デザインという言葉が、世界中の国々の発展、人々の暮らしの発展を導く重要なキーワードとして、もう一度認識されようとしています。
デザインの提案は、ものの価値を変えていきます。新しいデザインが一つのきっかけで暮らしぶり、産業経済の流れが大きく変わります。私たちの暮らしのレベルを、デザインで引きあげていくこと。デザインがいよいよ暮らしと経済・産業の中核に位置すべき時代がきています。
技術は世界共通になりつつあります。その技術に対して人間的なセンス、こころに響いてくる部分がますます重要になってきました。日本には精神文化の大きな蓄積があります。この遺産を人類への貢献という視点から引き出し、国際社会に向けて提示していくこと、言葉をすこし換えれば、ハイテクノロジーとハイセンスを融合させて新しいものごとを産みだしていくことが、日本のデザインの役割ではないかと思います。
これまで日本では、デザインは商品や生活の表面的な差違化の手段として捉えられてきました。しかしデザインは、それだけにとどまりません。こころに響いてくる部分を背景に、人とモノとの調和、国境を越えて人々の生活を向上させていくこと、自然環境との調和、そして社会の発展を導くこと。すこし大げさに言えば、デザインは人類の発展に貢献することができるのです。
ものごとを創りだそうとする人々の根底にある思いは全世界共通です。50周年を直前に控えたグッドデザイン賞は、グローバルな視点にたってその思いを受けとめ、デザインの基本にもう一度立ち返りたいと思います。
世界中の企業やデザイナーから数多くの応募がよせられ、実り豊かな審査が実施できますことを期待しております。 |