川崎和男 対談バックナンバー

KAZUO'S VOICE
 


今回はインダストリアルデザイナーとしてご活躍の山村真一をお招きし、ベテラン審査委員の視点から見たグッドデザイン賞の今後の課題や審査委員に求められていることについてお話を伺いました。
(編集部)

山村 真一 川崎 和男
山村 真一
株式会社コボ 代表取締役社長
2001年度グッドデザイン賞審査委員
川崎 和男
名古屋市立大学 教授
2001年度グッドデザイン賞審査委員長

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川崎: 山村さんは完全無欠と言っていいほどにインダストリアルデザインに従事されて、フリーランスデザイナーという立場からビジネスとしてのデザイン事業に成功されている方です。特に昨今、プロダクトデザイン、インダストリアルデザインの分野では、フリーランスのデザインビジネス自体が難しいにもかかわらず、その中で非常に活躍されている。また、Gマークには審査委員として15年程前から関わっていらっしゃる。前回の対談が新人審査委員のジュリアさんだったということで、今回はベテラン審査委員をお招きしてお話を聞いていきたいと考えています。まずは、山村さんがこれまでGマークをどういうふうにご覧になってきたのか、あるいは感想などについてお話しいただけますか。
   
山村: Gマークはこれまで、デザイナーの地位を上げていくために相当がんばってきたと思います。中西元男さんが審査委員長を務められたここ3年ほど「Good Design is Good Business.」というスローガンを打ち出されてきましたが、これは非常によかったと思います。また、近年は公開審査を始めましたが、これも情報公開ということで非常に良い面がありました。しかし一方で、公開審査を見に来られた方には、各委員長や学識者が簡単にパッパッとしゃべって、皆で手を挙げて多数決で決まっていると思われてしまう。それは実際の審査の1面でしかなく、公開されていない場で夜遅くまで侃々諤々と議論を重ねて、一つ一つのアイテムについて丹念に審査しているわけですが、そこには当然公開できない部分もある。ディスカッションをやっては投票する、ディスカッションをやっては投票するという場面もあります。こうした裏側の議論を応募者にうまく伝える方法がないものかなと思います。審査の現場ではずいぶんシビアな議論をしているのが、なかなか伝わらないのが残念ですし、ここら辺にGマークのこれからの課題があるのかなと思います。
   
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