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今回は、2002年度よりグッドデザイン賞の審査をお願いしている高尾茂行氏をお招きし、国際的な視点から眺めた日本のデザインと、それを支えるデザイン人材の世代交代についてお話しいただきました。(編集部)
高尾 茂行
川崎 和男
株式会社デプロ・インターナショナル・
アソシエイツ
代表取締役 インダストリアルデザイナー
2003年度グッドデザイン賞審査委員
名古屋市立大学大学院
芸術工学研究科 教授
大阪大学大学院
阪大フロンティア研究機構 特任教授
2003年度グッドデザイン賞審査委員長
川崎:
僕がグッドデザイン賞の審査委員長になって一番手をつけたかったかったことは、審査委員の世代交代なんです。21世紀に入って僕の世代は次世代へ引き継ぐ時期を迎えています。これは引退というわけではありません。決してデザインを引退するということではないけど、次の世代が何をやるのか、それに対して僕らがどれぐらい肩を貸せるか、そうした世代間の引き渡しがうまくできないと、その業界は沈んでいってしまうと見ているんです。その顕著な例が金融業界や建設業界で、この業界は世代交代に失敗していると思います。うまくいっているところは、肉体的な衰えがその人の技術に直接的に関係してくる人たち、たとえばお医者さんです。手術は非常に肉体的なことも問われるから、盲腸の手術ひとつとっても10ミリ以上お腹を切ってしまうと、もう引退だなと感じられるそうです。野球の選手をはじめ、スポーツ選手などもそうですね。ところが、デザインのような頭脳ワークは、肉体的な衰えで徹夜ができなくなったからといって引退するわけではない。そうすると世代交代はずるずると遅くなっていく。かなり意図的に仕組んでいかないと、うまく世代交代できないことになってしまうと思っているんです。だから自分が審査委員長になったときに、世代交代をどうやるかということが一つの大きなテーマで、これを果たした上でグッドデザイン賞の50周年をきちんと迎えたいという思いがありました。
そのような流れのなかで、高尾さんにはGマークの審査に加わっていただくとともに、今年の審査では、審査ユニットのリーダーをお願いしたわけです。高尾さんは、大学を出てから海外のデザイン事務所でインターナショナルな活動をされて、次の新しい世代として海外とのコンタクトのネットワークを持っておられる。また日本の拠点は大阪のATC(アジア太平洋トレードセンター)内にあって、ここはデザインのインキュベーター的な機能というか、ラボラトリー的な機能を果たす非常によい具合の環境が整っていると思いますが、その中で、どちらかというと若手で、世話役的な役割をされていますね。次の世代として、特に僕が注目しているのはここです。
まずは、Gマークの審査をご担当いただいたことから感じられたことや、それを通して見えてきたような日本のデザインの問題などがあれば、お話していただければと思います。
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