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今回は本年度よりグッドデザイン賞の審査をお願いした雑誌「ENGINE」編集長の鈴木正文氏をお招きし、自動車の審査を通してのデザインやGマーク事業への期待についてご対談いただきました。
(編集部)
鈴木 正文
「ENGINE」 編集長
川崎 和男
名古屋市立大学 教授
2001年度グッドデザイン賞審査委員長
川崎:
車というのは、貿易立国の日本としてはGNP上最大の産業として稼ぎ頭です。したがって、日本のインダストリアルデザインの中でもシンボル的な存在であり、Gマークの中でも花形というわけです。Gマークに対する注目度という点でも、今年Gマークには何が選ばれたのだろうということと、カー・オブ・ザ・イヤーはどうだったのだろうという対比も必ず起こってくるものです。僕は今年、グッドデザイン賞の審査委員長になって、審査委員の人選に初めて携わりましたが、車の部門の審査委員の人選は非常に難しいということを実感しました。マニアックなだけではダメだし、専門的であっても、車メーカーの信頼ある人たちであり、かつユーザーに知られているということも大事です。
車を取り囲む文化が変わってきている中で、1年ほど前に創刊された『ENGINE』(新潮社)という雑誌は、雑誌が低迷している中にあって、僕の目には画期的な編集方針に映りました。鈴木さんはこの雑誌の編集長を務める本当にプロ中のプロでありますし、自動車ジャーナリスト的な視点でGマークにおける車とはどういうものかを語っていただくといいのではないかと考え、今回初めてグッドデザイン賞の審査に加わっていただきました。
いま車業界に限らずすべての領域が非常に厳しい状況ですが、今年のグッドデザイン賞に対してどのような感想を持たれかを、まずはお聞かせ下さい。
鈴木:
企業自らが応募してくるぐらいですから、おかしなものはなかったと思います。デザイン的な洗練度を高めていくということでは、どの車を見ても甲乙つけがたいぐらいに、こなれてはきている。テクニック的に面と面との接合するところ、ラインの構築のされ方が変だ、おかしいねというものはないんですが、全体として全然踏み出していないようなものが多かった。それは課題意識との関係でしか出てこないのですが、工業デザインとして何を解決していくのか、そういうことが見えにくいものが多かったと言えます。何ら新しい解決案を持ち合わせておらず、現存マーケットの自然な時代的変化に追随するような変化を車の側で示しただけではピンとこない。
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