GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

このページの画像、テキストの無断転載を禁じます。 (C)JDP All rights reserverd.

受賞対象名
集合住宅 [文化村ハウス]
事業主体名
個人
分類
小規模集合住宅
受賞企業
河野有悟建築計画室 (東京都)
内海聡建築設計事務所 (東京都)
株式会社ウルテック (東京都)
受賞番号
20G140919
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

新宿区中落合に建つ2棟建て長屋。親族同士4世帯と賃貸3世帯が住む7戸の住宅は多種多様な要望と制約の元で作られる建築のあり方として、定型化したルールや強い図式を与えるデザイン手法に依らず、多様なものを多様なままに生成する手法を指向しています。住戸それぞれの個性を受け入れて「街をつくるように建築をつくる」プロジェクトです。

デザインのポイント
1.正面に残された余白を活かして各住戸がボリュームを柔軟に張り出し、削り、囲って生まれる派生的な外観。
2.それぞれの建築的な振る舞いを許容した外壁には、ボリュームごとに3色と5パタンの表情が与えられている。
3.勾配の向きや高さがそれぞれ異なるルーフトップのボリュームから、光と風が届けられている伸びやかな内観。
プロデューサー

Archi Lifeプロデュース社 松坂亮一

ディレクター

河野有悟建築計画室 河野有悟

デザイナー

河野有悟建築計画室 河野有悟 酒匂裕介+内海聡建築設計事務所 内海聡

左:河野 有悟  中央:内海 聡  右:酒匂 裕介

利用開始
2019年6月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都新宿区

受賞対象の詳細

背景

大正時代に土地開発され、新興住宅の一つのモデルともなった落合文化村。そこには学者、作家、画家などの文化人が多く居を構え、多様な文化や交流が生れる土地柄であった。その第一文化村に属する敷地で代々生活を営み続けてきたクライアント一族の記憶と歴史が相まって、この建替えのプロジェクトにはかつての土地風土を継承することが求められた。計画にあたっては、住みつないできた3世帯と建替え後に入居する1世帯のみならず、土地の所有者である他の親族など常時十数名が計画に参加し、その他の親類縁者まで含めるとおよそ三十名ほどがその成り行きを見守るプロジェクトとなった。

経緯とその成果

この建替え計画に特に積極的に参加した4世代、7家族に渡るクライアントの多様で個性ある要望と対峙する中で、住戸同士の境界が直接せめぎ合う部分を極力減らし、前庭が取られているファサード面と斜線制限を避けたルーフトップ面に設計の自由度を獲得する方針に辿り着いた。単一のルールや設計のスタイルに支配されることなく、住戸ごとが要求する面積に合わせてボリュームは張り出したり、削られたりしている。また、要望や周囲の状況に合わせて局所的に囲いが付き、出窓が出て、塔屋が立ち上った。そのような「派生的な設計手法」によってこの建築は成り立っている。住戸ごとにある固有な条件や状況を整った建築の中に閉じ込めるのではなく、そのまま複合的に建物の個性として表出させることは本来的に多様である街の成り立ちに近いかもしれない。「街をつくるように建築をつくる」ことがかつての文化村の土地柄を受け継ぐことと期待している。

仕様

住居棟:木造/2階建て/建築面積:121.39㎡/延床面積:242.78㎡ 賃貸棟:木造/2階建て/建築面積:121.44㎡/延床面積:237.50㎡

どこで購入できるか、
どこで見られるか

河野有悟建築計画室
内海聡建築設計事務所

審査委員の評価

親族4世帯賃貸3世帯の住宅という複雑な条件の中で、多様性を感じさせる美しい住宅を実現させている点が評価された。派生的な手法と設計者が説明しているが、ある特定の型にクライアントの要望をはめていくのではない。クライアントの複雑な要望をそのまま引き受けながら作ることで、外部と内部の多様性を生み出しているところが面白い。街を作るように建築を作るとあるように、それぞれの住人の要望が、予定調和ではない新たな調和を生み出している。

担当審査委員| 手塚 由比   小見 康夫   千葉 学   山﨑 健太郎  

ページトップへ