GOOD DESIGN AWARD

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2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
事務所 [山形県税理士会館]
事業主体名
東北税理士会 山形県支部連合会
分類
公共の建築・空間
受賞企業
空間芸術研究所 (山形県)
受賞番号
20G171085
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

既存の税理士会館の移転建替である。新しい時代の「対話する税理士会館」をテーマにした。約400年前につくられた歴史的遺構である御殿堰に面しつつ、街とも連続した親水広場をつくり、その広場に向かって建物を開くことで、税理士会の会員だけではなく、一般市民にも立ち寄りやすいような、公共性をもった施設にしたいと考えた。

デザインのポイント
1.親水広場をつくることで、今まで目立たなかった御殿堰に光を当て、人々がその存在に気付けるようにした。
2.親水広場に向かって建物を開き、大庇を設けることで、人々が集い、自然、歴史とも対話できる場を創出した。
3.庇下の縁側空間を介し内外を緩やかに結ぶことで、機能に偏りがちな事務所建築に場所の魅力を取り込んだ。
プロデューサー

東北税理士会 山形県支部連合会 江部寛

ディレクター

羽田設計事務所 安達和之

デザイナー

空間芸術研究所 矢野英裕

矢野英裕(空間芸術研究所)

詳細情報

https://wp.me/P72H1h-1nB

利用開始
2017年12月
販売地域

日本国内向け

設置場所

山形県山形市旅籠町1-12-51

受賞対象の詳細

背景

既存の山形県税理士会館の老朽化に伴う移転新築である。税理士会館には、会員である税理士達が税制に関しての最新の情報を共有するための研修を催したり、そこで関連書籍を頒布したりするという機能がある。また、組織運営の為の会議を開催したり、会員同士の親睦を深めるという目的もある。さらには、市民に対する無料税務相談も行っている。建て替えの提案を行うにあたり、これからの時代の税理士会館とはいかにあるべきかを模索した。IT化が進むこれからの時代、税理士のあり方も大きく変わっていくことが予想される。クラウド化なども進む中、他の多くの職業と同様に、従来税理士が行っていた会計処理等の作業はAIに代替されていくかもしれない。AIにはできないこと、それは納税者との人間的な対話であろう。会員同士の対話、交流はもとより、今までは少し近寄りにくかった税理士会が、市民に対して開かれていくように建物を設計していこうと考えた。

経緯とその成果

初めて敷地を訪れた時、そこには町工場が建っており、山形五堰のひとつ、御殿堰は辛うじて隣家とのすき間から見える程度だった。山形五堰は江戸初期に、農業・生活用水、城濠への給水などを目的につくられた疎水であり、馬見ヶ崎川から取水され、市内を網の目のように流れている。この山形の歴史を物語る清流・御殿堰に面しつつ、街とも連続した親水広場をつくり、その広場に向かって建物を開くことで、会員だけではなく、一般市民にも立ち寄りやすいような、公共性をもった施設にしたいと考えた。大庇に覆われた親水広場に面し、1階にはそこから自由に出入りできる多目的ホールを設けた。2階には通路兼用の弓形の縁側空間(ラウンジ)があり、街を見渡すことができる税務相談室、事務室、応接室などをつないでいる。歴史との対話、自然との対話、そして人間同士の対話を促す「すき間」を散りばめ、新しい時代の「対話する税理士会館」を実現しようと試みた。

仕様

敷地面積321.4㎡ 建築面積152.8㎡ 延床面積208.1㎡ 構造規模:鉄骨造 地上2階建

どこで購入できるか、
どこで見られるか

山形県山形市旅籠町1-12-51
東北税理士会山形県支部連合会
竣工・山形県税理士会館(設計者HP)
山形五堰と桜(設計者ブログ)

審査委員の評価

間口が狭く奥行きが深い、いわゆる「ウナギの寝床」状の敷地に計画された税理士会館のデザインである。敷地の長手に沿って水路(御殿堰)があるものの、その存在を活かしづらい敷地形状であった。建築家はその解決のために、円弧上の平面プランという定番のかたちを水路に沿って配置したが、この着想により水路幅に呼応したヒューマンスケールの親水空間を生み出すことに成功している。

担当審査委員| 伊藤 香織   五十嵐 太郎   山崎 亮   山梨 知彦  

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