| 山村: |
川崎委員長の3年間には世界的にみても激変の時期を迎えたという印象を持っています。日本国内でもどんどん景気が悪くなり、不安感が非常に強くなった。そういう意味でデザインが経済に果たす役割がどうあるべきかということを問われる時期だったと言えます。
今年、グッドデザイン賞の一環として、アセアン諸国のグッドデザインを探し出す活動に取り組んでみましたが、これらの国では日本のGマークに対する期待度が非常に高いということが実感できました。われわれが思っている以上に、世界は日本のGマークをシビアな目で見ています。また、この不景気に費用を投入してGマークに参加するのは大変な努力が要ると思いますが、事業の民営化以降も多くの応募が継続的にあるという事実は、国内企業の期待も非常に高いということの表れであり、すなわちGマークがそれに応える結果を残してきたからではないかと思っています。 |
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| 川崎: |
國本さんには今年、身の回り用品などの商品ジャンルを審査するユニットを、ユニット長として総括していただいていますが、最近のGマークをどのようにご覧になっていますか。 |
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| 國本: |
グッドデザイン賞では、便宜上、応募対象を部門やユニットという単位に分割して審査を行うわけですが、これは、日本の産業において文化度が高いのはこういうジャンルだよということを示す、ある意味でのインデクスなのかもしれないという捉え方をするようになりました。
日本の産業が文化度を高め、それなりの評価を得る仕組みになってきた中でグッドデザイン賞に新領域デザイン部門ができてきた。また、例えば今年はロボットが各部門に出てきている。ロボットは機械であるという捉え方だけではなく、例えば福祉関連の商品を審査するユニットに入っていくる。これは文化としての成熟度が上がってきたために、それぞれのフレームに入れれらるようになってきた、ということだと思う。いってみれば、日本の産業の文化レベルとそれをどう評価していくかというインデクスとしては、Gマークの部門やユニットの区分はいい方向にあると思います。これから部門を新たにつくるときもそれなりの議論があって、日本の産業インデクスに加えられたという評価になってくれば、国内だけでなく海外からの見え方も面白いものになると思います。
もう一つ、最近のGマークで言えることは、審査の過程が非常にクリアになってきたということです。私がおつきあいさせていただいている企業の方でも、審査プロセスがクリアになってきたから応募してみようかという方がいらっしゃいます。そういう面への外部からの評価は高いんです。私はアジアの人たちとの付き合いが多いのですが、彼等のGマークへの期待感が非常に強いと同時に、特にここ3年間に対する評価が高いんです。Gマークと似たような賞を持っている国でも、日本のGマークは審査の過程や方法論が非常に明確だと捉えられています。すなわちそれは、アートに対するプライズではなく、インダストリーに対するアワードだという明確な姿勢であり、それを具現化する仕組みとして審査体系が成り立っているということです。ヨーロッパや日本と比較してまだまだだと言われているアジアの国が、なぜ改めてGマークに出して評価を得ようとするのか。自分たちがそれなりのレベルに達したいという考えが生まれてきたのかなと感じています。
この3年間のGマークの活動が、今年の応募数につながってきたと思います。うまい具合に世界戦略企業が日本バージョンを応募していただけるようになりました。特に私の審査ユニットへ、そういう商品が出てきたことは重要なことだと思います。これに対しては、企業の戦略やデザインという本質を視野に入れ、精密に審査していかないといけない。特にいい傾向が出た最初ですから、これを徹底していきたい。 |
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| 川崎: |
私が審査委員長になった最初の年に、製造業界の多くのデザイン部長の方々からGマークに対する非常に厳しい意見をいただきました。しかし今や大手企業のデザイン部長の方々の中に、「Gマークはわが社のデザインのベンチマークである。グッドデザイン賞を取ったものだけを世の中に商品として流通させるべきだと思っている」ということをおっしゃっていただける方も現れました。
