、力の入れ具合やフォーム改善へのフィードバックなど、アスリートが安心・安全にレースに取り組めるサポートを行っている。

経緯とその成果

「翔(KAKERU)」は「勝利の笑顔をアスリートに届ける」をコンセプトとした。レースの原動力は鍛え上げた自分自身の肉体と勝利への熱い想い。アスリートの能力を最大限に引き出すのはもとより、アスリートが「これに乗って頑張りたい」と闘志を燃やせるデザインを目指した。「ウィングフレーム」「ビルトインダンパーステアリング」などの新技術を盛り込みながら造形を洗練させ、コンピュータ上での三桁に近い数のシミュレーションを経て試作車を作り、アスリートの試乗による厳しい評価を得ながらリファインを繰り返し完成させた。マニュエラ・シャー選手(スイス)により、2019年・第39回大分国際車いすマラソンにて1時間35分42秒の世界新記録を達成し、2021年・東京パラリンピックにて金メダル2枚、銀メダル3枚を獲得した。

仕様

構造:カーボンモノコックフレーム、カーボンフロントフォーク、 サイズ:オーダーメイド(最適な乗車ポジションを3Dスキャナーで測定します)、 フレーム全長(標準サイズ) 1,750mm~1,850mm、 フレーム腰巾(標準サイズ) 250mm~400mm、 標準重量7,900g ※超軽量高剛性ホイール装着時(「翔(KAKERU)」フラッグシップモデル)

審査委員の評価

ステアリング周辺部品をカーボンモノコックのフレームに格納した機能的で洗練された造形は、鍛えぬかれた筋肉のような美しさが感じられる。アスリートと一体化し、身体の延長へと進化することで、高いパフォーマンスを引き出し、世界新記録を達成した実績も高く評価できる。F1やHondaJetで培ったカーボンファイバー技術の知見を活かし、多くのシミュレーションや試作車を作りながら丁寧に開発してきた活動は、障がい者スポーツの認知拡大に貢献するとともに、日本の産業を牽引してきた企業の誇りと使命感を感じさせる。

担当審査委員| 佐々木 千穂   色部 義昭   倉本 仁   橋倉 誠  

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