GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
共同住宅(分譲マンション) [イニシア世田谷松陰神社前]
事業主体名
株式会社コスモスイニシア
分類
共同住宅
受賞企業
株式会社JWA建築・都市設計 (東京都)
株式会社コスモスイニシア (東京都)
受賞番号
18G110909
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

9代続いた地主の旧本宅敷地での6階建て28戸の雁行配置型集住体。18年間の漸次的開発を締めくくる。雁行部のずれに構造柱を仕込む等工夫を尽した構造デザインによって、裏手の公園へ至る敷地内自由通路まわりに「住まう場」を醸成しようとした。特別感が溢れる敷地にコンテクスチュアルに応答し、道行きの各所では歴史が培って来た場の記憶を呼び覚まそうとした。敷地のポテンシャルを活かし、かけがえのない建築を創ろうとしている。部位デザインでは親和性を心掛け、密実さを感じさせるようにした。楚々とした佇まいがヒューマンな優しさを醸す。クリティカルに問いかけ本義としての建築表現を狙った。集住体の新地平を拓いたとされたい。

プロデューサー

株式会社コスモスイニシア

ディレクター

株式会社コスモスイニシア

デザイナー

株式会社JWA建築・都市設計 渡辺純、高木彩子、西村将貴+株式会社いろ葉Design 大武一伯

詳細情報

https://www.cigr.co.jp/

利用開始
2017年11月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都世田谷区世田谷四丁目

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

敷地の記憶を尊重しクリティカルに応答しようと構造計画を工夫することで「場の醸成」を図った集住体建築。

背景

世田谷は昔農村であった。江戸時代から9代続いた地主宅は、戦後の急激な宅地化による相続税高騰に翻弄され続けた。18年前「古民家」として地域に解放し、ボランティア活動の拠点に使うように転じた際、地主家族はもはや本宅には住まなくなっていた。16年前には「欅コモン」向こうの庭先に集合住宅15戸を建てて転売した。そして3年前昔の本宅であった「古民家」の維持が難しくなり、致し方無く遂にディベロッパーに底地そのものが売り払われた。本計画の開始であった。永年の歴史により敷地が培ってきた営みの重さにまずは配慮し、それを活かしきった建築デザインを追求すべきであると強く思った。最寄駅から徒歩6分、また行政中心である区役所にも近く、そもそも恵まれた利のある小振りな開発である。新たに住まう人々に対し「あるべきよう」を具体化することにより、バランスを保ち豊かで包み込むような真に優れた集住体を狙ってデザインを開始した。

デザイナーの想い

目の前そして日々のコンテクスチュアルな応答作業に終始するばかりでなく、立ち還ってヴィジョンを打ち出す事、さらには社会性も踏まえ建築としてクリティカルに新地平を拓くチャンスであるとしてデザインした。緑豊かなこのコンパウンドが今後永いこと地域に愛され景観の一部として継承されるよう図った。プロポーションとスケールの整えに特に注意した。東側前面のバス通りから眺める際、緑豊かな敷地の奥に「楚々とした佇まいを見せていること」がむしろ人目を惹く。棟内モデルルーム方式にて売り出され、即刻完売したことによって出来の良さの実証がなされた。我々設計者は新たに乗り込んだことにより、地元住民に対する「厳しい」説明会等に翻弄され、心労も少なからずあった。しかし最終的には優れた建築、そして街並みを十全に整えたとして認められ、一帯の不動産価値向上にも貢献したとして感謝された。ハッピーエンドに収斂したことが大変に喜ばしい。

仕様

敷地面積:1,003.73㎡ 建築面積:516.53㎡ 延床面積:2,330.32㎡ 鉄筋コンクリート造 地上6階建て

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都世田谷区世田谷4-14-32

審査委員の評価

集合住宅の意匠、そして居住性は、実は大きく構造計画と関わっている。その普遍的な事柄に真摯に向き合っている事例といえる。特に、この計画では、周辺環境になじませるために採用された雁行配置を巧みに、構造として利用することで大開口を実現しており、それによって快適な内部の居住空間を作り出すだけでなく、アウトフレーム形式でありながらも軽やかで、周辺環境と調和する外観を作り出している点も評価できる。

担当審査委員| 篠原 聡子   猪熊 純   西田 司  

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