また、グッドデザイン賞への応募規則であった、「国内販売を前提とする」ということを崩してほしい、アジアの国のものを出張審査するなら、われわれ日本人がデザインして海外で販売し、消費されている使われているもの、日本では商品として流通していないものも審査してほしいという声をいただきました。
つまり、Gマークというある種のセレクションをもって、世界に向けて、これが日本のグッドデザインなんだ、と言っていくことに期待を持っていただけるところまできたわけです。デザインに携わっている人が自分のデザインを社会化していこうとしたときに、Gマークの評価軸は極めてシンプルで一般にもわかりやすいシステムであると言えます。審査委員たちが好き嫌いで選んでいないということや、論議に論議を重ねることによって主観性を排除し、極めて客観的な評価に結び付けているということが、製造業界には相当に浸透してきたかなと思っています。
特に今年はアジアへ向けて積極的にプロモーションしました。山村さんには多くの国を回っていただきましたが、それらの国でもGマークに対する期待感があるというお話もありました。ただ残念なことに、まだレベルが揃ってきていないという現実もありますね。 |
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| 山村: |
そうですね。今回はアセアン諸国を審査と講演をセットにして巡りましたので、グッドデザインを選ぶという作業をする一方で、アジアのデザインが将来どうしていかなければならないかという話をずいぶんしてきました。その中でわれわれももう一度襟を正して考えなくてはいけないと感じたのは、いままでわれわれは経済効果重視のものづくりに走りすぎた観があったのではないかという点です。デザインが企業を引っ張っていく力としてどのような存在になれるのか、企業イメージを向上させるとか、ユーザーの存在をもっと直視してものをつくっていかなければならないなど、私たちの身の回りでも弱くなっていることは事実だと思います。
その昔、ユーザーフレンドリーやユーザーオリエンテッドという言葉がありましたが、実際にものづくりをしている企業が、ユーザーに対して誠実に向かい合おうという意志をどれだけ持っているかというと、まだまだ言葉だけの印象が強い。今後はブランドメーキングという視点から、この部分をしっかりとつくりこんでいかないと、デザインがいかに社会的に重要かという部分が希薄になってしまうのではないかと危惧しています。
いまアジア全体が安物づくりの価格競争に巻き込まれていて、アジアンデザインはチープ、安いのが特徴、100円ショップはアジアンデザインの総見本市とすらいわれます。しかし、実際に現地に行くとそうではなく、ユーザーニーズをきちんとつかんだ素晴らしいデザインが散見されましたし、そういう面で日本のものづくりが学ばなければいけない部分もあるということが分かりました。たとえばインテリアの分野では、彼らの方が日本よりもずっとマインドの高いものづくりをしていて、適切な素材を選び、品質の高いものづくりをしています。もちろん価格も高いのですが、きちんとしたお客様対応という面も含め、なかなかの実力を持っていると言えます。一方、日本のモノづくりもずいぶん手慣れてきたとは思うのですが、本当に価値の高い商品とは何か、企業のイメージを上げるような商品とは何かという目から見てみると、まだまだやるべきことは多いように思います。 |
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| 川崎: |
Gマークの審査というのは、新春から企業内で検討を経たものが4月の募集時期に応募され、7月の初めから1次審査で審査委員全員に集まっていただき、8月の終わりに実物審査をやって、その後9月に金賞、10月に大賞を決めてというプロセスをたどります。そしてそれらが近いうちに商品化されるという、デザイン界の一年間をすっかり語ることができる大きなプロセスです。
この3年間、日本も巻き込まれるような大きな社会問題が多く発生しているんです。2001年9月には米国のワールドトレードセンタービルのテロ事件が発生し、2002年は拉致事件で、わが国の共同体の人間がいなくなっているという事実をわれわれは、本当に自覚しなければならなかった。今年は、ブッシュ政権がイラクに攻め込むという動きもありましたし、日本では子供たちの問題が起こっています。審査委員団はGマークの評価軸とともに、いま現実に起こっている問題を背負いながら審査している。われわれは一方で、社会的に大きな変動の中にいながら審査しているということを、何らかのかたちで記録に留めておかなくてはいけないだろう。デザインというのは夢や幸福をつくる職能だと私は信じているのですが、いまは社会的に反対の波が襲いかかってきています。こうしたことに対峙するGマーク制度のあり方みたいなものも、これから考えていく必要があるのではないか。自分の審査委員長時代にはそこまでの提言はできませんでしたが、次の世代にはそれを書き置きとして残していきたいと思っています。
