喜多俊之 対談バックナンバー

Two Top Talk

 

連載第3回「イノベーションを生むデザイン、イノベーションから生まれるデザイン」

今回は、今年度グッドデザイン賞新領域デザイン部門の審査員をお願いする紺野登さんをお迎えし、イノベーションという視点から、知識を活用した新しいデザインの展開と可能性について森山明子さんと語っていただきました。(編集部)

紺野 登

株式会社コラム 代表
2004年度グッドデザイン賞 審査員

森山 明子

武蔵野美術大学 教授
2004年度グッドデザイン賞審査副委員長


森山:

今年はGマークの審査委員をお引き受けいただきありがとうございます。Gマークというのはかなり大きな仕組みですが、紺野さんにはGマークの中でもデザインの新しい芽の受け皿にしようという新領域デザイン部門をご担当いただくことになっています。

紺野さんのご専門はデザインの世界ではデザインマネジメントといわれていますが、マネジメントにかかわる知というのが紺野さんの一貫したテーマだと思います。最近では『知識創造の方法論−ナレッジワーカーの作法』(野中郁次郎と共著)、一番新しいところでは『創造経営の戦略−知識イノベーションとデザイン』という本も出されて、創造とデザインについてのお考えと実践されたことを公にされています。

知識とデザインが合体すれば、ナレッジデザインという概念になります。私が思うに、ナレッジデザインとGマークにおける新領域部門は非常に深く関係しています。

審査委員長の喜多俊之さんは、いまこそデザインの時代だと言っています。1951年に、これからはデザインの時代だと言った経営者もいましたが、時代が変わって、いまこそデザインの時代だというのは、紺野さんが言われているナレッジデザインの時代と実は深く重なっている気がしています。工業社会に工業デザイン、情報化社会に情報デザイン、そして知識社会の知識デザイン、というのが紺野さんの見取り図ですから、21世紀のナレッジデザインとは分野を特定するのではなく、ある時代に要求されるものとしてあるという概念だと私は理解しています。ナレッジデザインのことを伺うと、Gマークの新領域デザイン部門と喜多さんが言われるデザインの時代ということが重なるような気がして、そのあたりからお話をいただきたいと思います。

NEXT
喜多俊之 対談バックナンバーリストへ戻る