GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
公園 [御社地公園]
事業主体名
大槌町
分類
ランドスケープ、土木・構造物
受賞企業
大槌町 (岩手県)
独立行政法人都市再生機構岩手震災復興支援本部 (岩手県)
町方復興CMr(前田・日本国土・日特・パスコ・応用地質 大槌町町方地区震災復興事業共同企業体) (宮城県)
東京大学 景観研究室 (東京都)
株式会社東京建設コンサルタント (東京都)
日本測地設計株式会社 (東京都)
株式会社邑計画事務所 (岩手県)
株式会社イー・エー・ユー (東京都)
喜多裕建築設計事務所 (東京都)
木内建築計画事務所 (東京都)
田中雅之建築設計事務所 (東京都)
受賞番号
20G171131
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

御社地公園は、岩手県大槌町の東日本大震災からの復興事業において、大規模な盛土によって失われる危機にあった地域が誇る湧水環境とその暮らしの風景を、被災前の地盤面とともに保全し、新しい街のランドスケープとして再生したプロジェクトである。復興期の困難な状況下、世代を超えた多くの住民、行政、関係者の共感と協働により実現した。

デザインのポイント
1.湧水環境と暮らしの風景を保全・再生する、造成計画からランドスケープまで一貫した新たな復興デザイン
2.中心市街地に求心的なシンボル空間を形成する、高低差をいかし文化施設との一体となった豊かな空間デザイン
3.地域住民・事業関係者のプロジェクトへの共感と、復興事業への継続的な住民参画と協働が支えた実現プロセス
プロデューサー

大槌町+独立行政法人都市再生機構岩手震災復興支援本部

ディレクター

東京大学 景観研究室 中井祐、福島秀哉+株式会社東京建設コンサルタント+日本測地設計株式会社+株式会社邑計画事務所

デザイナー

町方復興CMr+株式会社イー・エー・ユー 西山健一、田邊裕之+喜多裕+木内俊克+田中雅之+東京大学 景観研究室 中井祐、福島秀哉

利用開始
2017年11月
販売地域

日本国内向け

設置場所

岩手県上閉伊郡大槌町末広町1番15 号

受賞対象の詳細

背景

日々の暮らしの風景は、その地域の環境・風土の中で育まれる。復興事業は、災害によって傷ついた暮らしの風景の再生を目指すものだが、そのための大規模な土木事業は、時にその地域の環境、風土さえも大きく変えてしまいかねない。東日本大震災により甚大な被害を受けた岩手県大槌町の中心市街地は、被災前100箇所を超える自噴する湧水が存在する水のまちであり、それぞれの水場に暮らしの風景があった。歴史ある土地に住み続けるため計画された、復興区画整理事業区域の平均2.2mの盛土は、同時に湧水の自噴形態という環境を失うことを意味した。継続的な住民参画の議論の中、地域住民と事業関係者により、被災前の地域の憩いの場であった御社地を、震災前の地盤面、湧水環境、その暮らしの風景とともに保全し、まちづくり戦略上、施設集約と中心性向上を目指す新たな中心市街地のランドスケープとして再生するプロジェクトが計画された。

経緯とその成果

大槌町は、復興事業の各段階で多くの住民参画の機会を設け、その成果の計画反映に積極的に取り組んだ。大槌の湧水環境と暮らしの風景を、被災前の地盤面とともに保全し、新しい街のランドスケープとして再生するという本プロジェクトは、世代を超えた多くの住民、行政、関係者の共感を呼び、実現に向けた各事業段階における課題を克服する、新たな協働のかたちと様々な工夫を生んだ。干満の差で変化し造成計画に大きな影響を与える湧水の水位変動調査は、地元高校生と町方復興CMrにより継続的に実施され、その成果は造成計画の地盤高の設定に反映された。さらに、区画整理事業の換地設計における公園配置と御社地の位置関係の調整、造成時の元地盤面の保全に向けた検討など、住民や多くの関係者の協働、都市計画・土木エンジニアリング技術の新たな複合的取組みの積み重ねにより、湧水のまち大槌の復興のシンボルの一つである御社地公園が実現した。

仕様

面積2,500㎡、高低差平均2.2m。舗装:平板ブロック舗装□300、土系舗装、ダスト舗装、玉砂利舗装/擁壁:小型重力式擁壁、石積み擁壁/ベンチ:W480 ×H400、縁台ベンチ:□1800/水舟(2段構造):1650×900/水路:砂利洗出し/車両防護柵:H=670、転落防止柵:H=1100、手すり:H=850、ロープ境界柵:H=600 /車止め:引抜き式Φ76.3/即身仏入定地、石碑等を保全。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

岩手県上閉伊郡大槌町末広町1番15 号
東京大学景観研究室webサイト

審査委員の評価

東日本大震災の復興まちづくりで計画・デザインされた公園。隣接する大槌町文化活動交流施設と一体的に、まちの公共的な中心を形成する。復興区画整理事業の中にあって、ワークショップや調査によって土地の環境の気配と生活文化の記憶を探りながら、それらを引き継ぐ新たなランドスケープを創出させた。まちの地盤面高さと湧水を留めた御社地公園は、過去のまちの記憶と現在・未来のまちの空間を対応させる貴重な参照点となるだろう。

担当審査委員| 伊藤 香織   五十嵐 太郎   山崎 亮   山梨 知彦  

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