GOOD DESIGN AWARD

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2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
視覚障害のある人のための口腔内模型 [デンタクト・モデル]
事業主体名
大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部
分類
教材・教育用品
受賞企業
大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部 (大阪府)
大阪大学歯学部附属歯科技工士学校 (大阪府)
受賞番号
17G010067
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

デンタクト・モデルは、視覚障害のある人に、歯ならびや汚れのたまりやすい場所、ブラッシングの方法などを「伝える」ために開発された口腔内模型です。 歯の模型をマグネット着脱式にしたこと、また永久歯と乳歯に加え、はえかけの永久歯の模型を作製したことで、歯の数、歯の種類および歯ならびを対象者の口腔内にあわせて自由に配置でき、子供から大人までの多様な口腔内の歯の状態を簡単に再現できます。また当事者の助言のもと改良を重ねたことで、視覚障害のある人が触って理解しやすい模型になりました。視覚障害のある人の口腔健康教育に使用できるだけでなく、視覚障害のない人にも分かりやすいユニバーサルデザインになっています。

プロデューサー

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部 村上旬平

ディレクター

独立行政法人 大学入試センター 南谷和範

デザイナー

大阪大学歯学部附属歯科技工士学校 小八木圭以子

利用開始
2016年10月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部・大阪大学歯学部附属歯科技工士学校

受賞対象の詳細

背景

歯のブラッシング習慣は口腔の病気を防ぐために最も重要であり、その技術は幼児期から修得していく必要があるうえ、年齢や口腔内の変化に伴って、専門的な口腔衛生指導も受ける必要があります。しかし視覚障害のある人では、歯ならびや汚れのたまりやすい場所、歯ブラシのあて方などを視覚的に確認できないため、効果的なブラッシング技術を身につけることが困難で、そのため虫歯や歯周病になりやすいことが知られています。一方、現在歯科保健教育において、視覚障害のある人が触知しやすい媒体がなく、触覚媒体などを利用した視覚障害のある人への対応は普及していません。昨年施行された障害者差別解消法は障害者への合理的配慮を求めていますが、視覚障害のある人への情報保障による合理的配慮を実現するため、こどもから大人まで、様々な人が触覚的に歯ならびの状態やブラッシングの方法を学習できる模型が必要であると考えました。

経緯とその成果

多様な人の歯ならびの状態を再現でき、視覚障害のある人が触知しやすい、マグネット着脱式の口腔内模型

デザイナーの想い

晴眼者には視覚情報を使うことで伝えられる口の中の情報やブラッシング技術を、視覚障害のある人にも同じように伝えたい、そして視覚障害のある人の口腔の健康維持に貢献したいという思いを形にしました。できるだけ簡単で迅速に、こどもから大人まで多様な口腔内の歯の状態を再現できること、視覚障害のある人がご自身の歯ならびや歯ブラシのあて方などを触って認識しやすいかたちにすることを目指し、視覚障害当事者の助言のもと試行錯誤を重ねて完成した模型は、ほぼすべての人の歯ならびの状態を再現でき、視覚障害のある人が触って認識しやすい模型となりました。また結果として視覚障害のない人にも分かりやすい模型となり、多くの人の口腔健康教育に活用できる可能性も秘めています。障害者差別解消法が求めている視覚障害者への合理的配慮の実現のため、本模型が一人でも多くの視覚障害のある人のお役にたてるよう、模型の普及にも取り組んでいきます。

仕様

歯模型がマグネット着脱式の2倍大口腔内模型。 セット内容―2倍大歯模型(永久歯32本、乳歯20本、萌出途中の永久歯32本、計84本)、顎堤(歯ぐき)模型(大人用上下顎1組、こども用上下顎1組、計2組)、上下模型咬みあわせ装置(大人用1個、こども用1個、計2個)他 。 対象者の口腔内の歯の数や歯並びにあわせて、各歯模型を顎堤模型に並べて使用する。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部・大阪大学歯学部附属歯科技工士学校
大阪大学歯学部附属病院障害者歯科治療部
大阪大学歯学部附属歯科技工士学校

審査委員の評価

対象者の口腔内の歯並びにあわせてマグネットで自由に配置できるので、永久歯、乳歯、生えかけの歯、歯並びなども完全に再現する。構造はシンプルに整理されているが、歯はリアルに再現している。上下の噛み合わせを再現する装置も今までなかった画期的な機能である。汚れが溜まりやすい場所や歯ブラシの当て方などを視覚的に確認できない視覚障害者は、そのために虫歯や歯周病になりやすいと言う。当事者の助言をもとに改良を重ね、「伝える」ための装置として完成させたことが高く評価された。また、視覚障害者だけでなく、すべての人に分かりやすいユニバーザルデザインとなっていることもすばらしい。

担当審査委員| 鈴木 啓太   安東 陽子   原田 祐馬   山本 秀夫   Jung-Ya Hsieh  

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