講演会でもデザインを学ぼうとする学生から、「デザインで心の問題は解決できますか」という質問が出たりします。また、長崎で起きた12歳の子が起こした殺害事件によって、14歳以下はそんな犯罪を起こさないだろうという日本社会の共通規範そのものが崩れてようとしている。このようなことから見ると、われわれがデザインによってそういう子供たちを生み出さずに済むのか、モノの世界からそういうことができるのかということも、改めて問い直さないといけないという感触を持っています。
われわれグッドデザイン賞の審査委員は決して先端技術至上主義ではなく、極めて日常的なものづくりや、一般の人が目にしないような工場のシステムや機械に対してもGマークを与えてきました。それらをひっくるめて、Gマーク、あるいはデザイン界が注目すべき領域が、どのような部分にあるとお考えになりますか。 |
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| 山村: |
去年の「私の選んだ1品」にも書きましたが、これからはセーフティという言葉が重要なキーワードになるのではないかと考えています。この前の長崎の事件も、たまたま道路の監視カメラが犯人を見つける大きなキーになった。日本は法治国家として非常に安全度が高いといわれていますが、果たして本当に安全なのかということは疑ってみた方がいい。それこそインターナショナルな波の中に巻き込まれていると思うんです。
先ほどの拉致被害の話も含めて、われわれの安全をどう守っていくかというテーマに対する新しい提案が、近い将来にたくさん出てくるのではないかと思います。Gマークでもここ数年、監視カメラの応募がずいぶん増えてきて、現在の流れからすると、一番有望な産業がこの分野になる可能性も高いと思います。実はいま、日本の町の中で一番安全なのはどこかといえば、パチンコホールであるというくらいで、監視カメラが多数ある空間がセーフティを約束するというのは非常に皮肉な話しです。しかし、その一番安全だと言われるパチンコ屋さんの駐車場では、子供の放置や犯罪、あるいはATMの破壊など非常に手荒な犯罪の温床にもなっている。
人を守ることに対するものづくりのあり方という目で見ていくと、これからの世の中をかたちづくっていく上で必要なことが数多く抜け落ちているのではないかと感じます。そういう領域にITももう少しうまく使われていくようになるのではないでしょうか。カメラ付き携帯電話は世界中で日本が一番普及したと思いますが、これも日本の現状をよく表していると思います。ああいうものが安全に使えるような仕組みづくりについても、しっかりと取り組んでいかないと、危険な側面を大いに持っているといえます。自動車についても、駐車場自身が問題になっている。私は都市計画においては街角にできるだけ監視カメラを置きなさいとアドバイスしていますが、そこまでいくと個人の権利の問題がという答えが返ってきます。しかし、もうそんなことは言っていられないところまで現実は来ていると思うんです。 |
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| 川崎: |
われわれを取り巻く状況はものすごいスピードで変化しています。在来の社会が持っていた信頼関係が、根底から壊されていく。壊すことにデザインが加担しているのか、封鎖しようとしているのか、訳がわからない部分があると思います。カメラ付き携帯電話だって、メモがわりにバスの時刻表を撮っておいたらすごく便利だという話がある一方で、本屋さんで必要な情報だけいただいてきてしまうデジタル万引というような問題が起こる。そういう表裏が現れてきている。それに対して、デザインはそんなことなどを無視してやっているのかという話が出てくると、デザインの職能そのものをもう1回問い直してみないといけなくなる。
監視カメラの問題にしても、いま米国のニューヨーク市で一番監視カメラの多いところは1人あたり140台、市内平均でも70台だそうです。当初は監視カメラ設置に対して市民の反対運動が起こったのですが、ちょうどワールドトレードセンタービルのテロ事件があったものだから、OKになってしまった。カメラ付きの街の中で生きていくのも、しんどい話だなと思います。こういうことに対して、デザインが何らかのかたちでソリューションを提示したときに、グッドデザインがもう一度見直されるだろう。
