GOOD DESIGN AWARD

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2019

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
デザイン開発手法 [ジェネレーティブデザインによるAIを活用したエンジンECUケースデザイン開発]
事業主体名
株式会社デンソー
分類
研究・開発手法
受賞企業
株式会社デンソー (愛知県)
受賞番号
19G171297
受賞概要
2019年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

約3万点の部品から構成される自動車。 そのひとつひとつの部品において、軽量化を図ることは、車両の燃費向上を実現し、環境負荷の低減につながる。 本件はジェネレーティブデザインによるAIを活用した開発手法で、エンジンECUのケースをデザイン。 必要とされる放熱性能を発揮しつつ、12%の軽量化を実現した。

デザインのポイント
1.AIを活用したデザイン開発手法で、放熱性を維持しつつも、従来比12%の軽量化を実現した筐体デザイン。
2.3Dプリンタや切削が前提のジェネレーティブデザインを、既存のダイキャストでの製造に対応させた点。
3.放熱に寄与する有機的造形と、内機をトレースした幾何学形状の融合による、他機種の展開性を考慮した構成。
プロデューサー

株式会社デンソー エレクトロニクス技術1部 矢部圭介

ディレクター

株式会社デンソー デザイン部 生駒知樹

デザイナー

株式会社デンソー デザイン部 岡本陽+株式会社日南 猿渡義市+Triple Bottom Line 柳澤郷司+601 海田裕二郎

利用開始
2018年6月

受賞対象の詳細

背景

世界の自動車保有台数は13億台を超え、年間9000万台以上もの車が作られている。 自動車産業に携わる会社として、環境負荷低減は重要なミッションである。 1台の自動車を構成する約3万点の部品ひとつひとつにおいて、材料の使用量を減らし軽量化を図ることは、車両の燃費向上を実現し、環境負荷の低減につながる。 既存の部品設計においては、強度や振動、放熱、製造制約などの要件を満たす合理的な形状を、最終的に設計者の感性に委ねている。 そこで、ジェネレーティブデザインを用いたAIによる計算を行うことで、要件を満たす何千ものアイデアを得られ、かつ人間の想像には及ばない複雑な形状でありながらも最適なソリューションを得ることが可能となる。 本品はエンジンECUのケースにおいてこのデザイン開発手法を用いた事例である。

経緯とその成果

①エンジン直載型ECUは取付の脚から放熱する接触放熱であり、発熱部分から脚までの放熱経路が重要となる。放熱経路を太くすれば放熱性能は上がるが重量が増え、細くすれば軽くなるが放熱性能が下がる。そこで、その最適解をAIを活用し生成することで、放熱効率は維持したまま12%の軽量化を実現した。 ②ジェネレーティブデザインは型での大量生産は考慮されていないが、既存のECUにおいては月何万個もの生産が見込まれる。そこで既存のダイキャストでの製造を考慮した形状にモディファイし、性能の担保と大量生産を両立したデザインとした。 ③この筐体のデザインルールは他機種への展開性も考慮している。ジェネレートした性能に寄与する有機的な造形と、内機をミニマルに覆った幾何学的な形状の融合というルールを作ることで、サイズや放熱個所の異なる機種においても統一感を保ったまま、各機種に最適化した筐体デザインが可能である。

仕様

127mm×127mm×43mm 131g アルミニウム

審査委員の評価

ジェネレーティブデザインによる設計の事例は目にすることが増えてきたが、インジェクションモールドでは実施設計まで行う取り組みは新しく、軽量化に成功している。人の手による設計では行わないような複雑な面の構成によって、極限まで肉厚を削ぎ落としたパーツを見ると、単体では商品とならないパーツではあるが「これまでとは違う到達点」という美しささえ感じる。車両のように多数の部品集積で構成されるプロダクトには、人が行う設計をアシストする技術開発の価値がある。

担当審査委員| 石川 俊祐   太刀川 英輔   廣田 尚子   Miles Pennington  

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