川崎和男 対談バックナンバー

KAZUO'S VOICE
 
KAZUO'S VOICE 033「社風とデザイン、世代とマネジメント」

今回はコードレスクリーナー「エスカルゴ」で、2003年度グッドデザイン金賞を受賞した東芝から、デザインセンター長、片上義則氏をお招きし、同社のデザインマネジメントなどについてお話しいただきました。(編集部)

片上 義則
 
川崎 和男
 
株式会社東芝 デザインセンター
センター長
名古屋市立大学大学院
芸術工学研究科 教授
大阪大学大学院
フロンティア研究機構 特任教授
2003年度グッドデザイン賞審査委員長

川崎: コードレスクリーナー、エスカルゴのグッドデザイン金賞受賞おめでとうございます。審査委員長を務めさせていただいているこの3年間、僕が東芝出身だからといって持ち上げたということは全くないのですが、2001年、2002年にも電磁調理器(2001年:IHC-25PA、2002年:IHC-25PBIHC-25PC)で金賞を受賞されていますので、3年連続での金賞受賞になりますね。いまグッドデザイン賞といっていますが、本質的にはグッドデザインセレクションです。だから千点も選ばれたりするのですが、大賞や金賞といった特別賞と呼ばれるものは、その中から40点ほどが選ばれるもので、それが本当の意味のグッドデザインアワードだと言われています。僕は金賞やテーマ賞はエクセレントデザインだと言っていて、それが日本のデザインを世界に知らしめる、日本のデザインのベンチマーク、水準の高さをアピールするものになると考えています。

クリーナーと言えば、いまダイソンの人気が高いですね。僕もこれまで商品化された物は購入し使ってきたのですが、音が大きいし、重い。小型のものは多少はいいのですが、日本の住環境にはやや適していないのかなという印象を持っています。今回のエスカルゴは、日本の住環境を的確に押さえて、軽くてコンパクトなものを非常に高いクオリティでつくられている。また、「しまい込まずに身近に置く」というコンセプトから、非常にかわいらしい存在にまとめている点も見事だと言えます。日本が世界に誇れる優れたデザインだと断言できるものですね。投票の結果、惜しくもグランプリは逃されましたが、グランプリ候補として審査委員たちから非常に高い評価を得ています。

今日は、このエスカルゴの話しや、3年連続で金賞を受賞された東芝さんのデザインマネジメントにも迫れればと思っています。

NEXT