GOOD DESIGN AWARD

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CC

2020

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
酒器 [雄勝ガラス]
事業主体名
ブルーファーム株式会社
分類
ビジネスモデル
受賞企業
ブルーファーム株式会社 (宮城県)
受賞番号
20G050221
受賞概要
2020年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

雄勝ガラスは古来より硯として使用されてきた雄勝石を原料としています。硯を生産する過程で生まれる削り粉は産業廃棄物となりますが、溶かしてガラスにすることで製品として販売することが出来ます。人工的な着色は行わず雄勝石に含まれる成分から素材が持つ自然の引き出すことで「鶯色」のガラス製品に仕上げています。

デザインのポイント
1.今まで産業廃棄物として処理されていた、雄勝硯を製造する過程で出る粉を再利用し製品化すること
2.雄勝ガラスは既存の商品とセットで販売でき相乗効果があります
3.世界をターゲットにしたブランディングでロゴも英字を使用
プロデューサー

ブルーファーム株式会社 代表取締役 早坂正年

ディレクター

ブルーファーム株式会社 裏家健次+雄勝硯生産販売協同組合

デザイナー

ブルーファーム株式会社 高橋雄一郎+海馬ガラス工房 村山耕二

右からブルーファーム株式会社 高橋雄一郎、海馬ガラス工房 村山耕二

詳細情報

https://bluefarm.co.jp/webshop/ogatsu/

発売
2020年4月
価格

10,000 ~ 30,000円

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

背景

宮城県石巻市雄勝町はかつては国産硯の90%以上を生産していましたが、毛筆文化の衰退や学童用硯がプラスチック製に替わった影響などで職人が減少、更には東日本大震災で甚大な被害を受け、現在は震災前の10%以下にまで減ってしまいました。 ニーズの減少と震災による人口減少、後継者不足などを背景に新たに開発した雄勝石で作る皿などのテーブルウエアシリーズも思うように売上が伸びず新たな打開策が必要な状態でした。 そこで、費用をかけて産業廃棄物として処分している硯を生産する際に残る雄勝石の粉や端材。 「これも地域の資源として何かに活かすことはできないか?」 そんな思いから雄勝石の粉や端材の可能性を探り、自然の砂をガラスに変え作品を制作するガラス作家の村山耕二さんと出会いました。 「これまで破棄するのにも困っていた”粉”がガラスに変わる!」 雄勝を元気にする取り組み「雄勝ガラスプロジェクト」が始まりました。

経緯とその成果

雄勝石の粉100%で雄勝ガラスを製造したときは透明度の無い真っ黒なガラスが仕上がりました。酒器やタンブラーなどいくつか製造しましたが、手触りはグラスですが見た目がプラスチック製品のような仕上がりになってしまい雄勝石の皿とセットしたときの印象もあまり良くありませんでした。そこで、雄勝ガラスに通常のガラスを混ぜ合わせたところ、素材の色が薄まり本来のガラスの色が鶯色だということがわかりました。和を感じる落ち着いた色合いだったため、一番美しく見える割合を何度か試作し見つけ出し現在の透明度のある雄勝ガラスに仕上がっています。60代男性をターゲットにした酒器をコンセプトにフォルム・重さなどにもこだわり、何度も試作を重ね現在のデザインに仕上がりました。

仕様

口径:6.7センチ 高さ:6.4センチ 重さ:130g

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ブルーファームWEBショップ FROM TOHOKU/雄勝硯伝統産業会館
ブルーファームWEBショップ FROM TOHOKU
海馬ガラス工房
ブルーファーム

審査委員の評価

硯の生産工程で生じる削り粉から作られたガラスの酒器である。濡れたような深い鶯色は人工的な着色ではなく、雄勝石が持つ自然の色なのだそうだ。少し分厚いガラスは冷たくしっとりとしていて、雄勝硯の滑らかな感触をどこか思い起こさせる。硯の中にこんなに美しい色が隠れていたことを思うと嬉しい気持ちになる。毛筆文化の衰退と共に、近年硯の需要は減少しているが、この美しい緑のガラスは雄勝の新しい顔になるかもしれない。

担当審査委員| 鈴木 元   辰野 しずか   中坊 壮介   村田 智明  

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