私が審査委員長になったときに審議委員の方々から言われたのは、これから日本も安全が重要性を増すということでした。そのときの安全は、阪神大震災を教訓とした災害から身を守るという意味だった。ところが、時代とともに犯罪に対するセーフティの重要性が増してきましたので、これをどうしていくかという問題を今の日本の社会、そしてわれわれデザイナーは抱え込んでしまったなと思います。犯罪はある種の文化破壊行動であり、それに対してデザインは文化構築行動です。Gマークはモノやシステム、あるいはコミュニケーションデザイン部門ではコンサートやボランティア活動も褒賞していますが、犯罪と背中合わせのものも多く抱え込んできている。Gマークではそれをどこまで消化していくのか。
昨年、グッドデザイン賞の審査でも新素材を使った食器や調理器具について、環境ホルモンの問題が出てきましたし、最後の金賞選考の際にはこれについてだいぶ議論しました。新素材というのは、新しいが故にその良い面ばかりに注目してしまいますが、潜在的な問題を抱えていた場合、その影響がでてくるのが随分あとになってしまいがちですので、去年はWHOのレポートを背景に、懸念があるものに関してはメーカーにもう1回問い合わせをするとか、ほかの研究所にもデータを出してもらって判定するということをやってきました。
同様に特別賞で設けているエコロジーデザイン賞、インタラクションデザイン賞、ユニバーサルデザイン賞で、特に安全や安心という部分の問題が浮上しているので、今年も最後はそのあたりが議論になってくるのかなと思います。これは大変難しい問題ですね。 |
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| 山村: |
いままでの人類の歴史から、文明がすごい勢いで成長したあとにはすばらしい文化が萌芽するといわれますが、いまがそういう時期にあたると思います。たとえば現在、ゲノムやDNAの研究が人間の従来の価値観を超えるところに到達しつつあって、だからこそ技術に対して新しい使い方や倫理が萌芽しようとしている。こうしたことは歴史的に見ても頻繁に起こっているわけで、そういう意味で人間は賢明な生物であると信じています。いまわれわれはそれを避けて通れない時期に来てしまっているのですから、ものづくり一つにしても、それが果たす役割や使い方、背景にある危険性の問題に対する提案などに踏み込んで、誠実に応えなくてはいけない責任が出てきたと思います。 |
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| 國本: |
ある意味でこのグッドデザイン賞事業は、社会や文化に関わるようになってきたと言えます。その点については審査をしっかりやって、情報を開示すべきです。これからの社会のテーマの中で大きいものは高齢化と安全・安心(セキュリティ&セーフティ)です。そこで安全、安心等をきちんと評価して切り取れるかということだと思います。審査委員がいろいろな視点でこういうテーマに対して評価し、議論をして進んでいく過程は、ある意味でこれからの社会をどう編み出していくかという領域につながっていくと思うんです。そのような視点を持てるのは、Gマークの審査の場だけでしょう。いまのところどう見渡しても、社会に対してそこまで踏み込んで語り合う場所はないし、それを見ていく姿勢を持っているところもない。
Gマークができて47年、もうすぐ50年になる。これはある意味、第二次世界大戦後の世界の産業のアーカイブです。マイルストーンでもあるし、現実に記録を残してきたアーカイブとして素晴らしいと思います。昨今いろいろなところでデジタルアーカイブの話題が出ていますが、まさにGマークが産業のすばらしいアーカイブになっている。そのアーカイブを見ることによって、次の時代のヒントが出るところまで立ち入れるようになっている。答えではなく、誰かに新しい考えを想起させるためのヒントがここに存在するというのは、すごいシステムだと思います。
そのためにこそ、見せ方が非常に大事になってくるだろう。見せ方一つで右も左も違って見えます。適切な見せ方によって、ヒントをヒントとして相手に伝達できる。そういう仕組みがGマークの中に入ってくると、日本の産業界がより勇気づけられるのではないでしょうか。 |
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| 川崎: |
