ニュース 2006年度記事


グッドデザイン賞 受賞活用事例のご紹介 (2006/05/22)


これまでグッドデザイン賞を受賞された方々に、グッドデザイン賞をどのように活用されているか、お話をお伺いしました。今後、不定期で連載していきます。

第2回「Proto - Quick - House」「内海の家

UID 一級建築士事務所 前田圭介さんに聞く(2006.05.22 up)

事例画像「写真1」「写真2」「写真3」

広島県福山市で建築設計事務所をひらいている前田圭介さん。昨年「Proto - Quick - House」でグッドデザイン賞中小企業庁長官特別賞(建築・環境デザイン部門)を受賞しました。これは、短期間・ローコストで作る建築の提案。超ローコストで、すまいの空間のプロトタイプに挑戦したテーマ性、過去にグッドデザイン賞を受賞した国産の杉材パネルを活かした落ち着いたデザインなどが、審査委員に評価されました。事実上のデビュー作、2003年の「内海の家」ではグッドデザイン賞の他多数の建築賞を受賞。実力派若手建築家として西日本を中心に評判の前田さんに、グッドデザイン賞の受賞についてお聞きしました。

Q1.応募のきっかけは?

以前はグッドデザイン賞に建築デザインを評価する部門があるのを知りませんでした。しかし、ある時広島で行われた隈研吾さんの講演会で、隈さんがグッドデザイン賞の審査委員であることを知って。審査委員の方の目から自分の作品がどのように見えるかという点に興味を持ち、応募をしてみました。それが2003年の受賞のときです。

Q2.受賞をどのように活用されていますか?

事務所のウェブサイトにGマークを掲載しています(写真1)。Gマーク受賞は特に一般の方からの反応がいいですね。建築にはたくさんのコンペやアワードがあるけれど、「グッドデザイン賞」と言うと、老若男女問わずみなさんよく理解してくださいます。また、クライアントの方にも喜んでもらえるからうれしいですね。Gマークは商品に付くものというイメージもまだあるようですが、そのあたりも僕が言うことで少なくとも地元福山ではだいぶ理解が深まってきているのではないかと思います(笑)。

Q3.受賞して感じられるメリットは?

建築家としては、グッドデザイン賞の受賞はメディアや媒体に対して、プレスリリースを打つことができるきっかけになることが一番大きいと思います。昨年は、地元福山で「鞆の空家再生プロジェクト」が同じくグッドデザイン賞中小企業庁長官特別賞を受賞しました。福山からの特別賞選出が重なったということもあり、市による合同記者会見が行われ、朝日・読売ほか地元紙など新聞を中心としてさまざまなメディアに報道されました(写真2)。さらにその後は受賞者同士のつながりも生まれ、鞆の浦のシンボル的な築150年、幕末の建物をカフェに再生するプロジェクトに設計者として関わりました。GWにオープンしたばかりですので、是非遊びに来てください(写真3)。

Q4.今後のグッドデザインに期待することは?

グッドデザイン賞がほかの賞と違うのはその評価の幅の広さにあると思います。だから、「Proto - Quick - House」や「鞆の空家再生プロジェクト」のような、かたちだけではない考え方や計画も評価される。また、ほかの受賞した物件でも、人がどれだけ気持ちよく生活できるか、社会と建築がどう関わっているか、ということが重視されていると思います。今後の可能性に期待するとともに、Gマークの権威性を落とさない程度での、幅広いジャンルの受賞をこれからも楽しみにしています。

■ 昨年度のグッドデザイン賞 建築・環境デザイン部門 受賞対象