GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
長屋建て集合住宅 [吉祥寺の家]
事業主体名
尾張屋土地株式会社
分類
小規模集合住宅
受賞企業
尾張屋土地株式会社 (東京都)
株式会社川辺直哉建築設計事務所 (東京都)
株式会社ARTTECH_辻昌志建築設計事務所 (東京都)
受賞番号
20G140934
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

住宅地に計画した12戸の賃貸集合住宅。前面道路を引き込んだアプローチによって、街に繋がりながらも固有の外部空間を持った集合住宅として計画している。建物名は住戸各々バリエーションのある動線やプラン、住戸環境を、ひとつながりの勾配屋根と共有する外部空間によって、集まって住む一つの大きな家とする意味合いが込められている。

デザインのポイント
1.コの字型配置による、道路を引き込んだ様なアプローチ空間が隙間をつくり、住宅地に開かれた佇まいをつくる
2.一体のボリュームとせず、ゆとりのある空地を持つことで視線が抜け、風が通る良好な住戸環境を獲得する
3.重層長屋としメゾネット、フラットタイプを併用する事で多様な住戸と変化のあるアプローチを生んでいる
プロデューサー

尾張屋土地株式会社

デザイナー

株式会社川辺直哉建築設計事務所 川辺直哉+株式会社ARTTECH_辻昌志建築設計事務所 辻昌志、辻啓太

左:川辺直哉 右:辻昌志

詳細情報

http://tsuji-office.com/kichijoji-house

利用開始
2019年11月
設置場所

東京都武蔵野市吉祥寺東町

受賞対象の詳細

背景

近年、鉄筋コンクリート造に於ける型枠大工などの職人が減少し、コスト高、生産効率の低下により中小規模集合住宅での木造の可能性が広がっている。金物や工法の進歩は自由度の高い形状を可能にし、魅力的な住戸空間を実現できる点において、木造での計画が最適だと考えた。また木造2階建への心理的、物理的に周辺住民の理解が得やすいというのは、プロジェクトを円滑に進める上でも大事な要素になっている。敷地は吉祥寺駅徒歩10分圏内で、地価が高く、容積率も低い事から賃貸住宅の更新が進みづらく、人の入れ替わりが少なくなって来ている。本計画では賃貸物件でありながら、建物性能を高めつつ地域と親和性の高い、住宅地における住み継がれる集合住宅であることを目指した。昨年都内で長屋の通路幅の条例改正が行われたが、5m幅のアプローチ空間を確保する事で通路から場所としてのスケールを持った次世代の長屋像を示すことを試みている。

経緯とその成果

重層長屋において、遮音に対する配慮は必然であった為、床下地に重量ボードを採用し界壁の木下地を共有しないなどの配慮を行い遮音性を高めている。また上階住戸へのアクセスに鉄骨階段が配置される部分については、階段下に屋根を構成し階段部と縁を切ることで下階への直接的な影響を無くしている。敷地は南側が中高層地域、北側を一種低層地域と用途地域境界線が横断しており、南側を半地下+上層2階、北側は地上より2階とすることで南北の床高に違いが生まれ、アプローチ空間を介した住戸同士の視線の交錯を少なくしつつ上階の視線の抜けも与えている。半地下部分は、3.3mの天井高さを確保する事で、ロフトを設置し有効活用と開放感のある断面構成としている。多様な住戸と変化のあるアプローチが勾配屋根のもと一つながりとなった状態は、豊かな住戸環境と、住宅地において戸建住宅と共存する賃貸集合住宅の在り方を示せたのではないかと考えている。

仕様

敷地面積:391.90㎡ 建築面積:207.24㎡ 延床面積:505.38㎡ 構造:木造、一部鉄筋コンクリート造 階数:地下1階+地上2階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

吉祥寺の家 物件紹介サイト
事務所HP

審査委員の評価

個性的な賃貸集合住宅が増えているのは、それが「持ち家取得までしばらく我慢する住まい」から「気儘に長く住む住まい」へと変化してきたことの表れである。同じ間取りをコピーのように連続させたものでなく、1つ1つに個性のある住戸には愛着も湧く。この作品はそんなアパートの一つであるが、重層長屋とし、コの字形の平面で全住戸を中央の引き込み動線から直接アプローチできるようにしたことで、路地の様な魅力的な共用空間を生み出し、それ自身で小さな街並みをつくり出すことに成功している。

担当審査委員| 手塚 由比   小見 康夫   千葉 学   山﨑 健太郎  

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