GOOD DESIGN AWARD

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CC

2008

GOOD DESIGN|サステナブルデザイン賞

受賞対象名
DMV(デュアル・モード・ビークル) [JR北海道・DMV]
事業主体名
北海道旅客鉄道株式会社
領域/分類
移動・ネットワーク領域/身体の移動 - 身体の移動に用いられる機器・設備
受賞企業
北海道旅客鉄道株式会社 (北海道)
受賞番号
08C12021
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

DMVは、既存のバスをそのまま活用した「線路と道路のどちらも走行可能な乗り物」である。その「道路モードと線路モードの切換」は乗客を乗せたままで可能であり、わずか15秒程度である。また、道路走行はバスと同様に前後ゴムタイヤで走行するが、線路走行は前後に格納した鉄車輪を載線させ、線路上に載った後ゴムタイヤ(内輪)の駆動で走行する。このようなDMVの低コスト・省エネルギー・利便性という特性を有効に活用することで、少子高齢化、モータリゼーションなどの影響により経営状況が悪化している地方の公共交通機関を地域にあった形態で再編が可能であり、イノベーション的役割を担えるシステムである。

プロデューサー

北海道旅客鉄道株式会社 取締役副社長 柿沼博彦

ディレクター

北海道旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 DMV推進センター 所長 難波寿雄

デザイナー

北海道旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 DMV推進センター 主席 中田昌宏

ローカル線を守るため、イノベーションに挑戦する 中田 昌宏

詳細情報

http://www.jrhokkaido.co.jp

利用開始
2007年4月14日
価格

25,000,000円

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

(1)マイクロバスを活用し、輸送量にあった小型・軽量化を図った少量輸送の乗り物により従来の鉄道車両と比較して、省エネルギー性を高めると共に車両のコストを下げる。(2)高齢化に向けてシームレス化を目指し、線路も道路も走行可能な車両として、利便性を高め、地域の活性化にも役立てる。

デザイナーのコメント

このDMVは、地方鉄道の廃止が続く中、「北海道の鉄道を何とか残したい」という開発者たちの強い思いと情熱を込め実現したものである。DMVの特徴はマイクロバスをそのまま活用できることであり、低コストで利便性が向上し、地球環境にやさしい車両として、イノベーション的役割を担えるものと期待している。その開発者の思いが、ダーウィンという愛称名に込められている。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

利用者が減少し維持が困難な地方鉄道の事業者と周辺のバス事業者、主たる移動手段に公共交通を利用する高齢者等の地域住民や観光客。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

バスと鉄道の一体的運営による地域住民や観光客のための公共交通サービスの向上と効率化による健全な維持。利用増と経費削減による公共交通事業者(鉄道・バス)の経営改善。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

線路走行時の荷重は、後部は動力伝達のためのゴムタイヤと線路走行のための鉄車輪を線路に接地させる。ゴムタイヤのスリップや摩耗対策については、後部のゴムタイヤと鉄車輪の荷重バランスを走行状態に応じて可変させる制御の新開発やスタッドレスタイヤの採用で防止し、走行安定性向上の相乗効果もあり、従来の鉄道車両と比較して約1/5の燃料消費量の達成とゴムタイヤ交換頻度の低減を実現した。

その問題点に対し、どのように対応したか

省エネルギー技術の開発を積極的に取り入れ、輸送量に合った乗り物の実現による1人当りの省エネルギー性を高めることと線路走行時に、後部の動力伝達のためのゴムタイヤがスリップする事による駆動力の伝達損失やゴムタイヤの摩耗の抑制、走行安定性を向上させることによる燃料消費量の削減やゴムタイヤ交換頻度の低減に取組んだ。

審査委員の評価

10秒で鉄道路線から道路へ、また10秒で道路から鉄道路線へと乗客を乗せたままどこまでも運んでくれる夢の交通システム「DMV」は、鉄道と自動車のハイブリッドカーでもあり、過疎の村々を結ぶ交通システムの救世主とも言えよう。28人乗りマイクロバスの車体を利用するため、車両コストも10分の1。鉄道やバスの廃線に悩む高齢者を多く抱える過疎地域の朗報となることは間違いない。災害時や事故の場合のバイパス走行にも威力を発揮する交通システムでもある。現在は観光路線で人気者だが、国内外からの注目も多く、GPS登載の少数運行や連結走行による大量輸送など、このDMVから多様な未来への風景が見えてくる。

担当審査委員| 山村 真一   木村 徹   沢村 慎太朗   松井 龍哉  

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