見せ方という意味では、グッドデザイン賞の現品審査後の会場を一般公開する、GDPの会場で企業のデザインポリシーを語っていただけるよう、去年から本格的に「デザインイニシアチブ」というブースを構えてもらうようにしました。これまであまりGマークを意識していなかった企業から、そういうところに商品や企業イメージを出したいという話が飛び込んできて、Gマークの場で自分たちの考え方をアピールしたい企業があるのだなと気づきました。
日本の製造業はお金がかかるからとか、まだそこまで余裕がありませんからと言っていますが、それは逆の発想で、それ自体その業界が後ろ向きになっているのだなという印象を受けています。これは批判になってしまうかもしれませんが、そういう企業は、本当にものづくりのプロセスでデザインがイニシアチブを取ろうとしているのか、デザイン価値に気づいていないと思います。 |
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| 山村: |
企業のイメージ戦略みたいなものが、まだ未成熟だと思うんです。だからデザインという場を通じて、企業のものづくり戦略や企業の哲学を社会に問うていくということでは、プレゼンテーションや展示はとても役に立ちます。ただ応募するだけでなく、もう少し深いところに踏み込んで、うちはこんなものづくりを考えているんだ、うちとしては本当はこれを得意として、これを世の中に売っていきたいんだと、先見性のあるブランド戦略をデザインを通じてやっていくのは非常に賢いやり方です。 |
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| 國本: |
デザインというキーワードを使うことによって、ものづくりのシステムやビジネスモデルが一般の人たちにわかりやすくなると思うんです。一般にビジネスモデルがどうだと言っても、みんな理解に苦しむだけです。
企業はもの単体のデザイン評価をするという意識がまだありますが、日本の企業がいまやろうとしているのはビジネスモデルであり、システムであり、ブランドエクイティ戦略をどうするかということです。でもブランドエクイティといわれてもわからない。ビジネスモデルプランといわれてもわからない。それをデザインというキーワードですぱっと切って見せてやることが必要だと思います。それが企業にもっと理解してもらえれば、この制度自体もそうですが、日本のデザインの仕組み自体が見えてくるんじゃないか。
もともとそうだったのかもしれませんが、Gマーク制度は日本におけるデザインの位置づけ、社会の中のデザインの位置づけを明確に見せてくれるにものになると思います。 |
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| 川崎: |
Gマークは入り口でしかなくて、Gマークに応募して受賞したものを商品化するんだとおっしゃるメーカーがあります。あるいは、Gマークを受賞したらデザイナーの顔写真入りで1冊のパンフレットにして出すところまで、全部プログラミングできているメーカーもあります。
「われわれの商品の形態だけが評価されたのではない。われわれのやり方や考え方そのものまで評価を受けました」とおっしゃる部長さんもいらっしゃる。そういう企業では、デザインが主体的になって元気がある。私はどの企業にもそうなってほしいんです。そうすれば、日本は活力を取り戻すでしょうね。今年は応募点数も初めから多いので喜んでいますが、ただ全体的に見ると突出したものが見当たらない。どの部門も金賞候補は、なんとかあるけれど、グランプリはないなぁというのがファーストインプレッションのようです。そういう声もありますが、現物審査が楽しみです。これからも審査が続きますので、お二方にはよろしくお願いします。
本日はありがとうございました。 |
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(2003年7月14日 名古屋市立大学芸術工学部にて収録) |
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●山村 真一
株式会社コボ 代表取締役社長
●國本 桂史
株式会社デルコ 代表取締役
●川崎 和男
名古屋市立大学大学院 芸術工学研究科 教授
大阪大学大学院 フロンティア研究機構 特任教授
2003年度グッドデザイン賞審査委員長 |
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名古屋市立大学大学院 芸術工学研究科 川崎和男研究室のHP:
http://www.kz-design.net/ |
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